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クエン酸はもともとレモンやみかんなどのかんきつ類に多く含まれる酸です。化学的に合成されたものが、酸味料やpH調整剤として使われています。いろいろな食品に使われていますが、最近では、コンビニ弁当の具材に、保存性を高める目的で添加されています。安全性に問題はありません。
クエン酸Naは、クエン酸に、ナトリウムを結合させたものが、クエン酸Naです。安全性に問題はありません。ただし、ナトリウムをとることになるので、その点は頭に入れておく必要があるでしょう。クエン酸と似たような使われ方をしています。
クチナシ色素は、インスタントラーメン、ガム、シロップ、茶そば、リキュールなどに使われています。アカネ科クチナシの実から、温水で抽出したのち、酵素を添加して分解することで得られます。クチナシ黄色素、クチナシ青色素、クチナシ赤色素があります。
ラットに対して、体重1kgあたりクチナシ黄色素5gを口からあたえましたが、死亡例は見られませんでした。解剖で調べたところ、異常は見られませんでした。しかし、別のラットに同様に0.8〜5を口からあたえた実験では、下痢を起こしたほか、肝臓が出血して、それにともなう肝臓細胞の変性と壊死が見られました。
ラットに、クチナシ青色素を5%含む餌を13週間あたえた実験では、体重が減ったり、途中で死亡する例はなく、明らかな毒性は見られませんでした。ただし、細菌に対して、突然変異を起こすことが分かっています。
クチナシ色素の場合、細胞に大量に作用させると、染色体を切断することが分かっています。突然変異や染色体の切断は、細胞のガン化と深い関係があります。これらのデータから、「安全」とは言えません。しかし、「危険」とまでも言えないでしょう。
.. 2020年04月14日 09:09 No.1901001
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