|
県民投票条例案、否決 | 県民が再稼働と直接民主主義との両方に関心を持つことは | とても重要なことです。 └──── (東海村議会議員) ○こちらは県議会についてです。6月の県議会で東海第二原発再稼働に関 する県民投票条例案が審議されました。 初めに言えば私は原発の再稼働を投票で決めることが最適だとは考えま せん(17年11月「あべニュース」9号に書きました)。原発事故の時、ど うしても逃げられない人が出ます。その人たちを結局見殺しにするかどう か、これは多数決になじみません。私は、これ一つとっても原発は絶対悪 だと考えるので再稼働には無条件で反対です。(最終的には住民の多数の 意見に左右されるとしても、民主主義はそのプロセス過程が何より大切で す。) ○とはいえ、この問題をきっかけに県民が再稼働と直接民主主義との両方 に関心を持つことは、とても重要なことです。 県でも村でも、議員は再稼働という一つの課題(ワンイシュー)で投票 判断されたわけでも、有権者からすべて任せるよと「白紙委任」されたわ けでもありません。その上、選挙では多くの議員が再稼働の意思表示を曖 昧にしました。なのに「議員は住民の代表だ」「全権委任されている」か ら議員が決めるのだ、などと嘯(うそぶ)くのは図々しい思い違いです。 ○県民投票条例案は、6月23日の本会議で、自民党・公明党・県民フォー ラム等の反対で、簡単に否決されました。自民党の議員会長が本会議前か ら「廃案になってよかった」と発言していたように、初めから結論を決め ていて、不勉強のまま、議論を避け、たった1日で強引に採決です。これ は86,703人の署名者の意思を平然と踏みにじるもので、署名関係者は、あ まりに自公などの県議の「レベルが低い」と憤(いきどお)っていました。 再稼働をするかどうか、でなく、県民投票をするかどうか、なのに、住 民投票の意義をわざと再稼働論にずらした流れはとても危険です。条例に 反対の議員は民主主義とは何かを理解できておらず、県民投票や話し合い では再稼働推進側には勝ち目がないと、数の力で押しつぶしました。 そしてこれは議員を選ぶ側の考え方や選挙制度の問題もあり、根は深い のです。
.. 2020年07月19日 06:41 No.1985001
|