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(「特重」)完成時期明かさず 決算会見で日本原電社長「経営環境厳しく」
東海村の東海第二原発を運営する日本原子力発電(原電)の村松衛 社長は23日、都内で会見し、テロなどに対応するために設置が義務付け られている特定重大事故等対処施設(特重)について「設備の仕様を検討 している段階」と述べ、完成時期や工事費用を明らかにしなかった。
特重を巡っては、九州電力や関西電力などが、工事認可から5年以内と された設置期限を延長するよう求めたが、原子力規制委員会は認めない 考えを示し、完成まで原子炉を停止させることが現実味を帯びている。 東海第二を再稼働させる場合、2023年10月までに完成させる必要が ある。ただ、原電は規制委に特重の審査の申請すらできていない。
特重の工事費用について、東海第二は1,000億円規模にもなると見込 まれ、調達について村松社長は売電先の東京電力と東北電力と協議する ことになると説明。 ただ、金額の見積もりは「(話が)そこまで進んでいない」と 繰り返した。 また、期限までに設置できず、運転期間が短くなる可能性を問われ ると、「回答は控える」とかわした。
この日に発表された19年3月期決算で、売電先の電力5社からの基本 料金収入を含む売上高が1133億3700万円で、前期比1.2%の減収。 当期純利益は33億3300万円で、前期比で約6億5000万円の増益だった。 村松社長は、今後は基本料金収入が減少し、さらに経営環境が厳しく なるとの見方を示した。(越田普之) (5月24日より)
.. 2019年05月27日 09:29 No.1667001
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