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しかし、「各種学校」として認定されている外国人学校幼児教育 施設はヒアリングもされないまま、2018年12月28日「幼児教育・高等 教育無償化制度の具体化に向けた方針」において、「学校教育法に 規定する各種学校は、幼児教育を含む個別の教育に関する基準はなく、 多種多様な教育を行っており、また、児童福祉法上、認可外保育施設 にも該当しないため、無償化の対象とはならない」として、各種学校は 幼保無償化対象外となった。
そのため、朝鮮学校関係者は、関係省庁や自治体など問い合わせを し、各種学校が認可外保育施設の届出ができることを確認した上で、 2019年4月以降、都府県に対し認可外保育施設の届出を開始した。 東京朝鮮学園が都内4校の届出を実施したところ、このうち2校の 届出が受理されたが、都は翌月、残りの2校について受理せず、さらに 先の2校に対する受理を取り消すので、受理印を押した「認可外保育 施設設置届写し」の返還を要求してきたのである。
こうした状況を打開するために、「幼保無償化を求める朝鮮学校 保護者連絡会」を発足させ、無償化対象外となっている幼稚園類似 施設やブラジル人学校幼稚部など他の各種学校施設との連携や議員会館 での集会等を通じて、この問題の周知や見直しを求める活動を 行っている。
幼保無償化制度には、様々な矛盾点がある。すべての子どもの等しく 健やかな成長を支援することを主旨としているにも関わらず、一部の 幼稚園だけが無償化制度から除外されたり、政府が“多文化共生”を 掲げているにも関わらず、各種学校が多種多様な教育を行っている ことを理由に無償化の対象とならないといった点などである。 無償化対象施設は55,000カ所以上あるのに対し、無償化対象外と なっている「各種学校」はわずか88カ所、たった0.16%である。
.. 2019年12月27日 05:52 No.1822003
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