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■--日本核武装
++ 柳田 真 (社長)…521回          

「日本核武装」計画−米中対立の水面下で進む「危険な話」
 |  渡辺寿子さん(原発いらない!ちば)が
 |  季刊「NO NUKES VOICE」23号に読み応えのある文章を発表
 | おすすめの文章です
 └──── (たんぽぽ舎)

 季刊「NO NUKES VOICE」23号が3月11日に発行された。
 今号には15本の小文が載っている。どの文章も3〜6頁だから、
一つの文章を読むのは比較的簡単だ。
 1冊の単行本(200頁くらい)を読むよりはずっと楽。
 但し「再稼働阻止全国ネットワーク」は各地の反原発の原稿を載せて
いるから10人で15頁となっていて、やや長いが(テーマは、老朽原発を
止めよう!関西電力の原発と東海第二原発・他)便宜上1人と計算した。
 15人の中で、千葉で活躍し「核開発に反対する会」の会員、
渡辺寿子さんがよくまとまった短文−「日本核武装」計画−米中対立の
水面下で進む「危険な話」−を書いてみえる。
3頁の短文なのですぐ読める。一読をお勧めします。
 渡辺寿子さんの文から小見出しを紹介します。

主な内容

〇地球最後の日まで「100秒」「終末時計」は警告する
〇世界的核軍拡競争の時代に突入した
〇中国の核に日本の核を対峙させる方向へアメリカの核戦略は変わった
〇核武装に執着する理由は2つ「一等国」願望と中国への対抗意識
〇高速炉「常陽」と
 高速炉用再処理施設「RETF」の復活再稼働(2つ)
〇「隠して核武装する日本」(影書房 2007年)はおススメ
〇日本の核武装問題は日本の原発問題と密接不可分

☆《事故情報編集部》より補足

1.「NO NUKES VOICE」はたんぽぽ舎で扱っています。
  年4回発行、130頁・680円 鹿砦社
2.「隠して核武装する日本」もたんぽぽ舎で扱い中。
  増補新版 205頁 1500円+税 影書房
.. 2020年03月27日 08:27   No.1882001

++ 木村雅英 (社長)…421回       
原子力規制委員会はプルサーマル発電を止めるべき
 |  「新規制基準」は「プルサーマル発電の危険性」を
 |  見逃しているぞ!
 | 原子力規制委員会は原発再稼働推進委員会!その220
 └──── (再稼働阻止全国ネットワーク)

 プルサーマル発電の危険性と規制委の審査の重要性を高浜を例に
「その149」(2017年11月10日)で述べた。しかしながら、その後も
原子力規制委員会は次々にプルサーマル発電をも容認する合格を
出している。
 プルサーマルに係る原子炉設置変更許可を取得したプラントは、
泊3、女川3、柏崎刈羽3、高浜3−4、浜岡4、島根2、伊方3、
玄海3(電事連から)。
 そのうち8基が新規制基準適合性に係る審査申請を行っており、
既に高浜3,4号と伊方3号と玄海3号が適合性審査に合格し稼働を
容認されている。
 しかしながら、例えば玄海3号炉の審査について原子力規制庁は
「MOX燃料使用を前提に審査している」と回答するのみで、膨大な
審査書(3MB)の中に「プルサーマル」も「MOX燃料」も一言も
出てこない。要するにMOX燃料装荷の影響評価を全くしていないの
ではないか。

 プルサーマル発電の危険性は誰もが知っている。
(1)ウラン燃料の為の原子炉でプルトニウムを燃やすことはより
危険、灯油のストーブでガソリンを燃やすのと同じ
(2)MOX燃料の放出放射能がウラン燃料より非常に高い:
α(アルファ)線約15万倍、中性子線約1万倍、
γ(ガンマ)線約20倍(広瀬隆)
(3)使用済MOX燃料の発熱量が高く300年以上冷やし続けないと
いけない、300年もの冷却を誰が保障するのか?
(4)使用済MOX燃料の再処理はできない、六ヶ所再処理施設が
24回の延期後未だに稼働の目途が立っていない、更に使用済MOX
燃料の再処理の計画は今は全く無い
(5)MOX燃料の健全性の確認が必要:一次冷却剤をサンプリング
してヨウ素濃度の監視を強化
(6)MOX燃料の溶融点が2720度Cと低く(ウラン2790度C)
ペレットが溶ける可能性増大
(7)MOX燃料はアルファ線や中性子線,ガンマ線など放出し
労働者に被曝させる
(8)MOX燃料を使用すると制御棒の効きが悪い:プルトニウムは
ウランよりも中性子を吸収しやすいので,制御棒の効きが悪くなる

.. 2020年04月01日 08:18   No.1882002
++ 木村雅英 (社長)…422回       
(9)ひとたび事故が起こると被害が膨大:東電福島第一原発事故に
おいてもプルサーマル発電をしていた3号機で大爆発が起こった、
MOX燃料使用の影響の可能性があるにもかかわらず調査結果は公表
されていない、核爆発との説もある

 この様に見てくると「新規制基準」には非常に重要な欠陥があった。
 原子力規制委員会が福島第一原発事故の検証もせず既存原発を早急に
稼働させる為に策定した欠陥だらけの「新規制基準」に、プルサーマル
発電と使用済MOX燃料の危険性について何ら考慮せず避けている
というもう一つ重大な欠陥があったのだ。
 分離プルトニウムを減じる為の愚かな国策を電力会社に押し付ける
経産省もひどいが、危険なプルサーマル発電をまともに審査せずに
容認する原子力規制委員会はよりひどい。

.. 2020年04月01日 08:28   No.1882003
++ とめよう!東海第二原発 首都圏連絡会 (幼稚園生)…2回       
被災し老朽化した東海第二原発の再稼働を断念せよ
   新型コロナウイルス感染症災害、地震や津波、噴火、水害と
  原発事故の複合災害を起こさないために
   4/1日本原電への申し入れ書
 

日本原子力発電株式会社
取締役社長 村松 衛 様

      申し入れ書            2020年4月1日

 貴社の東海第二原子力発電所は、9年前の東日本大震災によって
被災し、「あわや」の所で重大事故を免れた被災原発であり、かつ、
1978年の運転開始から42年目となる、設計の古い老朽化した原発でも
あります。

 私たちは、東海第二原発周辺を含む茨城県民、そして首都圏各地に
生活する市民として、二度と福島原発事故のような原子力災害が
繰り返されることのないよう、声をあげてまいりました。
 東京都心部まででも110qほどの「首都圏原発」ともいうべき東海
第二原発は、再稼働させず、安全に廃炉されるべきだと考えています。

 この間、このような声を形にして集められた「署名」(提出済みで
63,328筆)をお届けして、貴社の賢明な判断をお願いしてまいりました。
 本日、その後に届いた署名を追加提出すべくお伺いいたしました。
 そして、すでに提出し、貴社において受け止めていただいていると
信ずるこの署名にある願いに対する貴社の真摯な「回答」をお待ちして
いるところです。

 村松社長は「地元に最大限の誠意をもって対応している」と
述べられてもいます。貴社が発電してこられた電気は、東京電力を
通してではありますが、首都圏市民を消費者としてきたものです。
 最終消費者でもある市民への誠意ある対応も、貴社が電気卸売会社
だとしても求められるものです。
 そこで、あらためて、お届けした「署名」への「ご回答」と合わせ
て、下記の具体的な質問への回答をもいただきたく、ここに公開して
申し入れさせていただきます。
なお、ご回答は5月15日までに文書でいただくようお願いいたします。

.. 2020年04月05日 06:51   No.1882004
++ とめよう!東海第二原発 首都圏連絡会 (幼稚園生)…3回       
           記

質問1
再稼働についての地元同意もないままに、「安全対策工事」という
言い方で再稼働のための対策工事をなし崩し的に開始しているように
思われますが、実際にはどのような段取りで、何を進めているのかに
ついて明らかにしてください。

質問2
 また、そのような工事を行うにあたっては、周辺部はもちろん、広く
住民への説明会を開催し、真摯な説明をなされることが必要だと
思いますが、その実施についてお示しください。

質問3
 原子力規制庁によれば、許可を受けた設置変更申請で1740億円、
その後に追加申請され審査中のいわゆる特定重大事故等対処施設建設の
610億円、計2350億円とされているとなっていますが、報道や東京電力
からの話などからは現時点での合計工事費用は3500億円とも
いわれています。
 その資金計画について透明にすべきだと思います。住民からは、
再稼働して万が一の重大事故の際の補償もできない、それ以前に今後の
廃炉資金の積み立ても枯渇していて、十分な安全運転できる保証も
ないのではないかとの声もある中、説明責任を果されるべきと
考えます、いかがお答いただけるでしょうか。

質問4
 いま我が国も、そして世界が新型コロナウイルス感染症の
パンデミック下にあります。
 この感染症災害、地震や津波そして噴火、水害といった自然災害の
危険性に私たちは囲まれています。
 これに加えて人災ともいいうる「原発事故という原子力災害」を、
そしてまた「これらの複合災害」を私たちは恐れます。
 その中で、人為で止めることの出来る原発の運転、ましてや
老朽化し、人口密集地帯に立地する東海第二原発の危険性をなくす
ために、ぜひとも再稼働を断念され、安全な廃炉へと向かうという
賢明な選択を求めますが、貴社の真剣な対応策をお示しください。

.. 2020年04月05日 06:58   No.1882005
++ 木村雅英 (社長)…423回       
福島第一原発事故の反省を踏まえず
 |  バックフィットで稼働を止めない規制委
 |  「毎日新聞」が暴く原子力規制委員長による
 |  バックフィット軽減指示と虚偽説明
 |  原子力規制委員会は原発再稼働推進委員会!その221
 └──── (再稼働阻止全国ネットワーク)

 「その215」(2020年1月15日)に引き続き、毎日新聞の厳しい
規制委バックフィット対応批判を紹介し、規制委がバックフィットで
実用炉を止めることを避けていることを糾弾する。
 バックフィットは、福島第一原発事故を受けて「核原料物質、核燃料
物質及び原子炉の規制に関する法律」(以下、炉規法)を改訂し、既に
許可を得た施設に対しても新たな規制基準の既存施設への適用を義務
づけたもので、次の条項で規定されている。

第43条の3の14(発電用原子炉施設の維持)
 発電用原子炉設置者は、発電用原子炉施設を原子力規制委員会規則で
定める技術上の基準に適合するように維持しなければならない。…
第43条の3の23(施設の使用の停止等)
 原子力規制委員会は、発電用原子炉施設の位置、構造若しくは
設備が…基準に適合していないと認めるとき、…、その発電用原子炉
設置者に対し、当該発電用原子炉施設の使用の停止、改造、修理又は
移転、発電用原子炉の運転の方法の指定その他保安のために必要な
措置を命ずることができる。…

 原子力規制委員会が2015年11月13日に「新たな規制基準のいわゆる
バックフィットの運用に関する基本的考え方」を定め、経過措置の
期間設定を基本とするとしながらも、「安全上緊急の必要性がある
場合には、新たな規制基準の新設・変更に際し、当該規制基準を即時に
適用することもあり得る」と厳しく適用することも可能としている。

 ところが、大山(鳥取県)噴火時の火山灰想定が過小評価されている
関電3原発(高浜、大飯、美浜)に求める対策を検討した折に、規制委
が非公開事前会議でバックフィットを軽減したことを毎日新聞が
暴いたのだ。

.. 2020年04月17日 08:06   No.1882006
++ 木村雅英 (社長)…424回       
<原子力規制委 更田委員長の「虚偽説明」明白に 事前会議の
音声記録入手 資料を基に議論主導>(毎日新聞3月25日19時00分)
https://mainichi.jp/articles/20200325/k00/00m/040/232000c
<原子力規制委員会が非公開の事前会議で、関西電力に求める火山灰
対策の2案を1案に絞り込む方針を決めた問題で、更田豊志委員長が
2案を比較する資料を基に議論する様子を収めた音声記録を入手した。
更田氏はこれまでの記者会見で「資料を基に議論した事実はない」と
繰り返し主張し、議事録の未作成は公文書管理法に抵触しないとの
見解を示していたが、この説明が虚偽であることが明らかになった。>

 詳細は非公開事前会議の音声記録もアップされていて非常に興味
深い上記記事サイトをご覧いただきたい。

 大山火山の噴火規模の新知見を適用するに当たって、原子力規制
委員会が未だにブレーンストーミングと言い張る非公開事前会議を
開催し、関電が稼働している高浜・大飯に運転停止命令を出さない
ようにしたのだ。
 さすが、原子力規制委員会は再稼働推進委員会である。
 なお、この問題については、毎日新聞日野行介記者が毎水曜の
記者会見で厳しく更田委員長を追及している。次の動画あるいは
速記録をご覧いただきたい。
https://www.nsr.go.jp/nra/kaiken/index.html

.. 2020年04月17日 08:21   No.1882007
++ 木村雅英 (社長)…425回       
 ここでの更田委員長の発言も興味深い。
 「小さな変化のために発電所を即刻止めなければならないという
ような議論は、バックフィットを大きく阻害する」、「全てが止める、
止めないの話になるというのは、改善に決して結びつかない」。
 この考えは、巨大津波襲来の新知見への対策を原子力安全・保安院が
徹底できず東電トップが防潮堤対策を避けた為に福島第一原発事故を
起こした事実(勿論、地震による配管破断などの影響も否定できない)
を考えれば、絶対に認めることはできない。
 いい加減な「新規制基準」といい加減な審査で稼働容認している
原発に対してでも、新知見が出てきたらすぐに適用して対応できて
いない原発はすぐに止めるべきだ。
 それゆえ、高エネルギーアーク損傷(HEAF)対策、代替循環
冷却系の設置、インドネシアで起こった噴火による警報無き津波発生、
…などの新知見へのバックフィットについても、規制委を厳しく
監視しないといけない。

.. 2020年04月17日 08:28   No.1882008
++ 柳田 真 (社長)…540回       
関西電力への業務改善命令を出した
 |  経産省の虚偽文書問題
 |  警視庁に報告−経産省、悪質性を認識
 └──── (たんぽぽ舎)

 悪質な金品受領問題があった関西電力に対し、経産省資源
エネルギー庁が3月16日に業務改善命令を出した。
 しかし、「電力・ガス取引監視等委員会」への意見聴取等を
忘れていた。それを日付などをごまかした悪質な虚偽事件。
 関連する3つの報道を紹介する。(記事の2割位を抜粋した)

1.虚偽文書 警視庁に報告−経産省、悪質性を認識

 経済産業省資源エネルギー庁の幹部らが、手続き上のミスを隠す
ために虚偽の公文書を作成していた問題で、経産省が刑法の虚偽公文書
作成罪にあたる可能性があると判断し、警視庁に報告していた…(中略)
3月26日に外部からの情報公開請求を受けて不正を隠しきれなく
なり、エネ庁は27日深夜、同省秘書課に連絡した。経産省によると、
今回の不正は悪質な事案… (中略)
 公明党の石田祝稔政調会長は、財務相の改ざん問題を引き合いに
「とんでもない話だ。あれだけ言われて、まだ分かって
いないのか。…」 (後略) (4月2日朝日新聞より抜粋)

2.エネ庁文書 虚偽6カ所 国会提出分 幹部ら複数の決裁例も

 経済産業省資源エネルギー庁の幹部らが虚偽の公文書を作った
問題で、うその記述は複数の公文書で少なくとも計6カ所に及んでいる
ことが分かった。省内の幹部を含む10人超の官僚が決裁にかかわった
文書も含まれており、不正の悪質性や手続きのずさんさが改めて
浮き彫りになった。 (中略)
「決裁・供覧欄」には、エネ庁電力・ガス事業部や大臣官房情報
システム厚生課など11人分の所属部署名が並んでおり、複数の部署の
官僚が目を通しながら、不正を見抜けなかったものとみられる。
(4月10日朝日新聞より抜粋)

.. 2020年04月20日 09:34   No.1882009
++ 山崎久隆 (社長)…904回       
原子力災害と感染症の拡散が同時発生する懸念
 |  東京電力の汚染水対策を批判する  (その1)(3回の連載)
 |  原発での新型コロナウイルス感染症対策は
 |  原発災害と感染症蔓延の同時発生の恐怖
 └──── (たんぽぽ舎共同代表)

1.原発での新型コロナウイルス感染症対策はどうなっているのか

◎ 4月7日、東京などで緊急事態宣言が出される状況となった。
 懸念されるのは原発の安全性だ。
 交代勤務だから、一つのチームに新型コロナウイルス陽性者がいた
場合でも、他の当直チームとは分離できていれば良いのだが、交代時間
前後には2つの運転班が狭い中央制御室に「同居」し、引き継ぎを
している。
 使う設備も同じだから、2チーム全員が感染する可能性が高い。
 その場合、運転員が足りない原発は当然停止させなければならない
が、冷却システムの維持管理など安全管理はずっと継続しなければ
ならない。
 このような想定は保安規定などで規定されているはずだが、詳細は
明らかではない。
 各事業者は、感染症対策を含む原発の安全体制について詳細な説明を
すべきだし、規制委員会は交代要員の確保を含めて、対策の妥当性に
ついて直ちに審査しなければならない。

◎ 今回の事態を受けて経産省は4月7日「新型コロナウイルス感染症
対策の基本的対処方針」(新型コロナウイルス感染症対策本部決定)を
踏まえて、電気事業法施行規則の一部を改正するとともに、規則に
基づく経済産業大臣告示を制定している。(経産省ホームページより)
 実は「感染症対策」と読み取れる対策が国から出されたのはたった
これだけである。
 これ以外には「規制委員会の審査会合の延期、テレビ会議化」
くらい。あきれ果てる。
 この中で「4月1日から9月30日までの間に」受けなければならない
検査の期限を4ヶ月延長するとし、具体的に「規則第73条の6第1号
の規定により使用前安全管理審査を受けなければならない時期」「規則
第94条の5第1項第1号、第2号及び第3号並びに同条第2項第1号
及び第2号に規定する定期安全管理審査を受けなければならない時期」
を定めている。
 これは検査の時期、期間を4ヶ月後ろ倒しにすることを意味する。

.. 2020年04月21日 06:42   No.1882010
++ 山崎久隆 (社長)…905回       
◎ 定期検査については今年4月から電気事業法の改正に伴い「定期
事業者検査」として電力会社が実施し、規制委員会は立会うことも
なく「合否判定」も「了解」もせず、報告を受領し公表するだけに
なっており、そのうえで期間の延長も行われることになり、数多くの
問題を抱えたまま、新検査態勢に突入した。
 しかしながら先にも述べたとおり、原発には安全管理上、無人化する
ことなど出来ない上、運転中に地震などが発生した場合、想像も
つかない災害に発展する懸念もある。

2.原発災害と感染症蔓延の同時発生の恐怖

◎ 4月10日、「玄海原発やめよう住民ネットワーク」が玄海原発の
原子力災害時の避難計画で「通常の感染症に加え、新型コロナのための
対策が必要」と、対応を検討するように求める要請書を佐賀県に
提出した。
 原子力災害と感染症について始めての指摘だ。市民側から指摘
しなければ誰も動かない、恐るべきことである。
 佐賀県の危機管理防災課担当者は「心配は重々承知している。
関係部局と情報を共有し、対応を検討したい」と話したというが、
玄海原発は運転中である。
「対応の検討」では間に合わない。

◎ 4月13日、千葉県鴨川市や南房総市は土砂災害の危険が高まった
として、計552世帯に避難指示を出しているが、体育館などの避難所
では、「三密」を避けるために大変な状況になった。
 北海道標津町では3月に発生した川の増水に対して2410人に
避難指示を出したが、254人が避難した避難所では入り口に消毒液を
置き、避難者同士が近づきすぎないよう床にテープを貼ってスペースを
区切ったという。「普段以上に気を使い、人手もかかった」と担当者は
当時を振り返っている。(日本経済新聞4月13日より)

◎ 原子力防災と感染症対策は両立しない。3.11当時を振り返ると
明らだが、当時の避難所の状態で新型コロナウイルス感染症が発生
したら避難者のほぼ全員が感染し、医療崩壊の中で外からの救援もなく
大勢死ぬだろう。
 これもまた「原発災害関連死」である。すなわち原発災害は絶対に
起こしてはならない。
 日本で緊急事態宣言中は、全ての原発を止めて最低限の人員で
安全管理が可能な状態にするべきである。

.. 2020年04月21日 06:49   No.1882011


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