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地球にない仕組み「木星の月」の火山活動 | イオの潮汐熱とは地球にはない火山のメカニズム | 警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識 その301 └──── (地球物理学者)
6月は木星を詳しく観察できる数少ない機会だ。それは「衝(しょう)」 という現象で、木星が地球にいちばん近づくだけではなくて地球から見 て太陽とちょうど反対側になるからだ。6月には太陽が沈むころ東の空 から昇って、太陽が昇るころ西の空に沈むので、一晩中見ることが できる。 明るさもマイナス2.9等級の明るさになる。遠くにあるときには マイナス1.6等級だから、ずっと明るい。恒星でいちばん明るいシリウス よりも明るくなるのである。
しかも、6月16日の夕方から翌17日の明け方には月と木星が大接近 して見えるから、視野の狭い双眼鏡でも同じ視野に入る。そのうえ、 14日から19日には、月と木星と土星が並んで見られる。 双眼鏡や小型望遠鏡でも6月には木星特有の縞が見えるだろう。 木星は岩石質の中心核を厚い水素の層が覆っているガスを主成分とする 惑星だから地表が見えず、雲しか見られない。だがそこに特有の 縞がある。
木星には「月」が79個もある。そのうち大きな4つは6月には双眼鏡 でも見える、これらは17世紀の天文学者ガリレオ・ガリレイが発見した ことから「ガリレオ衛星」と呼ばれている大きな「月」だ。なお、79個 のうち54個は木星の自転方向とは逆の軌道を持つ逆行衛星だ。 つまり地球から見える月とは反対方向に回っている。 ガリレオが発見した衛星のうち「イオ」は月の1.05倍の大きさ、 つまり月とほとんど同じ大きさである。
.. 2019年06月27日 13:58 No.1688003
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