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「線量増加前に避難完了」国の資料 逃げ遅れなし 判断か 甲状腺被ばく測定 30キロ圏対象外 本紙が開示請求
東京電力福島第一原発事故後に国が行った甲状腺被ばく測定を巡り、経済 産業省の内部資料に「放射線量が増加し始めた頃には避難が完了したため、 避難者は調査せず」と記されていることが分かった。 「逃げ遅れなし」とみなし、避難指示区域となった原発から20キロ圏の 人らは調べなかったとみられる。 実際の測定では30キロ圏外の人たちが対象となったが、より近くから 避難した人らが対象から外れた理由はこれまで明らかでなかった。 (榊原崇仁)
資料は本紙が情報開示請求で入手した。2011年4月6日の参院災害対策 特別委員会の答弁用に作成された。甲状腺測定について「3月12日に20 km圏内に対する避難指示がなされたことにより、放射線量が増加し始 めた頃には、既に避難は完了していたと認識しているため、避難者に対 する調査は行っていない」と記述。答弁では読まれなかった。(後略) (2月4日朝刊1面より抜粋)
.. 2019年02月05日 11:00 No.1584002
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