|
東海第二差し止め訴訟 原告尋問 「原電の姿勢こそリスク」
東海村の日本原子力発電(原電)東海第二原発を巡り、住民らが 原電に運転差し止めを求めている訴訟で、原告3人への尋問が10日、 水戸地裁(前田英子裁判長)であった。
村の主婦相沢清子さんは、村が昨年6月に実施した避難訓練に参加 した際、「集合場所でバスに乗り込むだけでも時間がかかった」と 証言。「(実際の事故では)地震で道路や橋が壊れるかもしれない。 避難計画を作っても計画通りに行くはずがない」と疑問を投げ掛けた。
水戸市の法律事務所職員花山知宏さんは、2011年の東京電力福島第一 原発事故後、当時住んでいた笠間市で、出産直後の長男に母乳を与える かどうか悩んだ経験を話した。「東海第二で事故があれば、子どもを 連れて、仕事のあても頼れる親戚もない遠方に逃げると思う」と 不安を訴えた。
原告団共同代表の大石光伸さん=つくば市=は、原告が主張する 事故のリスクに対して原電が「およそ考えられない」と反論すること について「その姿勢にこそリスクが潜んでいる」と批判した。 再稼働に向けた事故対策工事などの費用を大手電力五社が債務保証 などで支援することについても、「第三者の債務保証を付けて短期 借り入れしかできないのは、原電の事業に見通しがないと銀行が 分かっているからだ」と指摘した。(後略) (1月11日【茨城】より抜粋)
.. 2020年01月17日 08:35 No.1829002
|