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水素で延命?原子力業界 大洗、高温ガス炉運転再開へ 大量生産目指す
大洗町にある日本原子力研究開発機構の「高温工学試験研究炉 (HTTR)」で、11年ぶりの運転に向けた手続きが進められている。 HTTRは発電と同時に水素を製造する高温ガス炉の実験炉で、 機構は将来的に原子力による水素の大量生産を目指す。 ただ、「クリーンエネルギー」のイメージがある水素を隠れみのに、 原子力業界の延命を狙う思惑も透ける。(宮尾幹成) (中略)
高温ガス炉では核燃料の冷却に、通常の原発で用いる水より高温の 熱を伝えられるヘリウムを使う。高効率のガスタービン発電と、1,000 度近い熱を利用した「熱化学法」による水素製造を両立する構想だ。 HTTRは高温の熱を安定して作る研究などを目的とした熱出力 3万キロワットの実験炉で、タービンや水素製造設備を持たないが、 実用化に向けた次の研究に備え、建設用地は確保している。(中略)
高温ガス炉に固有のリスクも。水素製造設備では、原子炉内で生じた トリチウム(放射能を帯びた水素)が製品の水素に混入する恐れがある ほか、水素漏えいによる爆発事故で原子炉施設を傷つける可能性も指摘 されている。 上岡直見・環境経済研究所代表は、高温ガス炉の開発に突き進む 原子力業界を「『水素社会』のプラスのイメージだけを膨らませ、 舞台裏では原子力の温存に結び付けて福島第一原発事故以前の状態に 戻そうとしている」と批判する。
4月24日まで意見公募
応募手段はインターネット、郵送、ファクスの3通り。いずれの 場合も、規制委のホームページの「手続き・申請」から「パブリック コメント」にアクセスし、リンク先の「電子政府の総合窓口」に入る。 ネットでは「意見提出フォームへ」をクリックし、必要事項を 記入して送信。郵送やファクス=03(5114)2191=の場合は、 「意見提出用紙」をダウンロードして印刷する。 宛先は〒106 8450 東京都港区六本木1-9-9六本木ファーストビル 原子力規制庁研究炉等審査部門へ。 (4月16日【茨城】より抜粋)
.. 2020年04月20日 08:32 No.1900009
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