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他国への憎悪や差別をあおる報道をやめよう 国籍や民族などの属性を一括りにして「病気」や 「犯罪者」といったレッテルを貼る差別主義者に 手を貸すのはもうやめよう 2019年9月6日 日本新聞労働組合連合(新聞労連) 中央執行委員長
先月末、テレビの情報番組で、コメンテーターの大学教授が「路上で 日本人の女性観光客を襲うなんていうのは、世界で韓国しかありま せんよ」と発言した。 他の出演者が注意したにもかかわらず、韓国に「反日」のレッテルを 貼りながら、「日本男子も韓国女性が入ってきたら暴行しないと いかん」などと訴える姿が放映され続けた。 憎悪や犯罪を助長した番組の映像はいまもなお、ネット上で拡散され ている。
今月に入っても、大手週刊誌が「怒りを抑えられない韓国人と言う 病理」という特集を組んだ。 批判を浴び、編集部が「お詫びするとともに、他のご意見と合わせ、 真摯に受け止めて参ります」と弁明したが、正面から非を認めることを 避けている。 新聞も他人事ではない。日韓対立の時流に乗ろうと、「厄介な隣人に サヨウナラ 韓国なんて要らない」という煽情的な見出しがつけられた この週刊誌の広告が掲載されるなど、記事や広告、読者投稿のあり方が 問われている。
日韓対立の背景には、過去の過ちや複雑な歴史的経緯がある。 それにもかかわらず、政府は、自らの正当性を主張するための情報 発信に躍起だ。 政府の主張の問題点や弱点に触れようとすると、「国益を害する のか」「反日か」と牽制する政治家や役人がいる。 でも、押し込まれないようにしよう
「国益」や「ナショナリズム」が幅をきかせ、真実を伝える報道が 封じられた末に、悲惨な結果を招いた戦前の過ちを繰り返しては ならない。 そして、時流に抗うどころか、商業主義でナショナリズムをあおり 立てていった報道の罪を忘れてはならない。
.. 2019年10月21日 09:44 No.1772001
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