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〜11年前の教訓を放置した | 「組織防衛優先−危機対応阻む」 | 11年前の教訓=保健所を増設、PCRなど検査体制強化、 | 他いくつも └──── 〔環境経済研究所(技術士事務所)代表〕
◎ 5/28【TMM:No3943】で指摘したとおり、菅官房長官は「先手、 先手」と自画自賛し、安倍首相は「日本モデルの成功」と発言したが、 実際は何もしていない。 ついに『日本経済新聞』でも一面で政権を批判している。(※1) なお、『日経』は財界寄りと敬遠する人があるかもしれないが、 経済中心の視点だけに『産経』のようなヨイショ記事はほとんどなく、 情報自体は役に立つものがけっこうある。 記事では、2009年の「H1N1」(豚インフルエンザ)終息後に、 反省として次のような項目が挙げられていたと指摘している。
※対策の選択肢を複数用意 ※危機管理の専門体制強化 ※PCRなど検査体制強化 ※国民広報を扱う組織の新設 ※臨時休校のあり方の検討 ※ワクチン生産体制の強化
その他にも、これまでも指摘してきたように人の動きを考慮した感染 シミュレーションや、通勤手段を失った人のための所得補償など、 多くの提言がすでになされていた。 10年以上あったのだから、これらを着実に実施していれば、感染 そのものの完全な封じ込めはできないとしても、社会的・経済的な 被害の多くはもっと軽く済ませられたはずだ。
◎ 『日経』の記事では、縦割りの論理、既得権益にしがみつく、 組織の防衛が最優先と批判している。それをコントロールするのが 政治の役割ではないか。 安倍政権は「官邸主導」と言われているが、主導したのは黒川検事長 問題にみられるように安倍周辺の利益に関することだけで、そこを逆に 官僚につけ込まれて実際は「官僚主導」に踊らされているだけだ。 官僚は自分たちの既得権さえ維持されればいいのだから、 国民どころか財界の利益さえ考えていない。
(※1)検証コロナ 危うい統治(1)11年前の教訓放置 6/9 https://www.nikkei.com/article/DGKKZO60128210Y0A600C2MM8000/
《事故情報編集部》より補足 『日本経済新聞』では「検証コロナ−危うい統治」を 連載で載せている
.. 2020年06月11日 06:30 No.1950001
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