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■--「開放」できないのがキシャクラブ制度
++ 浅野健一 (大学院生)…129回          


   アパルトヘイト・人種差別主義は「改革」ではなく廃止
 |  既成メディア記者から「上から目線で言うな」という非難
 |  「メディア改革」連載第34回
 └──── (アカデミックジャーナリスト)

◎ 黒川弘務東京地検検事長(5月22日辞職)と新聞社の司法記者3人
の賭けマージャンで、キシャクラブ(日本にしかない「記者クラブ」
は、海外にもあるpress clubと混同されなようにkisha kurabuと英訳
される)問題が徐々に知られるようになった。

 安倍晋三首相でさえ、フリーランスの畠山理仁氏の質問に
「記者クラブ問題を皆さんで議論してほしい」と呼び掛け、闘う
ジャーナリストの望月衣塑子東京新聞記者も記者仲間に議論を要請
した。キシャクラブがイッシューになりつつある。

 ところが、「記者クラブの開放」路線の新聞労連などメディア関係
労働団体は、キシャクラブ問題が社会化することを恐れ、
キシャクラブ問題を「オープンな首相会見を」運動にすり替えている。
犯罪的だ。
 キシャクラブの構成員の多くが、新聞労連加盟の新聞・通信社の
労働組合員であることから、キシャクラブ問題は業界のタブーなのだ。
東電労組が原発問題で動けないのと同じ構造だ。

 南委員長や「左翼リベラル」系メディア御用学者は、コロナ禍で
開かれている安倍首相会見が改善されたと宣伝している。6月5日に
ネットのChoose TVで中継された新聞労連主催のオンラインシンポ
ジウム「いま『記者会見』のあり方を問う」もその延長線上にあった。

◎ 私は2時間半の討論を視聴した。シンポの概要はしんぶん赤旗が
報じている。
こちら
 畠山氏、元NHK記者の立岩陽一郎氏、元TBSアナウンサーの
小島慶子氏は揃って記者クラブの体質を批判していた。「安倍首相の
記者会見が一部記者と市民の力で改善された」というフリー
ジャーナリストの江川紹子氏と司会の南彰新聞労連委員長(朝日新聞
政治部記者)の見解には同意できない。

.. 2020年06月13日 07:57   No.1953001

++ 浅野健一 (平社員)…130回       
 首相会見で「質問に首相は答えていない」などと声をあげた一人の
日比野敏陽京都新聞東京編集部長・元新聞労連委員長は、
「大手メディアではなく内閣記者会の中で『非常駐社』扱いで差別
されている」と愚痴をこぼしていたが、記者会から排除され、会見の
事前登録ではじかれている非クラブの記者のことは頭にない。

◎ 官邸の会見が主要な問題ではなく、首相や菅義偉官房長官の会見を
主催していることになっている内閣記者会(正式名は永田クラブ、
官邸クラブとも呼ばれる)を筆頭とする全国の官公庁など約900箇所に
あるキシャクラブ問題こそ重要なのだ。
 税金で運営されている官庁内にある記者室をキシャクラブメディア
(ほとんどが民間企業)が取材オフィスとして独占・排他的に使用して
いることが違法、不当なのだ。組織暴力団でもやらない無法ぶりだ。
キシャクラブの歴史を踏まえて、きちんと定義し、実態を知ることが
急務だ。

 キシャクラブ相手に裁判闘争を行ってきたフリーの寺澤有氏はこの
シンポを見て、「記者クラブの存続を前提とした議論だから、心ある
市民はシラけてしまう。「結局、フリーランスは『オレたちも記者
クラブに入れてくれ。記者室(庁舎内の無料のオフィス)で
くつろがせろ』という話なんじゃん」と。フリーランスの信用を
なくさないよう記者クラブ廃止を粛々と主張しなければならない」と
言っている。

◎ 日本新聞協会加盟社の社員記者で記者室に常駐できる上級記者で
つくるのがキシャクラブだ。「記者クラブ」を開放し、オープン化
したら、キシャクラブではなくなるのに、キシャクラブ解体・廃止を
言わない。
 日本最大の内閣記者会を解体・廃止し、官邸広報センター(メディア
センター、プレスセンター)を設置するしか、国際標準のジャーナリズム
をこの国に創成することはできない。

.. 2020年06月13日 08:03   No.1953002
++ 浅野健一 (平社員)…131回       
 大東亜共栄圏・皇国史観、人種差別主義、ナチズム、アパルトヘイト、
日本軍慰安婦制度、山口組は存在自体が悪であり、開放、民主化が
ないのと同じだ。記者が記者を「所属機関」など門地を理由に差別、
排除する誤った制度である。
 畠山氏によると、内閣記者会が主権する安倍晋三首相会見に出られ
るのは、フリーはペン記者10人、写真記者1人の計11人だけで、11人は
民主党政権時に事前登録された人たちで、第二次安倍政権の7年半で
新たに認められたフリーランスは一人もいない。

 事前登録には内閣記者会(実際は官邸報道室)に、日本新聞協会、雑誌
協会などの企業メディアの推薦状が必要だ。3ヶ月以内に企業メディア
に書いた記事を提出しなければならない。江川氏ら11人のリストと、
11人がどういう手続きで認められたかを公表してほしい。寺澤氏は
事前登録ではねられている。

◎ キシャクラブ擁護派の論理は「記者会がなくなると官庁の中に
取材拠点がなくなる」ということだ。北海道警察本部の裏金を調査
報道した高田昌幸氏(現在、東京都市大学教授)は「道警クラブを
拠点に調査報道した」と繰り返し言っている。
 これは前回取り上げた5月3日のネット番組での阿部岳・沖縄
タイムス編集委員の「権力の建物の中に、いろんな記者が居座り、
うろついていること自体が知る権利に貢献するので、拠点としては
残したらいい」というクラブ存置派と酷似している。

 私はスマホから、番組へ、「阿部さんは、記者クラブの定義をきちん
として論じるべきだ。『記者クラブ』がなくても、官庁内に、海外に
ある広報センターなどの取材拠点があれば取材できる」などとコメント
した。するとすぐに、「日比野」という視聴者が「上から目線で
言うな。何が定義だ。いま、現在の改革の闘いが大事なんだよ」などと
書き込んだ。
 「日比野」という姓だけで、下の名前はなかった。「番組に意見や
質問があれば自由に書き込みを」という案内があったので、キシャ
クラブ制度を約50年、調査研究してきたアカデミック・
ジャーナリストとして、顕名で意見を書いたのに、「上から目線」で
言うなと罵倒されたので驚いた。

.. 2020年06月13日 08:09   No.1953003
++ 浅野健一 (平社員)…132回       
◎ 新聞労連が協力している番組なので、私は京都新聞の日比野記者
ではないかと思い、以下のように書き込んだ。「日比野さんは、
京都新聞の日比野さんですか。間違っていたら、ごめんなさい」。
番組終了まで返答はなかった。私は翌日、FBに以下のように投稿した。
 [記者室をキシャクラブが占有使用する権利がないことは新聞協会
も2002年1月の「記者クラブに関する見解」で認めている。「記者
クラブと記者室は分けて考えなければならない」という見解だ。なぜ、
あなたたちだけが、官庁の中にある記者室を占有し、記者会見に参加
する記者の審査を官邸報道室と一緒にやる特権があるのか。キシャ
クラブは大政翼賛体制下の1941年に生まれ、大日本帝国の崩壊後も
米占領軍が天皇制、旧帝大と共に、侵略戦争の加害責任を免責し、
そのまま存続させた。日本の人民が解体しなければならない。]
 その後、日比野氏にはメールも送り、京都新聞の広報担当も通して
問い合わせたが、全く返答がない。人違いなら、違うと言ってくる
はずだと思っている。日比野氏は、私と議論すべきだ。

.. 2020年06月13日 08:17   No.1953004


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