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■--カリフォルニアを脅かす群発地震
++ 島村英紀 (社長)…475回          

カリフォルニアを脅かす群発地震
 |  長さ1300キロの活断層(サンアンドレアス断層)が原因
 |  警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識 その305
 └──── (地球物理学者)

 米国には50の州があるが、ニューヨークにもシカゴにも地震は起きない。
地震があるのは西海岸のカリフォルニア州と北に離れたアラスカ州だけだ。
 そのカリフォルニア州を南北に縦断してサンアンドレアス断層という活
断層が走っている。長さが1300キロもあり、草木の少ないカリフォルニア
なので、よく見える。同州で起きた地震はすべてサンアンドレアス断層絡
みなのである。

 このサンアンドレアス断層は部分部分で性質が違う。いつも動いている
クリープ断層と、ふだんは動かない断層とがある。このうち、ふだんは動
かない断層が地震を起こす。

 1906年に起きたサンフランシスコ大地震はサンアンドレアス断層の北部
が起こした地震で、米国の大都市を襲った地震として最大の被害を生んだ。
マグニチュード(M)は7.8だった。当時のサンフランシスコの人口は40万人
だったが、死者は約3千人以上、22万5千人が家を失った。
 十分な耐震強度を備えていなかった建造物の多くが倒壊し、火は3日間
燃え続けた。
 市長は、市内に出動する兵士と警察官に「略奪者はその場で射殺せよ」
と命じた。これは厳密には違法だが、市長は責任を問われなかった。
 以後、米国でも耐震建築が盛んになり、カリフォルニアでは内部の人間
が逃げ出せるように、ドアは外開きにしなければならない。

 ところで、このところカリフォルニア州の南部ジュルーパ・バレーで小
さな地震が集中的に発生していて、地元民を不安に陥れている。震源は数
キロ四方の地域に集中している。ジュルーパは同断層の南部に近いところ
で、ロサンゼルスの50キロほど東にある。
.. 2019年07月19日 10:44   No.1707001

++ 島村英紀 (社長)…476回       
 全米の地震観測を担当している米国地質調査所(USGS)によれば、同
地で観測された地震が5月25日以来、400回を超えた。いまのところはMは
0.8〜3.2と小さい地震で、人間が揺れを感じる大きさの地震は数回程度に
すぎない。
 このジュルーパでは今年2月と3月、また昨年7月と8月にも小さな地
震の群発があった。
 いままでは、いちばん大きな地震はM4だった。だが、いまの地震学で
は、この群発地震でどのくらい大きな地震が起きるのかは分からない。将
来はずっと大きな地震を起こす可能性をけして否定できないのだ。
 USGSはサンアンドレアス断層のあちこちが今後も地震を起こすこと
を警告している。とくに北部では今後30年間にM6.7以上の地震が起きる
確率が63パーセントあるという予想を示している。

 1989年にはサンアンドレアス断層の北部でM6.9のロマ・プリータ地震
が起き、63人が死亡、高速道路が倒壊した。1994年にはこの断層の南部で
ノースリッジ地震(M6.7)が起きて57人の死者を出し、やはり高速道路が
倒壊した。
 先週4日と5日にも、ロサンゼルスの北240キロのところでM6.4とM7.1
の地震が起きた。都会から離れた砂漠地帯なので、幸い被害は軽微だった。
 サンアンドレアス断層は「札付き」の長大な活断層なのである。

.. 2019年07月19日 11:07   No.1707002
++ 島村英紀 (社長)…477回       
「いまから67年前、深さ60〜70キロなのに… 
 |  震源が深くても大被害を生んだ「吉野地震」」
 |  「警戒せよ! 生死を分ける地震の基礎知識」その306
 └──── (地球物理学者)

いまからちょうど67年前の1952年7月18日に起きた吉野地震。特異な地震
として知られる。

 それは震源の深さが60−70キロと深いのに、広くて大きな被害を生んだ
ことだ。これ以上深い地震で大きな被害を出したことはない。
 有感地震の範囲は400キロにも達した。震源が深くて有感半径が大きかっ
たので、震源の推定に手間取った。震源は和歌山・日高川上流、あるいは
三重・櫛田川中流と推定されていたが、のちに奈良県中部と訂正され、吉
野地震と命名された。

 被害は震源地の真上の奈良県だけではなく、京都府、大阪府、滋賀県、
兵庫県、和歌山県、三重県、岐阜県、愛知県、石川県の10県にも及んだ。
マグニチュード(M)6.8の地震としては異例なことだ。
 死者9人のうち震源の真上の奈良県で3人のほか、大阪府で2人、京都府、
兵庫県、滋賀県、三重県で各1人を生んだ。家も広範囲で壊れたほか、田畑、
道路、鉄道、橋梁、電柱や電線の損害も多かった。

.. 2019年07月24日 10:51   No.1707003
++ 島村英紀 (社長)…478回       
 吉野地震では石灯籠が奈良県で728基も倒れた。うち9割もが奈良市にあ
る春日大社のもので、大社の石灯籠の3分の1以上が倒れてしまった。倒れ
た石灯籠の下敷きになって死者も出た。
 地震計がなかったり、あるいは十分に展開していなかった時代、神社の
石灯籠が何基倒れたという記録が地震の揺れの激しさを推測する指針にさ
れてきた。
 石灯籠は石を積み上げただけなので地震で倒れやすい。墓石も揺れの指
針にされるが、石灯籠は四角い墓石と違って、どちらから地震波が来ても
倒れるので目安としては利点がある。吉野地震では南西側に倒れたものが
圧倒的に多かった。だが、この数と揺れの強さに「待った」がかかった。
 それは6年前の1946年に起きて甚大な被害を生んだ南海地震のせいで倒壊
した石灯籠の仮復旧しか終わっていなかったので、まだ不安定な状態だっ
たからだ。南海地震はM8。1300人以上の死者を生んだ大地震で、恐れられ
ている南海トラフ地震の先祖のひとつである。
 また石灯籠の間隔が狭くて密集していたので将棋倒しのように倒れたか
ら、震動の目安にはなりにくかった。

 余震の数は震源が深くなるほど少ない。この吉野地震も4回だけだった。
最大の余震はM4.1で、本震よりもはるかに小さな地震だった。
 日本列島の地下深くには二つのプレートが通っている。太平洋プレート
は日本海溝から潜り込んで、列島の下を通りぬけ、日本海を斜めに横断し
て深さ700キロのロシア東部にまで達している。
 他方、西日本の地下に潜り込んでいるフィリピン海プレートは140キロの
深さまで達している。
 これらのプレートは深いところで地震を起こすこともあるが、地表から
遠いので被害を起こすことはめったにない。

 この吉野地震は地下深くを通っているフィリピン海プレートが起こした
ものだが、なぜこの地震がここで起きたのかはいまだにナゾだ。

 日本直下でこのように深いところで大きな被害地震が起きたことは珍し
いのである。

.. 2019年07月24日 11:05   No.1707004
++ 島村英紀 (社長)…479回       
生物や地震は「月の引力」で左右されている!?
 | 警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識 その307
 └──── (地球物理学者)

 東京の6月下旬から7月は雲に覆われて異例の日々だった。日照時間
は東京で例年の14パーセントにすぎなかった。
 だが、この間に月は満月を迎え、太陽と地球と月がこの順に一直線に
ならぶ月食も、南西諸島や九州、世界でもベルリン、ベネチア、ブラジ
リアなどで見られた。

 月は多くの生物のリズムを決めている。牡蠣(カキ)は、月のリズム
に合わせて殻を開けて捕食したり産卵したりすることが最近の研究で
分かった。
 カキの殻の開き具合は、新月には明らかに大きく、満月には小さく
なる。しかも、上弦の月と下弦の月で異なり、後者の方が20パーセント
も大きく殻を開けていた。
 つまり、カキは単に明るさではなく、月の満ち欠けの周期に合わせて
行動していることが分かった。

 カキが月の満ち欠けに合わせる理由は不明だ。だが、月齢は、潮の
満ち引きや潮流に直接の影響がある。これが食物の入手のしやすさに
影響を及ぼすのではないかと考えられる。月が欠けていくときや新月の
方が、植物プランクトンなどの食物が増えるのではないかと考えられ
ている。

 カキだけではない。イソメの仲間である「太平洋パロロ」は、海底や
サンゴの中に1年中住んでいて有機物を食べている。パロロは南太平洋
ではバナナの葉に巻いて焼いて食べるが、日本では釣り餌として利用
されている。
 ところが10月の満月の2日間に、パロロは身体の一部を切り離して、
月光がさす海面に向かって泳ぎだす。そして一斉に繁殖するのだ。
さらにちょうど1カ月後、11月の下弦の月の前後にも、無数のパロロが
この繁殖行動を繰り返す。日本のイソメも秋の新月と満月の数日後に
生殖群泳を行なっているのが知られている。明らかに月のリズムで行動
を起こしているのである。

.. 2019年08月09日 08:33   No.1707005
++ 島村英紀 (社長)…480回       
 じつは、人間にも月の影響がないわけではない。月経である。月経の
周期が月の満ち欠けの周期である29.5日に近いのは、ナゾなのである。
 こんなに生物に影響を及ぼしているのなら、地震の起きかたにも何か
の影響があっても不思議はない。月や太陽の引力は海洋潮汐を起こして
いるほか、地球の岩の部分にも1日2回、30センチもの上下を繰り
返している。引力は月のほうが太陽より約2.2倍大きい。

 引力による変化が引き金になって大地震が影響を受けるという最近の
研究がある。
 過去20年間のマグニチュード(M)8.2を超える巨大地震12例のうちの
9例が大潮のときだったという。この9例には2011年に起きた東北地方
太平洋沖地震(東日本大震災)も含まれている。
 大潮は満月と新月に起きる。月と地球と太陽が一直線になるから、
地球にとっては外からの引力がいちばん強くなる。
 この研究ではM5.5以上の地震を解析したが、大地震でもMが8.1より
小さい地震は関連が見られなかった。
 だが、9つという例数が少なすぎて統計学的に意味があるとは言え
ない。それゆえ、月や太陽の引力の影響はないと言わざるを得ないのが
いまの定説になっているのだ。

.. 2019年08月09日 08:39   No.1707006
++ 島村英紀 (社長)…481回       
皆既日食は太陽コロナ観測の絶好機
 |  光の波長測定しフレア予測へ
 | 警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識 その308
 └──── (地球物理学者)

 7月17日に世界の広い範囲で月食が見られたが、その半月前の7月2
日に、南太平洋、チリ、アルゼンチンなどで皆既日食が見られた。
 月の軌道はわずかに動くが、このところ太陽と月と地球がたまたま
一直線に並ぶ日が続くからだ。地球の影に月が入るのが月食、逆に月の
影が地球上を通るのが日食になる。

 この日食を手ぐすねひいて待っていた科学者たちがいた。この日食
は、アメリカ国立光学天文台が南米チリの標高2200メートルの高さに
設置したセロ・トロロ汎米天文台をちょうど通った。高山だと空気に
よる散乱が少なく、日食をはじめ天体をよく観測できる。
 科学者の主な目的は、太陽のまわりにあるコロナの観測だった。
コロナは荷電粒子のかたまりが噴出するもので、ときには太陽の数倍か
ら数十倍まで広がる。太陽から吹き出すフレアを作る。

 太陽の大気層の外縁で最も高温な領域だが、太陽本体に比べて100万分
の1の微弱な明るさしかない。それゆえ日食のときにしか見えない。
 このフレアが地球に達すると磁気嵐になる。かつて大規模なフレアが
出て、1989年にはカナダで大規模な停電が起きたほか、2003年には日本
の人工衛星が故障したこともある。大規模なものが起きたら広い範囲で
停電が起きたり、GPSなどの衛星の機能を損ねかねない。大地震なみ
の大混乱になるだろう。

 ところが、このフレアを予測して警告する方法はない。日食のときに
太陽が放出するいろいろな光の波長を測定して、フレアの予想を確実な
ものにしたいというのが科学者の狙いだった。しかも今年は11年周期で
ある太陽の活動が最小限に近いので、2017年に起きた日食のときに見ら
れたのとは別の機会だった。

.. 2019年08月23日 10:28   No.1707007
++ 島村英紀 (社長)…482回       
 もちろん、日食ではないときにコロナを見ることもできる。望遠鏡に
太陽の大きさの遮光板を付けて、まわりを見ればいいのである。「コロナ
グラフ」という装置だ。しかし、日食のときに高山で見るほどには精密
なことはできない。
 近年では、人工衛星にコロナグラフを積んで、大気の擾乱がないとこ
ろでコロナを観測することも行われている。
 衛星のコロナグラフのおかげで太陽以外の恒星のコロナも観測できる
ようになった。これによって地球に及ぼす太陽フレアの解明にも役立
つ。また、恒星近くの太陽系外惑星も観測できる。
 だが、日食のときの天文台や、今回行われた日食を追ってコロナの
時間変化を調べた飛行機のように、多くの新規の観測器を積むことは
無理だ。

 ところで、世の中に多い天文ファンには、自作のコロナグラフで
コロナの観測に挑む人が多い。
 だが、この試みはとても危険だ。100万倍も強い太陽の光を遮らなけれ
ばならないので、装置が火を出したり、装置の内部のレンズ類や鏡胴が
燃えてしまう事故が後をたたない。そればかりではない。失明する人も
続出しているのだ。
 アマチュアだけではない。プロが作ってプロが操作していた国立天文
台のコロナグラフ1号機さえも、遮光板が熱で融けて煙を上げたことが
あるほど危険なものなのだ。

.. 2019年08月23日 10:35   No.1707008
++ 佐藤英行 (小学校中学年)…18回       
北海道電力が泊原発原子炉補助建屋下に断層が
 |  あることを認めるが活断層ではないと主張
 |  泊原発は廃炉、全ての原発を廃炉へ追い込もう!!
 └──── (北海道 岩内原発問題研究会)

 8月20日泊原発の廃炉を求めた訴訟で、北海道電力が原子炉補助
建屋下に断層があることは認めるが活断層ではないとした。

以下、8/21北海道新聞の記事から
「泊原発と断層の位置関係図」は下記HPをご覧ください。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/336472

原子炉補助建屋下に断層
泊原発訴訟 北海道電力、活断層は否定

 北海道電力泊原発(後志管内泊村)は安全性を欠くとして、道内外の
約1200人が北電に廃炉を求めた集団訴訟の第29回口頭弁論が20日、札幌
地裁(武藤貴明裁判長)であり、北電側は泊原発1,2号機の原子炉
補助建屋の直下に断層があることを明らかにした。
 この断層について、北電側が訴訟の中で施設名を具体的に挙げて位置
関係を示したのは2011年11月の提訴以来初めて。

 北電によると、この断層は敷地内にある「F−4」と呼ばれるもの。
同建屋には事故時に放射能が漏れるのを防ぐ設備があり、F−4が活断
層であれば泊原発1,2号機は再稼働できない。
 訴訟では原告側からF−4が主要施設直下にあるという指摘を受けて
いたが、北電はこれまで、各施設との位置関係を説明していなかった。

 20日の弁論で、北電側はF−4に加え「F−1」「F-11」と呼ばれる
敷地内断層と核施設を図示。F−1が1号機のタービン建屋直下にある
ことを説明したうえで「すべて活断層ではない」と述べ、安全性に問題
はないと主張した。

 原告側はF−4,F−1について「活動性を否定できない」と反論。
北電側はF−1が活断層ではないことを証明するための追加調査を10月
までに終える予定だが、原告側は「その調査で活動性を否定できる見込
みは非常に低い」と述べ、提訴から8年近くが経過した訴訟の結審と、
廃炉を求めた。

.. 2019年08月23日 10:49   No.1707009
++ 島村英紀 (社長)…485回       
浸水被害は南海トラフの3倍超!?
 |  都会ほど怖い洪水被害
 |  警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識 その310
 └──── (地球物理学者)

 東京・江戸川区は5月「ここにいてはダメです」と区外避難を呼びか
けたハザードマップを全戸に配布した。同区には70万人が住む。
マップは大雨で荒川が氾濫したときを想定したものだ。
 また8月にも兵庫県が公表した高潮浸水想定でも、浸水エリアは南海
トラフ地震の津波よりも広範囲に及んでいることを明らかにした。
尼崎、西宮、芦屋、伊丹の4市合わせた浸水区域は、南海トラフ地震の
津波の浸水被害の3倍を超える。

 大地震による津波はもちろん恐ろしいものだ。関西では南海トラフ
地震が迫っているし、東京でも東京湾北部地震など、東京湾の中に震源
がある地震が起きれば、津波に襲われる危険が高い。東京湾岸には発電
所や製鉄所など怖いものがいっぱいある。
 だが、津波のほかに、高潮や河川の氾濫による水害がある。
場合によっては津波よりも浸水区域が広い。

 現在の東京都区部の平地の部分は、元々は海の干潟や低湿地帯だった
ものだった。それを江戸時代以降の埋め立てや治水事業によって土地が
拡がって、多くの人口が住み着いたものだ。
 それゆえ標高も低く、本質的に水害に弱い。墨田区錦糸町駅前の地下
鉄入り口ではマイナス0.1メートルしかない。海から6キロも離れている
が海抜がマイナスなのである。しかも、入り口から階段で下りる駅や
地下鉄の線路は、海よりもずっと低いところにある。もし水害や津波に
襲われたら、地下では惨事が起きるに違いない。地下深くに鉄道が
通っている渋谷や東京駅なども、なにが起きるか分からない。

 じつは1910(明治43)年8月には首都圏をはじめ15もの県を襲った
大水害があった。「東京大水害」と言われる。
 梅雨前線と2つの台風が重なったことから豪雨で河川が氾濫した。
関東で死者行方不明者が約850人、家屋全壊と流出が約5000戸、東京府だ
けでも約150万人が被災する大惨事となったものだ。氾濫流によって関東
平野一面が水浸しになった。
東京でも下町一帯がずいぶん長い間冠水した。

.. 2019年08月25日 07:28   No.1707010
++ 島村英紀 (社長)…486回       
写真や映像には写らないが、洪水の被害でいちばん困るのは悪臭だ。
下水が溢れるので、信じられない臭いが漂う。
 このために衛生状態が悪化して胃カタルや腸カタルなど多くの病気が
発生した。浅草寺に救護所(現・浅草寺病院)が造られたのもこの水害
がきっかけだった。
 そもそも日本の都会はほとんど海沿いにある。人々は海沿いの平地に
住み着いた。このため、都会は本質的に水害に襲われやすいのだ。

 たとえば長崎市でも2019年3月に水害に襲われた。これは満潮と
「あびき」が重なって起きたもので、繁華街の店舗などが浸水したり
JRが運休するなどの影響が出た。あびきとは九州西岸でこの時期に
起きやすい気圧の低下で海面が急上昇することだ。
 津波と違って川の氾濫などは水が引くのが遅く、避難者が長時間孤立
する恐れがある。
 地震による津波は恐ろしいが、それ以外にも恐れるものは多い
のである。

.. 2019年08月25日 07:34   No.1707011


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