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■--無条件降伏の意味
++ 伝 (大学生)…84回          

アングロアメリカンポリシーとしての無条件降伏の意味をチャーチル著第二次世界大戦より紹介する。拙訳であるが、だいたい見当をつけてもらえばよい。「無条件降伏の語はドイツの人民が奴隷化されるとか、破壊されるとかを意味しない。しかしながらそれは連合国(theallies=同盟国)が、彼らの降伏の時には条約によっても義務によっても彼らに拘束されないことを意味する。たとえば大西洋憲章が当然の権利としてドイツに適用され、敵国における領土の移動もしくは調整が禁止されているというような問題は存在しないものとする。先の戦争の後、ドイツはウィルソン大統領の十四点によって降伏したと言ったが、そのような論議を我々は許容しない。無条件降伏は勝者がフリーハンドをもつことを意味する。それは彼らが野蛮なしかたでふるまう権利をあたえられているとか、彼らがヨーロッパの国の中からドイツを消そうとのぞんでいることを意味するものではない。我々が拘束されるならば、それは我々自身の文明にたいする意識によって拘束される。我々は取引をきめた結果としてドイツに拘束されることはない。これが無条件降伏の意味である。」
.. 2008年08月22日 08:47   No.149001

++ タク (部長)…238回       
第一次世界大戦以降の世界体制は明らかに日本が不利なものになってしまいました。後に首相となる近衛文麿が、全権西園寺公望の随員としてベルサイユ講和会議に出席するときに書いた「英米本意の平和主義を排す」という有名な論文があります。国際連盟を含めたベルサイユ体制が定着すれば、日本国は大陸利権の維持・拡張といった生きる活路を失う、と大変危機感を募らせた訳です。日本は政治的敗戦国になったのだということを、この論文は示しています。

日本が必死で参画しようとすれば帝国主義国家を中心とする外交の世界が変わる。というか、欧米列強の都合でルールが勝手に変えられてしまうわけなのですが、ウィルソン体制で、これ以上の帝国主義的拡張は止めましょう、となりました。だが、平和主義を唱えながら、イギリスやフランスといった列強は自分たちが保持していた植民地は全部保全しています。オーストラリアは白人主義をとっているので、利権はまったく傷ついていません。ところが日本は、頭の中身は帝国主義のままだし、経済システム、産業革命が完遂されてない段階で、列強の囲い込みが済んだ世界に置き去りにされて身動きが取れない状態だったのです。

.. 2008年08月25日 18:17   No.149002


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