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■--六ヶ所再処理工場の新規制基準適合性審査
++ 山崎久隆 (社長)…953回          


   パブリックコメント案  (下) (了)
   地盤の悪さは地震多発地帯、活断層(六ヶ所断層)の
 |  真上なのだから当然。撓曲構造により地盤はずたずた。
 └────  (たんぽぽ舎共同代表)
  ※パブリックコメント案(上)は、6/8発信【TMM:No3952】に掲載。
   「原子力規制委員会」に(上)と(下)を合わせて送付済み。

(11)III−3.2耐震設計方針(p47)
 耐震重要度の問題点 耐震重要度分類はリスクを増している。
 施設の中に安全上重要ではない施設はない。SクラスからCクラスの
 分類は不合理だ。
(12)III−4設計基準対象施設の地盤(第6条関係)(p56)
 地盤の悪さは地震多発地帯、活断層(六ヶ所断層)の真上なのだから
 当然。六ヶ所村の撓曲構造により地盤はずたずた。
 マンメイドロック(人造岩板)の上に乗せている。
(13)III−6外部からの衝撃による損傷の防止
            (第9条関係)(p67)
 地震と津波を除いた「外部衝撃」の評価では、最も厳しいところを
 見ていない。
(14)III−6.2.3火山の影響に対する設計方針(p78)
 火山の影響については、事実上火砕降下物のみしか検討していない。
(15)III−6.2.4外部火災に対する設計方針(p90)
 外部火災評価が極めて甘い。
(16)III−6.2.5航空機落下に対する設計方針(p99)
 あえて「対策をしないこと」をだらだらと述べる記述は、事業者と
 規制委の不真面目さを表す最も典型的なものと言わざるを得ない。
(17)III−6.2.6その他自然現象に対する設計方針(p102)
 「その他の自然現象」で「過去の観測記録」に基づく対策では
 不十分。
(18)III−6.2.8自然現象の組合せ(p104)
 組み合わせに「津波」がないこと、周辺火災との組み合わせの
 影響評価が恣意的なことが問題である。
(19)III−7再処理施設への人の不法な侵入等の防止
               (第10条関係)(p106)
 
.. 2020年06月13日 07:45   No.1952001

++ 山崎久隆 (社長)…954回       
 人の侵入以外にも「サイバー攻撃」がきちんと考慮されるべきである。
(20)IV−1.1重大事故を仮定する際の考え方(p140)
 降下火砕物は除去できるとするのはあまりに現実離れしている。
(21)IV−1.2.1臨界事故への対策(p153)
 この項で臨界事故を想定しているのは8箇所であり、それ以外は想定外
 であることは問題。
(22)IV−1.2.2冷却機能の喪失による蒸発乾固への対策
                         (p162)
 この項では高レベル放射性廃棄物貯蔵タンクの冷却が止まり液体部分
が蒸発して固体部分が固化した状態(蒸発乾固)を想定するが、タンク
の損傷も起きなければセルの破損もないなど、楽観的に過ぎて重大事故
対処になっていない。
(23)V 大規模な自然災害又は故意による大型航空機の衝突その他の
テロリズムへの対応(重大事故等防止技術的能力基準2.関係)
                       (p296)
 福島第一原発事故でも出来なかったことをどうやって実現するのか、
 法令等の整備もない。動員令を発令する権限は誰にもない。

.. 2020年06月13日 07:51   No.1952002
++ 島村英紀 (社長)…569回       
震源地が次々移動の群発地震!
 |  上高地周辺で200回以上発生
 |  警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識 その351
 └──── (地球物理学者)

 新型コロナウィルスの影響で人がほとんどいない北アルプスや
上高地(かみこうち)で、群発地震が起きている。
 5月29日にはマグニチュード(M)5.2の地震が起きて岐阜県・高山で
震度4を記録した。5月19日のM5.3に次ぐ大きさだ。

 地震の回数が増えてきたのは2018年の末からだが、4月下旬から
増加が著しい。たとえば4月23日にはM5.5を筆頭に多くの地震が発生
した。いままでの有感地震は200回を超えた。地震計のないところで
感じた地震は数百回にものぼっていて、震源に近ければ震度4よりは
大きい。

 今回の群発地震は焼岳のすぐ下だ。焼岳は活火山で、南北に連なる
北アルプスのひとつである。
 気象庁は北緯、東経とも0.1度刻みで発表しているから、長野・岐阜
県境のこの地震は「長野県中部」だったり、「岐阜県飛騨(ひだ)
地方」だったりして、まるで別のところで地震が起きているように
聞こえる。だが、これは震源決定の誤差で、県境を簡単に超えてしまう
だけなのだ。

 気象庁の震源発表は火山を無視している。火山は別の課が担当する
せいだろうか。2011年3月の「静岡県東部」の地震は明らかに富士山
直下で、マグマ溜まりにヒビが入った。
 いまのところ焼岳に火山性の異変はないが、1915(大正4)年の噴火
では大量の泥流が川をせき止めてしまった。水中に立ち枯れた木が
景観を作って観光客に人気の大正池は、こうしてできた。

 焼岳の現在までの最後の噴火は1962年だった。噴火には至らなく
ても、地下にあるマグマ関連の事件が起きたことがある。近くの
トンネル工事で1995年に水蒸気爆発があって4名がなくなった。
いまでも焼岳の山頂付近には有毒ガスが出続けている。地下のマグマは
まだ生きているのだ。
 近年は群発地震が起きても噴火には結びつかないことも多かった。
最近の群発地震は2014年、その前は1998年だった。

.. 2020年06月16日 06:07   No.1952003
++ 島村英紀 (社長)…570回       
 1998年の大規模な群発地震には、いまだにナゾがとけない不思議な
ことがあった。
 群発地震は1998年8月、上高地で始まった。
 険しい北アルプスの山岳地帯ゆえ地震観測所は離れたところにしか
なかった。このため急遽、大学や気象庁の研究者が現地に向かい、
上高地や焼岳で臨時に地震計を置きはじめた。

 だが地震計を置き終わる前に群発地震の震源は上高地を離れて北の
穂高(ほだか)連峰や槍が岳の地下へ移動してしまった。10キロあまり
を数日の間に動いたのだ。
 そのうえ8月半ばになると活動域のいちばん北で、群発地震で最大の
地震M5.4が起きた。臨時に置いた地震計からはもっとも遠い場所
だった。

 それだけではなかった。9月に入ると震源は北アルプス沿いにさらに
北へ、鬼ごっこでもするように県境を越えて富山県に入った。上高地
からは20キロ以上も北上したことになる。
 そして、同年秋になると群発地震は長野・富山の県境付近で消えて
しまった。まるで、臨時に置いた地震計を地震が嫌って逃げたように
見える。
 群発地震には分からないことがまだ多い。

.. 2020年06月16日 06:15   No.1952004
++ 島村英紀 (社長)…571回       
地震の揺れを人々は全く感じず…
 |  アフリカで1000年前の津波の遺跡を発見
 |  警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識 その352
 └──── (地球物理学者)

 スマトラ沖地震(2004年)では津波で23万人以上が津波で死亡した。
被害は広くインド洋全体におよび、7000キロ離れたアフリカでも150人
以上の死者が出た。
 しかしこのアフリカでの数字は、津波の第1波がアフリカ大陸に
到達したのがたまたま極端な干潮時だったので、それでも被害が
限られていたのだ。
 ところで、いまのアフリカ東部・タンザニアで多くの住民が犠牲に
なった津波の遺跡が見つかった。放射性炭素による年代測定で約1000
年前だった。
 5月に学術誌で明らかにされた。この遺跡は、人骨が見つかった
津波の遺跡としては東アフリカで最初で、世界的にも最古のものの
ひとつだ。
 この津波を起こした地震は、はるかインド洋の東端にあるスマトラ
沖で起きた地震だった。

 スマトラ沖地震は、スマトラ海溝を舞台にしてオーストラリア
プレートがユーラシアプレートに衝突する最前線で起きる。2004年の
地震に限らず、たびたび起きていて、そのひとつがこの1000年前の
遺跡を襲った地震なのである。
 ここは、当時スワヒリ族が暮らしていた漁村だった。格子状の木に
土を塗って壁を作って家を建て、魚や貝殻でビーズを作り、簡素だが
機能的な陶器も使っていたことが遺跡から知られている。
 この村はタンザニアの沿岸から数キロ内陸に入ったパンガニ川の
河畔だから、まさか津波に襲われるとは思ってもいなかっただろう。
地震はインド洋の反対側だったので、地震の揺れを人々はまったく
感じなかった。

 遺跡からは、海の魚、小型海洋軟体動物の殻、海の両生類も
見つかった。数キロ下流のインド洋から水が押し寄せたことは
明らかだった。
 掘り出された骨には切り傷や病気の痕跡がどこにもなかったから、
戦争や病気が原因とは考えられない。突然襲ってきた津波で村が破壊
され、多くの人が溺れて死亡し、瓦礫に埋まってしまった。
村人は老いも若きも溺れてしまったのだろう。

 インド洋の東端で起きる地震からの津波が、繰り返しアフリカで
壊滅的な被害を出していたのだ。これからも、長くても1000年に1回
ほどの頻度で発生するに違いない。
 

.. 2020年06月20日 07:00   No.1952005
++ 島村英紀 (社長)…572回       
 タンザニアの最大の都市ダルエスサラームは海岸沿いにあり、世界で
最も急成長している都市だ。
 現在の法律上の首都はドドマだが、実質的な首都機能は、経済の
中心地となっている旧首都・ダルエスサラームにある。
 ここは2030年までに人口1000万人を超える大都会になって、21世紀末
までに7000万人を超えるという。

 日本でも地震を感じないでいきなり津波に襲われることがあり、
ひとごとではない。
 1876年の明治三陸地震では2万人以上、1933年の三陸地震では3000人
以上もの津波犠牲者を生んでしまった。
 ともに太平洋プレートが日本列島を載せているプレートと衝突する
最前線の地震だ。

 この二つの地震とも、地震の揺れをまったくか、ほとんど感じ
なかった。いきなり大津波に襲われた東アフリカと同じなのである。

.. 2020年06月20日 07:11   No.1952006
++ 島村英紀 (社長)…575回       
雨が地震や噴火の引き金に!?
 |  キラウエア火山噴火前にも大雨、世界中で同様の事例多く
 |  「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識」その354
 └────  (地球物理学者)

梅雨の終わりごろの2018年の西日本豪雨や2017年の九州北部豪雨
など、大雨が降って災害になることが多い。
 だが、それだけではない。雨が地震や噴火の引き金を引いてしまう
という話が世界中にある。

 米国・ハワイ島のキラウエア火山で2018年5月に起きた噴火は200年間
でいちばん大きな噴火だった。これは、その前の記録的な大雨が
きっかけになった。米国・マイアミ大の研究者が4月末に世界的な
科学誌に発表した。
 2018年のキラウエア火山では5月3日に噴火が始まり、同月4日に
マグニチュード(M)6.9の地震が発生し、ついで17日に山頂カルデラ内の
火口で爆発的噴火が起きた。活発な噴火と溶岩の流出が8月まで続き、
数百軒の民家が溶岩に潰されたり溶岩の熱で燃えたりした。

 この噴火の前、同火山での1月から3月までの雨量は約2250ミリで、
過去19年間のこの時期の平均雨量、約900ミリの2倍を超えていた。この
多量の雨が山体の地下1〜3キロのところで岩石の間隙圧力を高めて
噴火を起こしやすくしたのではないかと研究者は考えている。間隙圧力
は過去約50年間で最大だった。
 以前にも例がある。1790年以降のキラウエア火山の噴火を調べたら、
6割が雨期に始まっていた。また1924年には4月の大雨のあと、5月に
大噴火が起きていた。雨とハワイの噴火とは深い関係があることを
思わせる。

 1989〜1991年に記録的な爆発的な噴火をした米国西海岸の
セントヘレンズ火山も、台風とそれによる大雨が通ったあとだった。
カリブ海のモンセラート島で起きた2001〜2003年の大噴火も大雨のあと
だったし、インド洋のレユニオン島の噴火も、大雨のあとが多い。

.. 2020年07月04日 07:59   No.1952007
++ 島村英紀 (社長)…576回       
 じつは雨による地下の圧力の変化は、地震を起こす圧力よりはずっと
弱い。それゆえ、雨が左右できるのは、地震や噴火がいまにも起きそう
なときに「最後の引き金」を引くだけだろう。
 しかし、そのメカニズムは、まだ分かっているわけではない。

.. 2020年07月04日 08:06   No.1952008
++ 青木幸雄 (小学校中学年)…12回       
日奈久(ひなぐ)断層帯(益城町〜水俣市西方沖の約86キロ)には
 |  ひずみ蓄積…マグニチュード8.1の巨大地震の可能性がある
 |  川内原発(鹿児島県薩摩川内市久見崎町)の
 |  運転に危機感を覚えます!
 └────  (宮崎の自然と未来を守る会)

 現在、鹿児島県では7人の立候補者が出て知事選の真っ最中です。先の
知事選では、熊本地震が起きた直後(あるいは最中)でもあり、川内原発
の運転に鹿児島県民ならずとも危機感を共有していました。

 しかし、「喉元過ぎればなんとやら」で、川内原発に対する地震の危機
感はどこかに飛んでしまっているようです。
 そういう中、昨年には、熊本地震を起こした布田川(ふたがわ)断層帯(南
阿蘇村立野付近〜上天草市大矢野町の約66キロ)と日奈久断層帯の内、日奈
久断層帯の八代市付近と水俣市沖付近はひずみがたまったままであり、連
動して動けばM(マグニチュード)8.1の巨大地震の可能性があるとの報道が
ありました。それも考えられていたより切羽詰まっているとも。

 また、日本地質学会では、中央構造線の延長とも言われる臼杵−八代構
造線は、「川内市沖に定置の可能性が高い」との報告もあります。
 加えて、川内原発の沖には国の地震調査研究推進本部が主要活断層帯に
追加した甑(こしき)断層帯などもあり、川内原発の運転(現在特重施設未
完成で停止中)に強い危機感を覚えます。(参考記事を下記掲載)

◎原子力資料情報室声明 熊本地震と川内原発に関するコメント?
 あらたな脅威を引き起こさないために川内原発を
 とめるべきと私たちは考えます
    「NPO法人原子力資料情報室」2016年4月20日
https://cnic.jp/6965

◎熊本で再び大地震も「震度7クラス、確実」
 日奈久断層帯「ひずみ」残る 九州大など活断層調査
 やっておきたい備えは
(クロくま編集部2019-11-05 12:00)
https://crosskumamoto.jp/article/11733/

◎九州山地西縁の日奈久断層の再検討
https://www.jstage.jst.go.jp/pub/pdfpreview/geosocabst/2015/0_2015_134.jpg

.. 2020年07月05日 06:39   No.1952009
++ 山崎久隆 (社長)…962回       
「地震想定はやはり過小評価だった」
 |  「断層の切り捨ては許されない」
 |  「想定しない根拠だけ述べる『航空機落下』」
 |  「重大事故時の人員配置計画は絵に描いた餅」など27項目
 |  『六ケ所再処理工場』
 |  新規制基準適合性審査へのパブリックコメント
 |  7/4「山崎ゼミ」の資料レジメから見出しの紹介
 └────  (たんぽぽ舎共同代表)

 全部で16頁の資料ですが、見出しだけを載せます。

1.新規制基準適合性審査は「何も」していない
2.リスクベネフィットはもっと深刻
3.技術的能力の欠如
4.原燃の経験とは事故の経験のこと
5.審査は一部のみ実施され他の部分は審査済とされた
6.火災対策の欠陥
7.「可燃性の資材を使ってもかまわない」危険施設
8.地震想定はやはり過小評価だった
9.断層の切り捨ては許されない
10.耐震重要度分類の誤り
11.地盤の評価も失格
12.津波評価はゼロ
13.外部からの衝撃とは何か
14..火山評価の欠陥
15.外部火災評価が甘い
16.想定しない根拠だけ述べる「航空機落下」
17.「その他の自然現象」で「過去の観測記録」に基づく対策は不十分
18.「自然環境の組合せ」に「津波」がなく周辺火災との組み合わせの
  影響評価が恣意的
19.再処理施設への不法な侵入をまともに考慮しない
20.火山灰は除去できるのか
21.臨界事故は無対応
22.特重的施設・設備の欠落
23.蒸発乾固の対策はどこにある
24.いわゆるテロ対策のおかしさ
25.審査側の誘導で通る審査とは何か
26.審査は規制委の要求で追加された機能を審査した
27.重大事故時の人員配置計画は絵に描いた餅

.. 2020年07月07日 05:31   No.1952010


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