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首相会見で「質問に首相は答えていない」などと声をあげた一人の 日比野敏陽京都新聞東京編集部長・元新聞労連委員長は、 「大手メディアではなく内閣記者会の中で『非常駐社』扱いで差別 されている」と愚痴をこぼしていたが、記者会から排除され、会見の 事前登録ではじかれている非クラブの記者のことは頭にない。
◎ 官邸の会見が主要な問題ではなく、首相や菅義偉官房長官の会見を 主催していることになっている内閣記者会(正式名は永田クラブ、 官邸クラブとも呼ばれる)を筆頭とする全国の官公庁など約900箇所に あるキシャクラブ問題こそ重要なのだ。 税金で運営されている官庁内にある記者室をキシャクラブメディア (ほとんどが民間企業)が取材オフィスとして独占・排他的に使用して いることが違法、不当なのだ。組織暴力団でもやらない無法ぶりだ。 キシャクラブの歴史を踏まえて、きちんと定義し、実態を知ることが 急務だ。
キシャクラブ相手に裁判闘争を行ってきたフリーの寺澤有氏はこの シンポを見て、「記者クラブの存続を前提とした議論だから、心ある 市民はシラけてしまう。「結局、フリーランスは『オレたちも記者 クラブに入れてくれ。記者室(庁舎内の無料のオフィス)で くつろがせろ』という話なんじゃん」と。フリーランスの信用を なくさないよう記者クラブ廃止を粛々と主張しなければならない」と 言っている。
◎ 日本新聞協会加盟社の社員記者で記者室に常駐できる上級記者で つくるのがキシャクラブだ。「記者クラブ」を開放し、オープン化 したら、キシャクラブではなくなるのに、キシャクラブ解体・廃止を 言わない。 日本最大の内閣記者会を解体・廃止し、官邸広報センター(メディア センター、プレスセンター)を設置するしか、国際標準のジャーナリズム をこの国に創成することはできない。
.. 2020年06月13日 08:03 No.1953002
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