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小池氏はコロナ禍を自分の選挙に利用している 前川喜平(現代教育行政研究会代表)
小池百合子東京都知事の新型コロナウイルス対策には、首をかしげる ことが多い。東京オリンピックーパラリンピックの延期が決まるや、 翌3月25日の記者会見でいきなり「感染爆発の重大局面」と言い出した。
オリ・パラの開催まで感染拡大を隠そうとしていたのではないか。 都立学校の休校は3ヵ月に及ぶ。一時9月入学論を唱えたが 今は黙っている。段階的に分散登校を行う方針だが、6月15日から やっと週3〜4日の登校だ。学習塾への休業要請は6月1日に解除 した。学校の再開の方が先ではないのか。
「夜の街」を問題視してきた小池氏は、6月7日の西村康稔担当相 との会談で、ホストクラブのホストが定期的にPCR検査を受けられる 態勢作りを確認したという。それなら介護士、保育士、教師などにも 同様の措置をとるべきだろう。 6月2日にレインボーブリッジを赤く照らした「東京アラート」は、 11日深夜に解除したが、12日零時にカラオケやパチンコ店への休業 要請も解除した。19日には接待を伴う飲食店も緩和するという。 これも解せない。何のための「アラート」だったのか。同じ12日、 小池氏は都知事選への出馬を表明した。
休業要請解除は出馬表明の「お土産」なのではないか。 小池氏はコロナ禍を自分の選挙に利用しているのではないか。 (6月14日朝刊19面「本音のコラム」より)
.. 2020年06月17日 08:05 No.1959001
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