キシャクラブは「知る権利」に応えられない | 「日本記者クラブ」「特派員協会」はキシャクラブではない | 「左翼・リベラル」学者がメディア問題で守旧派 | 「メディア改革」連載第13回 └──── (アカデミックジャーナリスト) ◎ 言葉の定義は重要だ。安倍政権とNHKなど御用メディアは、日本 の戦時下の朝鮮人動員・徴用を「朝鮮出身労働者」と呼んでいる。 これは、日本の侵略・強制占領の事実を隠蔽する歴史改竄である。 ◎ 治安維持法・国家総動員体制下で誕生した記者クラブ制度を、海外 にあるプレスクラブと同一視し、「記者クラブはどこの国にもある」と いうデマを振りまくメディア幹部、御用学者もメディア改革に有害な人 たちだ。 桂敬一東大名誉教授(元日本新聞協会職員)だ。桂氏は「マスコミ 市民」(マスコミ市民フォーラム発行)2010年3月号に掲載された「記 者クラブ制度を考える」をテーマにした門奈直樹(立教大学名誉教 授)、柴田鉄治(元朝日新聞論説委員)との鼎談で、桂氏は英国、オラ ンダ、スイス、ドイツ、スウェーデン、ベルギーなどにも「記者クラブ 的な組織がある」と断言している。 桂氏は「記者クラブは、日本だけの特異な奇習であるようにいわれ、 『やめればいい』という意見が多いのですが、私はそんなことはないと 思う」「記者室というのはハードウェア。私は、この記者室を拠点と し、クラブの成員が情報源機関内の取材に活用するという『記者クラ ブ』の通念は、残したほうがいいと思う」と強調した。 しんぶん赤旗にしばしば登場する門奈氏も、1884年に英国で、ロビー システムと呼ばれる記者クラブ制度が生まれたと指摘し、「海外にも 『記者クラブ』がある」という珍説を述べている。 ◎ 桂氏はこの鼎談で、「日本記者クラブ」や「外人記者クラブ」を キシャクラブと同一視した。「私は、1969年に創設された日本記者クラ ブに1973年から3年間、総務部長として働きました。日本で初めての プロフェッショナルなナショナル・プレスクラブです。これができるま では、プロのジャーナリストを組織したものは、外人記者クラブ=日本 外国特派員協会しかなかったのです」
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.. 2019年08月30日 08:37 No.1737001