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国民はグローバリズム・デフレ化政策の下で、社会保障を削られ、消費税を増税され、企業の労働分配率を引き下げられ、ひたすら貧困化していきます。つまり、人件費が下がっていくわけです。結果的に、若い世代の所得が下がっていき、結婚が減り、少子化が止まらない。日本の少子化は、政府のデフレ政策の当然の結末なのです。
この現実に国民の多数派が気付かない限り、我が国の国民の貧困化と少子高齢化は改善されません。グローバリズムの政策の代表が、ベーシックインカムです。新自由主義の祖たるミルトン・フリードマンが言い出した政策なのですが、簡単に言うと「小さな政府」における社会保障です。
既存の公的年金、失業給付、生活保護、医療保険等、社会保障の制度は全て廃止して、高所得者層から低所得者層へ所得を機械的に渡し、生き延びるために必要な最低限の所得を保障する。結果的に、社会保障支出が「削減」できる。これが、ベーシックインカムです。
低所得者層は、ベーシックインカムで日常生活はもちろん、医療、将来の保証等を全て賄い、政府はそれ以上の面倒を一切見ません。ベーシックインカムだけでは、癌や大怪我などの非常事態には対処できないので、自己責任になってしまうのです。ちなみに、総選挙において、ベーシックインカムを公約に掲げたのは、希望の党でした。
「働かざる者喰うべからず」という言葉がございます。私の子供のころにはよくお聞きしましたが、現在は、その言葉は、障害者や働く事ができない方たちへの差別的な表現だと言われています。昔は世間体を気にして生活保護の支給申請を躊躇する方が多かったのですが、いまはどうでしょうか。
日本人の勤勉さは、滅私奉公的なものに裏付けられ、役に立たなければ、消え去る以外に選択肢はなかったのです。別の言い方をすれば、役に立たなければ、承認は得られないという事です。憲法第25条 には、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」となっていますが、これは、未だに実現されていないでしょう。
.. 2018年07月25日 10:40 No.1455001
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