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福島原発震災の教訓と危機状況 | 次の地震と津波に備えるため建屋全体を | 強固な構造で覆い上部をふさぐ工事が必要 | (その1)(2回の連載) └──── (たんぽぽ舎副代表)
目次の紹介 1.津波の危険性がバージョンアップ 2.福島第一原発のリスク 建屋全体を強固な構造で覆い上部を塞ぐ工事が必要 以上は(その1)に掲載
3.未解決の汚染水問題 「長期保管」でトリチウムの減衰を待つ 4.デブリはいじらず石棺で長期密封すべき 5.原発再稼働が福島第一原発事故対応を阻害する 以上は(その2)に掲載
1.津波の危険性がバージョンアップ
3月3日のNHKスペシャル「黒い津波」では、対津波対策に重大な 影響を与える新たな事実が明らかにされた。 津波被災地では、最初は透明な海水が防潮堤を越えてきたがしばらく すると「黒い水」に変わったことが知られている。映像でも数多く残され ている。 この「黒い津波」は、海底のヘドロなどが津波の潮流に押し流されて 形成された。NHKは、今まで保管されていた「黒い水」を入手し分析 した。その結果は恐ろしいものだった。
泥混じりと言うよりも墨汁のような黒い水は、8年の歳月の後にペット ボトルの底に真っ黒なヘドロが沈殿し、褐色の水と分離していた。しかし 混ぜると元の黒い水に戻った。 ヘドロなどを巻き上げて形成された黒い水を壁に衝突する時の力を比 べる実験をした結果、「通常の水」の256kg重/平方メートルに対し 「黒い津波」では556kg重/平方メートルと、2倍以上に達したことが 分かった。
比重の重い津波は、建物を浮かせる力つまり浮力も増していたことが わかった。水の密度が増したことで浮力も大きくなった。
.. 2019年03月28日 08:47 No.1624001
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