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■--「厳しい食品基準」と嘘をついて
++ 木村雅英 (社長)…382回          

「厳しい食品基準」と嘘をついて「国民」に
 |  被曝を強要する原子力規制委員会
 | またまた「科学的」を持ち出して「政治的」に
 |  食品の被曝影響過小評価
 |  原子力規制委員会は原発再稼働推進委員会!その202
 └──── (再稼働阻止全国ネットワーク)

 去る6月12日午後にヒバク反対キャンペーン・原子力資料情報室など
9団体が政府交渉「放射線のホント」撤回・「福島原発事故被ばくは
公衆の被ばく限度年1mSvの法令違反」を開催した。
 そこで「公衆被曝限度年1mSvの法令違反」(年20mSvに帰還)の追及
に対して、復興庁も内閣府も、その根拠は原子力規制庁に確認してほし
いと発言して回答を避けた。そして、原子力規制庁の担当者は、最終的
には「公衆の被ばく限度、年1mSvは法令で担保されている」と認めた。
 それにしても、この復興庁と内閣府の対応は、原子力規制委員会・
原子力規制庁が「科学・技術的」に被曝強要の役割を果たしていること
を再認識させてくれた。
 一方、去る6月5日の更田委員長記者会見では、規制委が「政治的」
被曝強要委員会であることを如実に示している。テレビ朝日吉野実記者
との次の会話をご覧頂きたい。
 https://www.nsr.go.jp/data/000272432.pdf 

○記者 テレビ朝日のヨシノです。よろしくお願いします。
 福島県漁連が先月末にとれた根魚の一種のクロソイというメバル属の
魚から101.7Bq/kgのセシウムを検出したということで、当面、クロソイ
の試験操業を自粛すると発表なさっています。これは国の基準は超えて
いないのですけれども、県漁連の自主設定した基準の50Bq/kgを超えてい
るため自粛するということなのですけれども、科学者としての委員長に
感想をお伺いしたいと思います。
.. 2019年06月24日 11:26   No.1686001

++ 木村雅英 (社長)…383回       
○更田委員長…判断はあくまで漁連がされたものなので…、その判断に
ついて規制委員会として申し上げることはないですし、国の基準、これ
は繰り返し申し上げていますけれども、一旦、国際社会へ出ると、非科
学的なほどに厳し過ぎる基準だと、ほとんど批判、非難と言ってよいよ
うな声を多くの国から聞かされます。しかしながら、そうは言っても、
一旦決めたことで、そしてこれを変えにいくことが、風評被害等々の
リスクを考えると妥当ではないというものが背景にあって、国際的には
厳しく非難をされている、過剰に厳しい食品基準というものを、科学的
な観点以外の趣旨から維持をしているわけです。
 ですから、今回測定されたものにしても、健康への影響等という言い
方をしたら、全く影響のないものだと断言して差し支えないと思います
けれども、これもまた規制委員会の役割ではないので、規制委員会とし
て公式の見解なり、意見等を持つことはありませんけれども、本当に厳
しい食品基準に対して、さらにさらに、どうしても消費者の方々の反応
を恐れざるを得ない、非常に厳しい環境に生産者の方々がおられること
のあらわれだと思いますので、これは広い意味では放射線影響に対する
理解であるとか、それから、国際的な基準に対する説明ですかね、こう
いったものにそれぞれの機関が努めていくことが今後大事なのだろうと
は思います。…国の食品の基準の1キログラム当たり100ベクレルを
維持しているというのは、これは明確に科学的な判断ではないと。科学
的な理由を根拠にそれを維持し続けているものでは決してない。>

 私なら、こんな訳の分からない更田委員長答弁を聞き過ごすことは
しない。

○委員長が言う「国際社会」は原子力ロビーたちではないですか?
○委員長が言う「非科学的なほどに厳し過ぎる基準」とはどういう
ことですか、具体的に他国の基準と比較して説明してください
○「健康への影響等という言い方をしたら、全く影響のないものだと
断言して差し支えない」と言われましたが、内部被爆を考えればあるい
はしきい値無しLNTモデルを考えれば、本当に「断言して差し支え
ない」のですか?
○WTOが韓国の輸入規制を認めた(日本敗訴決定)ことをどう説明
できますか?
と。出。

.. 2019年06月24日 11:56   No.1686002
++ 木村雅英 (社長)…384回       
 質問したテレビ朝日の吉野実記者は、本年3月30日の朝まで生テ
レビ「激論!原発と日本のエネルギー政策」で、次のように、誤情報
を流したと批判されている。
 放射線被ばくを学習する会「公共の電波を使い、テレビで誤情報を
流したテレビ朝日吉野実氏に断固抗議する!」
こちら

 さて、厚労省の説明によれば、日本の「食品中の放射性物質に関する
基準」は次のとおり(=>は私のコメント)。

1.「食品からの線量の上限値を1mSv/年」としている
=>EUもコーデックスも食品からの追加線量の上限は同じ1mSv/年と
している。
2.一般食品に割り当てる線量を100Bq/kgと設定し、乳児用食品と牛乳
は放射線への感受性が高い可能性があるとされる子どもへの配慮で
50Bq/kg、飲料水はWHOが示している基準を踏まえ10Bq/kgとしている。
=>飲料水の基準値は、日本10Bq/kgに対して、EU8.7、米国4.2と、
同等あるいは日本がより甘い。
 また、一般食品の100Bq/kgについて、消費者庁が説明している。
<日本では放射性物質を含む食品の割合の仮定値を高く設定している(
日本50%、EU10%)こと、年齢・性別毎の食品摂取量を考慮している
こと、放射性セシウム以外の核種の影響も考慮して放射性セシウムを
代表として基準値を設定(コーデックス規格では核種ごとに指標値を
設定)していることから、基準値の数値が海外と比べて小さくなって
います>
 さらに、放射線被ばくを学習する会が示すように、日本の基準は「平
常時」のもので、EUと米国の一般食品の基準は「緊急時」のもので、
同列に比較するべきでない。

 それにしても、厚労省HPに明示されているように、上記基準は<
厚生労働省薬事・食品衛生審議会、食品安全委員会、放射線審議会での
議論を踏まえ、基準値を設定(平成24年4月1日〜)>されたのものだ。
 それを「明確に科学的な判断ではない」と言い切る更田原子力規制
委員長を誰が信用するだろう。
 (温品惇一様に教えていただきました。文責は筆者にあります。)

.. 2019年06月24日 13:03   No.1686003
++ 渡辺寿子 (大学院生)…108回       
「故郷に帰ろう」も利権です   (下) (了)
 |  死者や病人は増え続けても「放射能怖くないキャンペーン」
 | 木幡ますみさんが語る「被ばく地福島」の現実はあまりに酷い
 |  故郷で待ち受ける過酷な税金地獄
 |  命令(避難解除指示)に従わぬ町には金を出さぬ
 |  デブリ取出しに備え県独自に中性子線観測体制整備方針
 └──── (原発いらない!ちば)

5.故郷で待ち受ける過酷な税金地獄

 「帰ってこいよ。故郷は待っている」との甘い言葉につられて帰って
みたら、そこで待ち受けているのは過酷な生活です。どうやって仕事を
見つけ、生活していけばよいのか、国や県は何も援助の手をさしのべず、
ただ帰れ帰れというばかりです。
 帰る人は殆ど高齢者で、おまけに農業をやっていた人が多く、自営業
ということで月額6万円くらいの国民年金しか受けとれません。
 そんな人たちに対しこれまで免除されていた固定資産税などの税金を
これからは払えとの非情な税金取り立ての地獄が待っているのです。
 一体どうやって生活していけばよいのかと帰った高齢者たちは嘆く
ばかりです。ここにもトランプの言うがままに法外な値段の兵器を
買うために税金を湯水のごとく使うのに、国が引き起こした福島第一
原発事故の被害者、被災者を救済するのに税金を使わない非情、過酷
な現政権のありようが如実に現れています。

6.命令(避難解除指示)に従わぬ町には金を出さぬ

 今回の大熊町の一部に対する避難解除指示については、利権第一の
ひどい町長はともかく、町会議員には解除はまだ早いんじゃないのと
いう者も多かったと木幡さんはいいました。
 しかし、国のこの避難解除指示は全くの命令であって、もしこの命令
に従わなければ国から大熊町に一切お金が下りてこないように国は
仕組んでいるのです。
 そうなれば町の財政がまだ独立して成り立っていないので、現在の
医療費無料制度も続けられなくなるそうです。背に腹は代えられず国の
命令に従わざるを得なかったということです。
 国は、東京五輪を控え、福島復興を住民の健康を犠牲にしてアピール
するということです。

.. 2019年06月27日 08:21   No.1686004
++ 渡辺寿子 (大学院生)…109回       
7.福島県、デブリ取出しに備え監視強化
  県独自に中性子線観測体制整備方針

 4月4日付福島民報は、一面トップで「廃炉の監視態勢強化 県独自
に中性子線観測 第一原発敷地外」と報じました。
 これは東京電力が格納容器のデブリ取出しを2021年開始を目指してい
るといわれる中で、そのような事態に備え、変動する可能性がある放射
線の監視態勢を強化するということです。新聞記事によると、再臨界が
起きた際に出る中性子線を迅速に察知するため、検出器を原発敷地外の
3カ所に設置するとしています。

 格納容器のデブリ取出しは世界に例のない困難な作業となると福島民報も書いていま
す。関連
 東電株主訴訟の木村結さんもたんぽぽ舎副代表の山崎久隆さんも
作業員と近隣住民の被ばくだけでなく、どんな危険な恐ろしい事態が
起きるか予測もつかないデブリ取出しは絶対止めるべきと強く訴えて
います。
 小出裕章さんも山崎さんと同じく以前からデブリ取出しは止めて、
チェルノブイリ原発のように当面は石棺で覆っておくしかないと提案
しています。

 東電にデブリ取出しは止めるよう訴えていきましょう。
 福島県当局ですらある程度危機感を持っているのに、復興五輪を
アピールするために、現在「放射能怖くない」キャンペーンがお金
(税金?)を使って大々的にやられているのは許せません。(了)

     (「原発いらない!ちばネットワークニュース」
      2019年6月号より了承を得て転載)

.. 2019年06月27日 08:27   No.1686005
++ 山崎久隆 (社長)…863回       
いま福島第一原発で起きている困難な問題 (下) (了)
 |  汚染水対策や排気筒解体などで何が起きているか
 |  建屋を覆う屋根を造り地面を舗装すれば
 |  地下水以外の浸水を防止出来る
 |  オペレーション・フロアは放射線量が高く人が入れない
 └──── (たんぽぽ舎副代表)

           (中)は6/21【TMM:No3679】で発信

4.降雨と汚染水
  建屋を覆う屋根を造り地面を舗装すれば、
  地下水以外の浸水を防止出来る

 雨が降れば汚染水は増える。一見当たり前に見え、本来すべき対策を
放棄した結果である。
 雨は上から降るのだから、建屋と凍土壁内側の敷地の上空を遮れば
良いことくらい子どもにも分かる。

 例えば、チェルノブイリ原発では大屋根で全体を覆った。同様に福島
第一原発でも1号機から4号機の上に屋根を掛ければ、少なくても降水
の侵入は防げる。
 ところが、この計画を検討した形跡がない。テント状のもので覆うと
内部の大気中放射性物質濃度が上がって作業性が悪くなるなどと考えて
いるのかも知れないが、それならば横を開けられるようにし、雨が降っ
ていない時は空気の流路を確保すれば良い。

 また、竜巻のような気象災害が怖いならば、例え飛ばされても建屋に
影響を与えない軽い構造にすればいい。
 敷地内の舗装工事はおこなわれているが、完了する予定は「福島第一
原子力発電所の汚染水処理対策の状況」には明記されていない。
 陸側凍土遮水壁の内側ほど、進んでいない。おそらく作業区画が排気
筒撤去作業との取り合いになっているのであろう。このようなものこそ
早く進めるべきだった。

 舗装工事は遠隔操作が容易だ。平面作業でありGPSで移動制御が
出来る。細いラインを精密に走らなければならない田植作業が自動運転
で出来る時代だ。
 建屋を覆う屋根を造り、地面を舗装すれば、地下水以外の浸水を防止
出来るのに優先しておこなっていない。東電経営陣のやる気のなさと
責任放棄の証拠である。

.. 2019年06月27日 08:45   No.1686006
++ 山崎久隆 (社長)…864回       
5.3号機燃料移送遅れ 信号伝送ケーブルが腐食により破断

 福島第一原発の危険はデブリだけではない。使用済燃料プールに
残ったままの燃料は、水に浸かったまま8年あまりも十分な安全管理も
出来ないままになっている。
 4号機の燃料体だけは既に共用プールに移送されているが、1〜3号
機については見通しが立っていない。
 そのうち、3号機だけは、昨年中に取り出し作業が開始されるはず
だった。
 しかしこちらもまた、信じがたい低レベルのミスで移送作業が
止まった。

 3号機のオペレーション・フロアは、4号機と異なり、真下で炉心
溶融を起こした燃料体からの放射線が高すぎて、人が入って作業をする
ことが出来ない。
 そのため機器類の設置後は無人で遠隔操作をおこなうことになって
いる。
 そのための設備や機器類は既に設置され、離れた場所からの遠隔操作
で燃料を吊り上げ、プール内で容器に入れて蓋を閉め、さらに容器を
吊り上げて地上まで降ろす算段になっている。

 ところが肝心の移送装置などをコントロールするための信号伝送ケー
ブルが腐食により破断し、移送作業が止まってしまった。
 ケーブルコネクタの形状や設置場所が、雨水の影響を受けたために、
ケーブルが腐食して断線したという。

 繰り返すが、厳しい環境なので全面的な遠隔操作に頼るほかない作業
に、その要の装置を駆動するケーブルが作動不良を起こしたのである。
 なぜ緊張感のかけらも無いトラブルを引き起こすのか、そしてその
責任の所在は何処にあるのか。

 万一、作業が最盛期の段階でケーブルが破断し、モニターの映像も
来なくなれば、もはや何が起きているかすら分からなくなる。
 事故によっては、大量の放射線を発散させる危険もある。そのような
現場だということに緊張感があるのならば、信号系や駆動系は当然の
こととして独立多重化をするであろう。そういった対策も取られていな
かった。
 対策としては腐食したコネクタを別の設計のものと取り替えると
共に、接続部が腐食するようなことがないように敷設地点を変更したと
いう。とても十分などと言えない。

.. 2019年06月27日 08:56   No.1686007
++ 山崎久隆 (社長)…865回       
※「オペレーション・フロア」について…山崎久隆

 原発のうち沸騰水型軽水炉の場合で、原子炉建屋の最上階に位置し、
圧力容器や格納容器の上に位置するフロア。
 使用済燃料プール、機器仮置場があり、燃料交換装置が設置され
ている。
 定期検査時には格納容器と圧力容器の蓋を外して機器仮置き場に
置き、燃料交換や各種メンテナンス作業を行う場である。
 運転中も立ち入ることが出来る空間である。


6.2号機のオペレーション・フロアは
  放射線量が高くとうてい人が立ち入れるところではない

 1〜3号機の使用済燃料プールが溶融炉心の真上にあるため、作業
環境が極めて悪いことは福島第一原発の危険を端的に表している。
 2号機では燃料取り出し作業の準備段階として、オペレーション・
フロアの残置物移動と片付けを行い、その後に放射線量調査とガンマ
カメラ等による三次元投影画像の作成をおこなった。

 結果は惨憺たるもの。最も高い原子炉直上の「ウエル上」は、100m
Sv/時を大きく超える値が観測されている。
 1分も経たずに一般人の年間線量を超えるばかりか、数分で作業被曝
の年間上限値も超える値だ。人が立ち入れるところではない。
 その他のオペレーション・フロア各地点の汚染値も極めて高い。(了)

.. 2019年06月27日 10:11   No.1686008
++ 小出裕章 (中学生)…43回       
福島「原発安全神話」から「被曝安全神話」へ (その1)
 |  広島原爆の何百発分ものセシウム137が拡散 (7回の連載)
 └──── (元京都大学原子炉実験所助教)

見出しの紹介

1.広島原爆の何百発分ものセシウム137が拡散
2.風に乗って東西南北へ散る放射性物質
3.福島から新潟、東京までセシウムが降り積もった
4.1平方メートルあたり4万ベクレル以上の汚染を制限
  していたはずの日本の法律はどこへ
5.日常を絶つ様々な被害、そして苦悩
6.「原子力安全神話」から「被曝安全神話」へ
7.良心的学者までもが「被曝安全神話」
  被曝というのは絶対に危険です あらゆる意味で危険です
8.なぜ被曝をすると人は死ぬのか
9.被曝量と危険度の相関性とは
  被曝の影響は被曝量に比例して存在することになっている
10.低線量の被曝にもリスクはある
11.放射能は見えなくても危険は「ある」
12.未だ続く無責任な「原子力緊急事態宣言」
  日本は今後100年以上、「原子力緊急事態宣言」下にあり続ける
13.ほんのわずかの量が多大な影響をもたらす放射能
  福島を中心とした広大な地域を放射線管理区域になっている
14.放射能の被害をもっとも受けるのは子ども
  0歳の赤ん坊は平均的な危険度の4倍、5倍の危険を受けてしまう
15.事故後に増えた子どもの甲状腺がん
  調査をすればするだけ被曝の危険が明らかになってくるだろう
16.罪に問われない加害者集団の権力組織
17.日本が本当の法治国家なのならば
18.日本が今やろうとしていること
19.今やるべきは被害者の分断ではない


〇 (前略) 福島第一原発1号機が爆発をした時に、ブローアウト
パネル(2号機の)が外れて落ちてくれました。1号機が爆発したのは
水素という爆発性の軽い気体が原子炉建屋の最上階に留まって爆発した
ためです。2号機も原子炉建屋の最上階に水素が溜まっていたのです
が、それがこの穴から外へ出てくれて、爆発を免れたということに
なりました。

.. 2019年06月27日 11:57   No.1686009
++ 小出裕章 (中学生)…44回       
 でも、この2号機こそが内部で最大の破壊を受けている、環境に放射
性物質を撒き散らした主犯は2号機だと、国と東電は言っています。
 隣の3号機も、やはり水素爆発を起こして、建屋がボロボロになって
しまって、骨組みすら維持できなくて、地上に崩れ落ちてしまいま
した。(中略)

 もう一つ隣にある4号機の使用済み燃料プールは、このボロボロに
なった建屋の最上階の一つ下の階にありました。(中略)
 そのプールの水が抜けてしまうと、あるいは水が干上がってしまう
ようなことになると、東京すら人が住めなくなると、当時の内閣府
原子力委員会の委員長だった近藤駿介さんという東大教授が報告書を
出しました。(中略)
 あわや東京が、もう壊滅かな、と思われた時に、建屋横に私たちが
キリンと呼んでいる、高所コンクリートポンプ車を連れてきまして、
高いところにコンクリートを流す特殊なポンプですけれども、コンク
リートではなくて水を流すということで、ようやくこのプールに水を
入れることができて、東京の壊滅が防がれたということになりました。

1.広島原爆の何百発分ものセシウム137が拡散

(前略)私は、このセシウム137という放射性物質が、人間に対して
最大の被曝を与えるだろうと考えています。(中略)
 福島第一原子力発電所の事故で大気中に撒き散らされたセシウム
137はどれだけあったかというと、1号機だけで広島原爆6発分
から7発分だと言っています。
 そして2号機こそが最大の環境汚染を起こしたと言っていますし、
3号機もやはりばら撒いた。(中略)
 これは、広島原爆がばら撒いたセシウムの、何と168発分に相当
します。
 私は、たぶんこれは過小評価だと思っています。
 日本の政府は福島(第一原発)の事故を引き起こした最大の責任者
だし、(中略)彼らは自分たちの罪をなるべく軽く見せようとする
はずです。(中略)
 今この瞬間も海に向かって、為すすべなく放射能を垂れ流して
いる、そういう事故が今続いています。(その2)に続く

(「DAYS JAPAN」2018年・8月号増刊号より抜粋)

.. 2019年06月27日 13:01   No.1686010


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