|
(その2) | 風に乗って東西南北へ散る放射性物質 | 福島から新潟、東京までセシウムが降り積もった | 1平方メートルあたり4万ベクレル以上の汚染を制限 | していたはずの日本の法律はどこへいった | 日常を絶つ様々な被害、そして苦悩 (7回の連載) └──── (元京都大学原子炉実験所助教)
2.風に乗って東西南北へ散る放射性物質
(前略)福島第一原子力発電所から噴き出した放射性物質のほとんどの ものは、実は偏西風に乗って太平洋に流れました。(中略) でも地上では、北風、南風、東風の日だってあるわけです。(中略) 例えば、事故が起きた当日もそうでしたし、数日後もそうだったので すけれども、北風が吹いている時がありました。 その時は放射能の雲は南へ流れて行って、福島県の浜通りや、いわき 市などを、汚染していきました。
放射能から見れば、県境なんてものは全く意味がないわけですから、 簡単に茨城県との県境を越えて北部を汚染しました。一時期、風で太平 洋に抜けていた放射性物質が、また茨城県の南部で陸地に戻ってきて、 北部を汚染しました。一時期、風で太平洋に抜けていた放射性物質が、 また茨城県の南部で陸地に戻ってきて、霞ケ浦一帯を汚染する、千葉県 の北部を汚染する、東京の下町を汚染する、というようなことになりま した。 一時は南東の風が吹いていた時がありました。そのため放射能の雲は 北西へ流れていきました。(中略)どうにも人が住めないということで、 この区域にいた人たちが強制避難をさせられたのです。
3.福島から新潟、東京までセシウムが降り積もった
(前略)福島県の中通りと私たちが呼んでいるところです。東側には 阿武隈山地、阿武隈高地という山並みがありますし、西側には青森県 からはじまった奥羽山脈という長い山並みがあります。(中略)そこを 放射能の雲が舐めるように汚染していくことになってしまいました。 (中略) 群馬県の西には長野県があるんですけれども、群馬県と長野県の県境 にも高い山並みがあって、放射能の雲は山を乗り越えるのではなくて、 山腹を巻くように流れていきまして、群馬県の西部を汚染しました。
.. 2019年06月28日 08:12 No.1691001
|