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スーパーに行くと真空パックに入ったシメサバが売られていますが、業務用が店に届けられているので、店ではパックを解いて切るという作業をするだけです。真空パックのシメサバは、正確に言うとシメサバではなく、工業的に作られたシメサバ的なものに過ぎません。手間をかけて作る物を、食品添加物だらけの調味液に浸して効率的に作るのです。
スーパーで売っている刺身パックを便利だからと利用する消費者は多いと思います。これらは通常、店内で加工されるのですが、スーパーのバックヤードで加工すると「店内加工」と言って製造者と販売者が同一と見なされます。そうすると、原材料の原産地だとか食品添加物の有無を記載する義務がなくなるのです。
法律でそう決められているのですから記載がなくても問題はないのですが、大体そういう盛り合わせの刺身には、食品添加物もさることながら、外国産の魚が使われています。外国産の魚がいけないと言いたいのではありません。外国産の魚を使って、あたかも日本近海で獲れた魚らしく作られた刺し盛りを、消費者が買って食べているのが実態です。
消費者に対して正直には報告されていないことに、偽装に近い欺瞞を感じるのです。そこは消費者側も学んで、気をつけて選ぶようにしてもらいたいと思います。消毒剤として使われる次亜塩素酸ソーダは、業界内で略して次亜(ジア)と呼ばれています。スーパーのバックヤードに近づくと、プーンとこの次亜の臭いがするので使っていることが分かります。
法律的には希釈の倍率が決まっているのですが、守っているところはほとんどないでしょう。実際にはものすごく濃い液が大量に使われているのです。食材だけでなく、調理器具や調理台なども全面消毒してから水でザーッと洗い流すのですが、どうしても薬剤が残ってしまうために臭うのでしょう。
こうすると魚自体は美味しくなくなってしまいますが、経営者側からすると、万が一、食中毒が発生したら大損失ですから、やはりその場の安全策を取るのは仕方がないことだと思うのです。法律上は生の魚に添加物は禁止になっているのですが、消毒が優先されて事実上は守られていないこともあるということです。
.. 2018年05月16日 12:06 No.1402001
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