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◆東電旧経営陣公判 島崎邦彦元原子力規制委員が証言 津波警告、公表を延期
福島第一原子力発電所事故を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された東京 電力旧経営陣3人の第11回公判が9日、東京地裁(永渕健一裁判長)であった。 地震学者で元原子力規制委員会委員の島崎邦彦・東京大学名誉教授が証人として 出廷し、「(政府機関の)長期評価に基づいて対策をとっていれば、原発事故は 起きなかった」などと証言した。(中略)
公判では議論の経過を説明したうえで、当時は長期評価の信頼性を疑問視する 議論はなかったと証言。政府の中央防災会議で長期評価が防災対策に反映されな かったとして、「科学に反している」と批判した。
2011年3月の福島第一原発原発事故直前、東北沿岸に襲来する津波が内陸まで 達する可能性があるとする長期評価の改訂版を公表する予定だったが、事務局の 提案で4月に延期することを了承したと説明。島崎氏は「延期を了承しなければ、 (津波への注意喚起につながり)多くの人が助かったかもしれない。自分を責め た」と述べた。(5月10日、朝刊38面より抜粋)
.. 2018年05月11日 09:30 No.1397001
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