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イラクへの開戦は何だったのだろうと今のイラクの現状を見るとふと思います。フランス、ドイツ、中国、ロシアなどの国と、圧倒的に世界の国民は査察強化による平和解決を求めていました。日本は平和的解決の先頭に立つべきなのですが、当時の小泉内閣はどうでしたでしょうか?米英の決議を支持し、事実上武力行使を容認する立場にたちました。
平和解決を求める世論を敵視して、憲法九条からも反するこの態度に大きな失望と怒りを感じました。どうして卑屈なアメリカに追随姿勢をとったのかと? 中東の地獄の門をあけることになってしまったのです。日本国民の命と安全を守ることは政治の最大の努めであり、最善を尽くす必要があります。
憲法は、国民の公正に信頼し、平和的共存の道を歩むこと、そのために軍事力に頼らず、平和の外交によってそれを実現することなど、日本のすすむべき道をしっかり指し示しています。武力行使の原則禁止を定めたものです。それを日本政府は一貫して軽視、無視してきたのではないでしょうか。
核兵器廃絶へのイニシアチブ、軍事同盟の離脱と非同盟運動への参加、国連のルールを守る外交、難民支援など非軍事の分野での国際貢献を徹底して行う必要があります。有事法制は、日本国民を守るためのものではありません。アメリカの介入戦争に自衛隊を参加させるだけでなく、国民、自治体も動員するというしかけです。
4万人の米軍が駐留し、年間6000億円以上の経費を日本が負担しています。沖縄では米軍の犯罪や事故が後をたたない。日本を守るためではないのです。海兵隊と空母機動部隊の母港などがおかれているのは日本だけです。
日本の防衛とはまったく関係ありません。アメリカの世界戦略の前線基地なのです。基地をなくし、軍事同盟をなくしてもアメリカと敵対関係に入るのではありません。友好条約をむすび、対等、平等の真に安定した関係をつくるのです。
日本に仮に戦火がおこるとしたら、単独でどこかの国が侵略してくるというよりは、アメリカの先制攻撃、先制核攻撃戦略によって介入戦争がおこったとき、それが日本に及ぶと言うのがもっとも可能性の高いものです。この火種をなくすことは、日本の恒久平和とアジアの安定にとって大きな役割を果たすと思います。
.. 2019年04月10日 10:07 No.1635001
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