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「ウクライナ」というのは、ロシアから見て「田舎」とか「地方」と言う意味です。長年そう呼ばれているうちに、そのまま国名になってしまったとも言われます。しかも、西ウクライナはナチス協力の過去がある。だから、戦後、インフラ整備もしなかったのです。
それでますます貧しくなり、西ウクライナの方からすれば、恨みが深まっていったのでしょう。EUもそこはよくわかっています。だから、本気でウクライナと一緒にやろうとは思っていません。ただ、西ヨーロッパの経済事情として、汚い仕事をする労働力は必要だ、ということです。
ドイツのミュンヘンに行って、おいしいビールと一緒にソーセージの盛り合わせを食べるとします。その店で働いているウエイトレスは、チェコかハンガリー人です。その豚肉は、ハンガリーから来ます。そのハンガリーの豚小屋で働いているのがウクライナ人です。
そしてその豚の餌は、ウクライナから来ているのです。カイザーのドイツ帝国は、軍事力によってウクライナを穀倉地帯として支配しようとしました。そして、ハンガリー人やチェコ人を一段低い民族として扱いました。
その後、ナチス・ドイツは、人種神話によって、同じことをやろうとした。そして現在のドイツは、ユーロの力によって、それに成功したのです。そうすると、やはりウクライナは、汚い労働、低賃金労働の供給源として必要なのです。
今のプラハには、ウクライナ人が非常に多いです。チェコ人も汚い仕事をしたがらず、かつてチェコで働いていたベトナム人も、アジアの発展でベトナムに雇用があるのでいなくなってしまったからです。東ヨーロッパの社会主義国が崩壊してから、EUが東へ拡大しました。
その拡大にあたって、チェコ、スロバキア、ポーランドの低賃金労働力が魅力的でした。社会主義の時代にそれなりの教育を受けて識字率が高く、良質な労働力が存在したからです。やがてその地域の賃金が上がって行くと、さらにその先へ安い労働力を求めて進んでいって、ついにウクライナまで来た、ということです。
.. 2020年03月13日 09:53 No.1873001
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