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(茨城県東海村)の本質的問題 (その11) | 耐震設計分類は不合理である | 福島第一原発事故の経験は耐震設計分類の不合理を証明している └──── (たんぽぽ舎副代表)
13 耐震設計分類は不合理である 福島第一原発事故の経験は耐震設計分類の不合理を証明している
◎ 信じがたいことに、今でも外部電源の重要度分類が最低ランクの「クラスC」 である。 電源喪失が極めて危険なことは福島第一原発事故を経て身にしみていると思っ ていたが、そうではない。 外部電源設備を耐震設計「クラスS」で設備するのは多額の費用が掛かろう。 しかし敷地内に非常用ディーゼル発電機を有しているのだから、外部からの給 電設備を「クラスS」でつくることは可能である。
◎ 旧安全設計審査指針では「重要度の特に高い安全機能を有する構築物,系統 及び機器が,その機能を達成するために電源を必要とする場合においては,外部 電源又は非常用所内電源のいずれからも電力の供給を受けられる設計であること」 (安全設計審査指針48.電気系統)とされていた。
◎ 外部電源は非常用電源と並列的にいずれかからの電気が供給される設計を要 求される重要な系統である。 福島第一原発事故では、外部電源については地震の揺れによる地盤崩壊で送電 鉄塔が倒壊、送電線が断線し、構内の受電遮断器も地震で損傷したため全部喪失 した。これを招いたのは外部電源の重要度が最低ランクの「クラスC」であった からだ。
従来は全交流電源が喪失しても30分で復旧できるとの根拠のない発想で、「ク ラスC」でもかまわないとされてきた。 しかし、福島第一原発事故の教訓は、何日も外部電源が無いままに電源車など をいくら準備しても恒設の設備にうまくつながらないことだった。 せめて福島第一原発事故の教訓くらいは生かすべきである。 さらに冷却材の供給についても異常事態が起きている。
.. 2018年08月29日 08:09 No.1474001
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