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『辺野古に基地はつくれない』(岩波ブックレット) | 著:山城博治、北上田毅 └──── (辺野古土砂搬出反対!首都圏グループ、 沖縄大学地域研究所特別研究員)
10月17日、政府は、沖縄県の埋立承認「撤回」に対抗して、行政不服審査法に よる審査請求と執行停止を申し立てた。めまぐるしく動く辺野古新基地工事をめ ぐる攻防を正しく理解する上で、時宜を得た必読のブックレットである。 山城博治さんは、 「辺野古新基地の建設工事をめぐる状況は、2つの側面から見ないと本質を見 失う。1つは、県民の抵抗が続けられているにもかかわらず建設工事が進められ ているという側面であり、もう1つは、にもかかわらず県民の抵抗が続き、次々 に困難な課題が生まれて、工事は大幅に遅れている、という側面である。…とり わけ後者の側面を強調したい」(56頁)とし、以下の目次が示すように、主に北上 田毅さんが、辺野古新基地の工事が始まってから約4年間の経緯と問題点を概括 している。 それはそのまま、沖縄県による8月31日の埋立承認「撤回」の優れた解説にも なっている。
【この基地建設はいずれ頓挫する】北上田毅 1.辺野古新基地建設事業はどのように進められてきたか 2.辺野古新基地の建設事業とはどのようなものか 3.事業の帰趨を握る知事の権限 4.相継ぐ違法・違反行為 5.八方塞がりに陥った防衛局 【辺野古に基地はつくらせない】山城博治
北上田さんは、「私は元土木技術者で、長年、公共土木工事に携わってきた。 その経験を活かし、辺野古新基地建設事業では、防衛省への公文書公開請求など で工事の設計図書等を入手して検討を続けてきた。また、毎年数回、防衛省交渉 を行なって工事の問題点を追及して来た。同時に、現場でも抗議船の船長として、 海上から工事の状況を監視している」(3頁)と、自らを紹介している。
.. 2018年11月05日 08:58 No.1518001
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