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同志たちと「地球愛」を共有することができる (東京都小平市)
9月16日の朝は大雨だった。カレンダーのメモ「さようなら原発全国 集会、代々木公園」を見ながらこれでは来る人が減るかもしれないと 思い、私も少々迷った。 しかし、傘とカメラとメモ帳を持って家を後にし昼前、会場に 着いた。さっそく各団体の出店を回る。
テントという小さい空間だが、そのどれもが、多くのメディアが報じ ない重要情報を発信していた。 話を聞き、たくさんの資料をもらい、多くの署名をし、写真を撮った りしているうちに、天候は回復して人も増えてきた。
舞台では歌や演奏の後、シルバーヘアがすてきな木内みどりさんの 司会で、いつものように明快で理知的な落合恵子さんに続き、各団体 代表の毅然とした訴えが会場全体に響き渡った。
「理解が得られず壁にぶつかることもあるが、核廃絶の思いが揺らい だことはない」。国連への署名が計200万筆を超えたと報告し、核廃絶 をアピールする女子高校生の明朗な声に心打たれた。
参加者が8000人とアナウンスされたが、大半が中高年層なのがやや 残念だった。 午後3時から原宿、渋谷と二手に分かれてデモ行進がスタート。 はたや横断幕を手にし、シュプレヒコールを続ける整然とした長蛇の列 を、陸橋から写真に撮り、少々疲れたので隊列には申し訳なく思いつつ 帰途に就いた。 やはり参加してよかった。これまでも後で、「行かなくてもよかった か」と思ったことは一度もない。 あの場では直接情報に加え、同志たちと「地球愛」を共有することが できるから。 翌日には本紙記事を「そうそう、こうでした」と意を強くしながら 切り抜いた。 (9月19日東京新聞朝刊5面「発言・ミラー」より)
.. 2019年09月23日 14:21 No.1752001
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