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◎新規制基準の耐震安全性で、余震にたいする考慮はまったく含まれて いない。新規制基準に余震の考慮を明記すべきである。 <・2004年10月23日17時56分の新潟県中越地震(M6.8、最大震度7) は余震活動が活発で、同日18時03分(M6.3、最大震度5強)、同日18時 11分(M6.0、最大震度6強)、同日18時34分(M6.5,最大震度6強: 最大余震)にM6.0以上の余震が発生した(その後もM6前後の 余震あり)。 川口町役場で観測された東西方向の最大加速度(単位cm/s2)は、 本震で1676、最大余震で2036であった。 ・2007年7月16日10時13分に東京電力柏崎原発を直撃して全7基に被害 を与えた新潟県中越沖地震(M6.8)は、不幸中の幸いなことに余震活動 が不活発で、最大余震は同日15時37分のM5.8の地震だった。 ・もし2007年中越沖地震の余震活動が2004年中越地震のようだったとし たら、最悪の場合には柏崎刈羽原発で過酷事故が起きていたかもしれ ない。>
◎柏崎刈羽原発において、考慮すべき「最大地震」を想定できていな い。東京電力と規制委は、原子力安全・保安院時代の古い審査をなぞっ ただけで誤魔化している。 <・東京電力は、柏崎刈羽原発に最も影響を与えるのはF−B断層で 発生する断層長36kmの地震だとして、基準地震動の最大加速度を1〜 4号機で2300cm/s2、5〜7号機で1203cm/s2と策定し、審査書 はこれを新規制基準に適合していると認めた。 ・しかし驚くべきことに、この結果は、同原発が2007年新潟県中越沖 地震で大被害を受けて全機停止し、その再稼働を当時の原子力安全・ 保安院に申請して、保安院と安全委が認めたものとまったく変わらない。 ・柏崎刈羽原発の最大地震としては、その全長に沿う断層長50〜60km 程度、M7.5程度の地震を想定すべきである。 ・東日本大震災と福島原発事故は、それまで政府の地震本部がM7〜8 程度の地震が6領域ぐらいで別々に起こると予測していた広大な範囲で、 M9.0の超巨大地震が一挙に発生したために生じた。よって、地震の想定 は最大限にしておかなければいけないというのが東日本大震災の最重要 な教訓の一つである。>
.. 2019年10月09日 09:03 No.1765002
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