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子どもが食べるお菓子では添加物がとても心配です。その次に心配だというと、農薬が残留していないかという点でしょう。原材料の小麦やとうもろこし、大豆、じゃがいもなどを栽培する際に使用された農薬が残留する可能性は否定できないからです。 ただし、残留農薬が見つかるのは、生鮮野菜や果物、あるいは輸入や国産の穀物であることが多く、加工品であるお菓子から検出されることは少ないようです。というのも、仮にお菓子の原材料に農薬が残留していたとしても、洗浄や加工の工程を経ることによって農薬は分解・除去されるので、最終食品にまで残留するケースは少ないからです。 そんな中で、最も心配されるのはナッツ類を使ったおつまみです。これは原材料をそのまま使うことが多く、加工度が低いからです。東京都では、毎年輸入農産物にふくまれる残留農薬の実態調査を行っており、2009年度の調査では、都内に流通していた輸入野菜や果実、穀類など72種340作物について調査を行いました。 そのうち、ナッツ類は、カシューナッツ、松の実、ピスタチオ、ゴマで、それぞれ1サンプルを調べました。調べた農薬は検出されませんでした。また、2008年度の調査では、同様に66種310作物について、283種類の農薬が調べられました。 そのうちナッツ類は、アーモンド、カシューナッツ、ピスタチオ、クルミそれぞれ2サンプルが調べられました。その結果、アメリカから輸入されたピスタチオの1サンプルから、ボスカリドという農薬が検出されました。 ただし、ごく微量で残留の痕跡が見られる程度でした。ナッツ類に対する残留基準は0・1ppmであり、それは大幅に下回っていました。ボスカリドは殺菌剤の一種です。病原菌のミトコンドリアのエネルギー代謝を下げる為、菌はエネルギーを作れなくなって死滅します。果樹や野菜などの灰色カビ病などの防除に使われています。
.. 2019年11月06日 21:16 No.1784001
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