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■--特定重大事故対処施設ができない!!
++ 山崎久隆 (社長)…848回          


   九州電力、四国電力、関西電力の見通しの甘さ
   規制委員会は停止命令を出すべきだ
   規制基準不適合の5原発9基は停止せよ
   (川内1.2号、玄海3.4号、高浜3.4号、大飯3.4号、
 |  伊方3号)
 └──── (たんぽぽ舎副代表)

 新規制基準では、航空機衝突やテロ攻撃に対処するために「特定重大
事故等対処施設」を作ることが義務づけられている。
 この施設がなければ原発の運転は出来ない。

 本来は、運転時には完成していなければ意味がないのだが、設計と
建設に膨大な時間と資金を要するとして、規制委員会は新規制基準適合性
審査書を決定した後の、工事認可計画書を承認したときから5年間で作る
こと、と規制を緩めた。
   (規制庁「特定重大事故等対処施設等に係る考え方について」
    2015年11月13日付)
 これだけ完成時期に猶予があったのに、それにもかかわらず完成
しない。
 当然のことながら、決められた日までに完成しなければ運転できないと
すべきところだが、規制庁はまだ猶予をしようとしている。

 以下は業界紙(電気新聞)と地元紙(愛媛新聞)と日経新聞、毎日新聞を
並べてみた。
 期限切れ原発は川内1.2号機、玄海3.4号機、高浜1〜4号機、
大飯3.4号機、美浜3号機、伊方3号機の6原発12基で、そのうち
再稼働しているのは5原発9基。
この全部が期限を経過しても完成しないという。

------------------------
◎ 原子力規制委員会は17日、被規制者の原子力部門責任者(CNO)との
意見交換会を開いた。原子力プラントに対する意図的な航空機衝突やテロ
攻撃などを想定したバックアップ施設である「特定重大事故等対処施設
(特重施設)」が議題。
 事業者側は5発電所・10基の特重施設について、設置期限に対して約
1〜3年完成が遅れるとの見通しを明らかにした。
 このまま設置期限を迎えた場合「基準不適合」の状態となる。規制委は
定例会合の場で規制上の対応を今後議論する。(電気新聞2019年4月19日)
.. 2019年04月23日 11:11   No.1644001

++ 山崎久隆 (社長)…849回       
◎ 四国電力は17日、テロなどに備えた伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の
特定重大事故等対処施設(特重施設)の国による設置審査が長期化し、設置
期限の2021年3月から1年程度遅れる見通しを明らかにした。
 同日、電力会社と原子力規制委員会の意見交換会の席上、電力側が施設
工事の現状を説明し「対応を検討してほしい」と要請。
 規制委は、間に合わなければ原子炉停止を含む措置を取ると示唆し、
定例会合で議論する方針を示した。(愛媛新聞2019年4月18日)

◎ 関西電力、九州電力、四国電力は17日、原子力発電所の新規制基準で
設置が義務付けられているテロ対策施設の完成が規制上の期限から1〜3
年程度遅れるとの見通しを原子力規制委員会に報告した。規制委は今後、
対応を検討する。
 九州電力の川内原子力発電所1号機(鹿児島県)は2020年3月に期限を
迎えるが、1年遅れる見通しだという。このままだと基準不適合となり、
原発の運転に支障が出る可能性もある。九電は「前例のない施設で工期を
見通せなかった」と釈明した。規制委からは「見通しが甘かったという
ことに尽きるのではないか」(更田豊志委員長)など厳しい意見が出た。
                (日経新聞2019年4月17日)

◎ 原発の新規制基準でテロ対策として設置が義務付けられている「特定
重大事故等対処施設」(特定施設)を巡り、既に再稼働している原発を
持つ関西電力、四国電力、九州電力の3社は17日、5原発10基の特定施設
の完成が期限を1〜3年ほど超過するとの見通しを明らかにした。原子力
規制委員会との意見交換で表明した。規制委は今後、公開の会合で対応を
決める。
 この日の意見交換では、一部の規制委員から「原則として期限の延長は
あり得ない」などと厳しい意見が出た。期限を過ぎた場合、規制委は原子
炉の停止を含めた措置を命じることができる。
                 (毎日新聞2019年4月17日)
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.. 2019年04月23日 11:26   No.1644002
++ 山崎久隆 (社長)…850回       
 再稼働をしている5原発9基については、そもそも特定重大事故対処等
施設の審査が終わっているのは川内原発しかない。他の4原発は審査中。
 その川内原発が1年遅れで、1号機が2020年3月17日、2号機が同5月
21日を過ぎても完工しなければ、運転条件を満たさず、「施設の使用停止
を求めることとなります」(規制庁)。
  こちら より

 この施設を最初に法令規定した時は、一律で「新規制基準から5年と」
2018年7月7日までに完成しなければならないとされていた。

 そんな期間では作れないと、事業者側から悲鳴が上がり、その結果2015
年に原子炉等規制法の規定を変えて、「本体工事計画認可日から5年」で
作ることとされた。今その期限が守れなくなっているのだ。
 当時もパブリックコメントが行われたが、重大事故は待ってくれるわけ
でもないのに、事業者の都合ばかりを優先する規制庁に大きな批判が
集まった。
 ところが事業者が悲鳴を上げると、またしても規制庁は「規制上の対応
を今後議論する」などと事業者側の都合を優先する姿勢を示している。
 自ら定めた規制を「逸脱」することを許すことは出来ない。

.. 2019年04月23日 11:56   No.1644003
++ 高橋洋 (幼稚園生)…4回       
「エネルギーを語ろう」 (朝日デジタル)
 |  電力自由化は誰のため?大手に甘く再エネに厳しい日本
 |  都留文科大学の高橋洋教授に聞く(その2)(2回連載です)
 └──── 

発送電分離でどうなる

 ―大手電力は来年、送配電部門を子会社に切り離す「発送電分離」を
進めます。送電網の開放で再エネが伸びると、同じグループ内の火力が
押されるので、設立された送電会社が再エネの接続を嫌がるのではないか
という懸念が指摘されます。
高橋洋:「ええ。だからこそ、市場の番人と言える経産省の『電力・ガス
取引監視等委員会』には厳しく監視してもらわねばなりません。ドイツで
は規制当局がぎりぎりとやった結果、電力会社がグループ内の送電会社を
自ら売却しました。そうして『法的分離』から、(資本関係がない)いわ
ゆる『所有権分離』に進んだのです」

再エネ普及への道筋は

 ―ところで、安倍政権は2030年度の電源構成で原発の割合を20〜22%に
する方針を示しています。
高橋洋:「原発の稼働状況を考えると、せいぜい10%前後ではないで
しょうか。再エネの比率(22〜24%)を引き上げるのが合理的な選択
です。再エネの発電コストが大きく下がっていますし、温暖化対策の面か
らも求められています。たとえば30年に再エネを35%、50年に60%と明示
してはどうでしょうか」

 ―再エネの固定価格買い取り制度(FIT)の費用を賄うため、電気
料金に上乗せされる「再エネ賦課金」も高くなっています。
高橋洋:「2000年にFITを始めたドイツでは、家庭の電気料金に占める
賦課金の比率は現在20%強(現在、日本では約10%)を占めます。
 ただ、再エネの買い取り期間は20年間なので、2020年からは賦課金は
減り始める、つまり費用負担は峠を越えようとしています。
 一方、FITによって適切な投資環境が整えられて、再エネ事業者は
着実にコストを下げることができました。FITの功績はとても大き
かったと言えます」

.. 2019年04月23日 12:02   No.1644004
++ 高橋洋 (小学校低学年)…5回       
 「日本は2012年にFITを始めましたが、買い取り期間はやはり20年な
ので2032年が費用負担のピークです。後発といえども、日本の賦課金の
比率も20%に近づく見通しです。もちろん政府には買い取り価格をさらに
下げる努力をしてもらいたいのですが、並行して、再エネに安定的に投資
できる環境を整えてほしいと考えます」

脱「金太郎あめ」の競争を

 ―日本では、日照に恵まれた九州で、太陽光をはじめとする再エネの
出力抑制が行われるようになっています。
高橋洋:「日本のルールでは、(電力が供給過剰になった場合)原発より
も再エネの出力を先に絞ることになっていますが、欧州にそんな順番は
ありません。市場取引で『安い値』がついた電気が優先的に使われます。
欧州でも、安定供給のため、(どうしても余る)再エネを抑制することは
ありますが、広域で電力をやりとりしたり、巧みな制御をしたりして、
年間の抑制量を数%の水準にとどめているのです」
 「九州電力がこれをチャンスととらえて再エネ大量導入の技術を磨け
ば、その分野で日本の最先端に立つことができるはずです。これも自由化
の話につながるのですが、大手電力はこれまで『金太郎あめ』のように
どこも同じような会社でした。でも、これからはそういった『違い』が
大事になります。それでこそ健全な競争になると思います」
(聞き手=小森敦司) (了)

◇高橋洋(たかはし・ひろし)1969年生まれ。
 東京大学法学部卒、米タフツ大学フレッチャー大学院修了、東大大学院
 工学系研究科博士課程修了。
 ソニーや富士通総研を経て、2015年から都留文科大学教授。
 専門はエネルギー政策、公共政策論。自然エネルギー財団の特任研究員
 も務める。著書に「電力自由化」(日本経済新聞出版社)、
 「エネルギー政策論」(岩波書店)など。

.. 2019年04月23日 12:10   No.1644005
++ 木村雅英 (社長)…368回       
東電福島第一原発事故教訓を無視して何が起こっても
 |  一旦稼働した原発を止めない規制委
 | 火山灰新知見で報告徴収命令を出し関電の嘘報告を
 |  確認しながら高浜原発・大飯原発を止めず
 |  原子力規制委員会は原発再稼働推進委員会!その198
 └──── (再稼働阻止全国ネットワーク)

 原子力委員会は、2018年12月12日の定例会議で「大山火山の大山生竹
テフラの噴出規模見直しに伴う報告徴収命令」を発出した。
 大山火山の噴出規模が想定の2倍以上になるとの新知見を確認、「新知
見は、…既許可の高浜、大飯、美浜における敷地の降下火砕物の最大層厚
に影響を与え、その結果、原子炉設置変更許可の評価に用いた前提条件に
有意な変更が生じる可能性がある」からだ。
 関電が2019年3月29日にその報告書を提出、4月5日に原子力規制庁と
意見交換した後、4月17日の規制委定例会議で報告への対応を協議した。
 報告には、敷地における降下火災物の最大層厚が、高浜:21.9cm、
大飯:19.3cm、美浜:13.5cmと、設置変更許可時の10cmを大幅に
超えている。

 ところが、多くの問題点が明らかになった中で、関電が「聞いてもいな
いことを書」いた報告の結果、規制委が原子力規制庁に期限を明示せずに
対応策の検討を指示しただけ。
 当然、この日の記者会見でも、「バックフィットをとらせるのか」、
「原子炉の停止まで求めるか」、「関電が変更申請の意思がないとういう
ことについてどう捉えるのか」、「対策はとる前提でしょうか」、「それ
でもなお変更する必要がないとはどういうことか」などなどと記者がソフ
トに詰問。
 これに対して、更田委員長の回答は、「考慮の範囲から外すほど、頻度
が低いものではない」ことを認めながら、「個別に判断していく」、
「一定の対策を打つための期間を置いた上で施設の利用を認めるというの
は、これまでどおり」、「5人での議論を踏まえて言うと、設置変更許可
を要するという判断」、…と逃げ、高浜・大飯を止める気は全くない。

.. 2019年04月24日 08:37   No.1644006
++ 木村雅英 (社長)…369回       
 さすが、原子力規制委員会は再稼働推進委員会であり、稼働原発に運転
停止命令を出さない委員会である。
 川内原発は緊急時対策所無しで稼働開始し、熊本大地震で川内原発周辺
地域が震度5弱を観測し気象庁も向う一カ月に大地震の可能性をした時に
も川内も伊方も玄海も止めなかった。
 東電福島第一原発事故において、地震による影響はともかく、15m超え
の津波を学会が予測し、原子力安全・保安院も東電も対策を検討しながら
先延ばしして大惨事を招いた教訓を、現規制行政当局が全く反省せず対応
しないのだ。

 なお、17日の定例会議での規制庁の説明と委員との討議で、関電の報告
に次のように疑わしいことが沢山あることも記録しておく。
○規制委が大山生竹テフラ(DNP)の見直しを命じたのに「聞いてもい
ない」大山倉吉テフラと並べて報告(注:テフラ:火山噴出物)
○規制委が越畑地点等の7地点における降灰層厚に基づく評価をも命じ
たのに、関電は「命令の解釈を誤り」14地点で評価した。
○移流拡散シミュレーションの怪
 風によってテフラがどう運ばれ(移流)、どう散らばっていくか(拡
散)をシミュレートしている。ところが、風向きが若狭に向いていない。

 原子力規制庁の「現在の風の、それぞれ1月、2月、3月の、12月まで
の月平均の条件のうちで最も敷地にたくさん火山灰が降るような風を選ん
でいる」の説明も納得しがたい。
 伴委員も「風向きをもっと厳しくした評価が必要ではないか」と指摘し
ている。「ここで変えたのは噴出量のパラメータ」だけと強調するが原子
力規制庁の説明も怪しい。
 このように、関電のいい加減な報告と、原子力規制庁の甘い対応と、
そして再稼働推進委員会たる原子力規制委員会によって、危険な原発が
動かされ続ける。

.. 2019年04月24日 08:44   No.1644007
++ 柳田 真 (社長)…410回       
「特重」(「特定重大事故等対処施設」)問題にもっと注目を!
  今後の対応・方針を考えよう!      (たんぽぽ舎)

 「特重」(「特定重大事故等対処施設」)問題は、重大です。
 もっと注目しよう。
 私たちの今後の対応・方針を考えよう!討論しよう!
 本日は、茨城と鹿児島と東京(毎週、原子力規制委員会へ抗議や傍聴を
 おこなっている)の3人の原稿を載せています。
 全国からの寄稿を歓迎します。
 なお、菅官房長官は4月24日の記者会見で「規制委の判断に委ねるのが
 一貫した方針だ」と支持した。と報道されています。(4/25日経新聞)

.. 2019年04月28日 06:20   No.1644008
++ 村上達也 (小学校低学年)…7回       
テロ対策施設は方便でない、との規制委員会に衝撃
 |  東海第二原発再稼働、20年運転延長の怪!
 |  闇がこの騒ぎで照らしだされた
 |  日本原電への資金提供、債務保証は背任行為、商法違反だ
 |  東海第二原発の重大過酷事故発生の危険性は幾何級数的に高まる
 └──── (元東海村村長)

◎ 4月24日、原子力規制委員会はテロ対策施設(特定重大事故等対処
施設)について設置期限が間に合わない原発の運転停止を求める方針を
確認した。
 これを受け規制委のお目こぼしで当該施設未設置のまま稼働させていた
九州、関西、四国の3電力会社は狼狽し、経済産業省は「唐突感がある」
とのたまわったとの新聞報道があった。
 テロ対策施設は元々「新規制基準導入から5年以内(2018年7月まで)」
に造るべきものを「審査終了後5年以内」に、と骨抜きされた経緯が
ある。それを更に特段のご配慮を、というのだから開いた口が塞がら
ない。これが原子力界、電力業界の本性だ。福島第一原発災害について
の反省どころか記憶もないということだろう。

◎ 首都圏唯一の日本原電・東海第二発電所の闇は、この騒ぎ一件で照
らしだされた。日本原電は規制基準適合対応には当初780億円の投資で
できるとのたまわっていた。
 だが、規制委員会審査が進む中で1740億円と増額訂正し(原因は防潮堤
の基盤工事費増か)、更に東電他の出資電力会社に資金支援を仰ぐ段に
なって3000億円と増額してきている。
 私に言わせれば、「なんとデタラメな、この会社に経営能力あるのか、
原発など危険なものを扱わせていいのか」ということだ。

◎ ところで、この日本原電という会社は2011年3月11日で死んでいる
会社、今あるのはゾンビであると思っている。敦賀第一は廃炉、敦賀第二
は活断層があって再稼働の望みなし、東海第二も地震と津波で被災という
次第で震災以後今日まで1wの発電、売電もしていない。だが不可思議
にも毎年1000億円以上の「売上金」を計上し存続している。
 東電他6社で設立した会社であるから非常時に出資会社の支援があるの
は了解するにしても、「売上金」との会計処理は解せない。

.. 2019年04月28日 18:26   No.1644009
++ 村上達也 (小学校低学年)…8回       
 東電等はこれまでに9000億円以上の支援をしてきている筈だが、どう
いう会計処理をしているのか甚だ疑問だ。更には原電は敦賀に3号機、
4号機の建設工事を進め2000億円近くを投じていたが完成の目途はなく
不良債権化している。実質債務超過、破たん企業である。

◎ このような会社に、規制基準クリアのためと東電は1900億円、他電力
5社が1100億円を拠出や債務保証をすることができるのだろうか。不良
債権化することは明らかである。ということは、資金拠出、債務保証を
採決した役員の責任が問われることになる。

 私の前歴は、銀行で貸し出し審査を長くやっていたが、そこで教え
られた事は「明らかに回収不能と思われる融資は背任行為」ということ
だった。
 原子力界、電力業界は魑魅魍魎の世界だとしても、日本原電への資金
提供、債務保証は背任行為、商法違反だと問われてしかるべきである。
 更に付言すれば死に体、ゾンビの経営する会社の安全操業には信が
置けない。貧すれば鈍するだ、重大過酷事故発生の危険性は幾何級数的に
高まると思えてならない。

.. 2019年04月28日 18:35   No.1644010


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