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−千葉の生協の現場で体験したこと | 「天災」であきらめられるのか | 東電、送配電設備を大幅に減少 コラム(406) | 送配電設備への投資額は1991年は約9千億円だったが | 昨年は約3千億円まで減った └──── (なのはな生協理事長)
◎ 台風15号の影響により、停電が長引き市民生活の混乱が続いて いる。これを「天災だ」と言って諦めることはできない。 国土交通省は、「景観・観光」、「安全・快適」、「防災」の観点 から無電柱化を推進するとして、「昭和61年度から3期にわたる『電線 類地中化計画』、平成11年〜15年度の『新電線類地中化計画』、平成 16〜20年度の『無電柱化推進計画』に基づき、整備を行ってきました」 としている。 「防災」に関しては、「大規模災害(地震、竜巻、台風等)が起きた 際に、電柱等が倒壊することによる道路の寸断を防止します」とも あった。 だが、30年以上も前からの計画にもかかわらず遅々として進んで いない。
◎ 9月12日の日本経済新聞に「送電関連の設備投資の抑制による電柱 の老朽化が倒壊を増やした可能性は否めない」、「東電は送電や配電 設備に1991年には約9千億円を投じていたが、2015年には約2千億円に とどまっている。耐久性があると判断した電柱への投資を先延ばしして やりくりしてきた結果だ」とあった。
9月13日の朝日新聞でも「老朽設備が被害を大きくした可能性を指摘 する声もある。福島第一原発事故の賠償費用などを捻出する必要がある 東電は、送配電事業の合理化で利益を確保している。送配電設備への 投資額は1991年は約9千億円だったが、昨年は約3千億円まで減った」 とあり、東電の責任は重大だ。 国が計画をきちんと遂行し、東電も送配電設備への投資を抑えていな かったならば、これほど甚大な被害が生じなかったと思われる。 だから、今回の台風被害は人災と言って良いのではないか。
.. 2019年09月30日 09:21 No.1755001
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