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外務省の友達の話ですが、昔、一緒に仕事をした同僚と久しぶりに食事に行って、鮪屋に入りました。昔は何でも食べたその方が、エビやイカを食べない。大酒飲みだったのに酒も一滴も飲まない。おかしいなと思って冗談半分に、「ムスリム改宗したのか」と聞いたらイラン人と結婚していたのです。
イラン人と結婚するには改宗しないと石打ちの刑になります。そしてその後、中東国のインテリジェンス・オフィサーから、こう耳打ちされたのです。「日本の首相官邸にシーア派の人間がいる。総理補佐官付になっている。機密書類が全部そこを経由しているが、少なくともうちの国に関係する情報はそこに行かないようにしてくれ」
調べたら、その人物でした。早速、次官にそのことを言いましたら、しばらくして人事異動になりまったと言います。こういうやり方で浸透してくるのがシーア派です。コーランの中にも、最後の最後には自分の身を守りイスラムを守るためなら嘘をついてもいい、というニュアンスの文言が出てきます。
とにかくこの世は暗黒だ、だから嘘をついてもいいという話です。嘘をついてもいいというのがルールに入ると、外交も政治もものすごく複雑になります。約束をしたら守る、「合意は拘束する」というのがローマ法の原理として決まっているでしょう。それが西側社会の原理になっています。
しかし、「約束はしたけれども、約束を守るとは約束していない」というのが含まれる理論が入ってきて、ものすごい複雑系になります。だからシーア派と付き合うと大変です。常に戦時、非常時だという認識でいるのがシーア派です。シーア派が主流で権力を握っているのは、国家としては、イランとアゼルバイジャンだけです。
ただ、「スンニ派は怖くなくてシーア派が怖い」というのは、アメリカの作った神話です。アメリカ人は、「善い原理主義」と「悪い原理主義」がある、と思っていました。目玉をくりぬいたり手を切ったりしても、アメリカ人をやっつけないサウジアラビアの原理主義は「善い原理主義」。だからオサマ・ビン・ラディンも大丈夫。
.. 2020年05月28日 11:22 No.1938001
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