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福島第一原発事故は終わらない | 東京電力存続政策 原発事故の賠償費用を原発で稼ぐ | 東電は被害者救済より日本原電延命を優先している | 賠償は終わったつもりの東京電力 (その1)(2回の連載) └──── (たんぽぽ舎会員)
1.東京電力存続政策 原発事故の賠償費用を原発で稼ぐ 東電は被害者救済より日本原電延命を優先している
東京電力福島第一原発事故から9年目に入ったが、事故は全く終わら ない。5万人以上の避難者がいまだに帰ることができないでいる。災いの 拡大、未来への押し付けが進む。最悪の放射能公害を発生させた東電は、 本来、汚染者負担の原則により、破綻処理されるべきであった。 ところが、加害者東電が国の保護を受け、被害者が切り捨てられるとい う倒錯した事態になっている。東電の存続が許される理由は、巨額の賠償 費用の捻出のためとされる。
東電は賠償をやり遂げるためとして、柏崎刈羽原発6・7号機を、安全 対策費6800億円をかけて再稼働させる予定だ(7号機2021年1月以降、 6号機未定)。原発事故の賠償費用を原発で稼ぐというのは、被害者を 愚弄しきっている。 また、東電の実質子会社である日本原子力発電を破綻させないため、 東海第二原発再稼働(2023年1月予定)のための安全対策費3000億円の 3分の2を東電が資金支援する。被害者救済より日本原電延命を優先して いる。
2.賠償は終わったつもりの東京電力 ADR和解案を蹴っておきながら原電に資金支援することこそ不公平
東電の事業計画では、賠償について、「最後の一人まで賠償貫徹」 「迅速かつきめ細やかな賠償の徹底」および「和解仲介案の尊重」という 「3つの誓い」を掲げている。 しかし、東電は、裁判外紛争解決手続き(ADR)において、121件の 和解案拒否を行っている(18年末までに手続きが終了した2万3千件の うち)。
.. 2019年04月05日 08:33 No.1632001
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