返信


■--原子力産業の不良債権処理
++ 堀江鉄雄 (小学校低学年)…8回          

  (その4)(5回連載)
 |  福島第一原発事故により東電の損害賠償と損害損失及び事故処理・
|  処分費用が最大の不良債権
 | この巨額な負債を消費者に如何に負担させるか
 | 詐欺ともいえる策略を経産省が中心に進めている
 └────  (東電株主代表訴訟原告代表)

大見出しの紹介
1.<東京電力救済は誰のためか>
2.<肥大化する東京電力の負債>
3.<「将来分」「現在分」「過去分」と多面性のある「一般負担金」>
4.<原発廃炉・解体費用の負債と負担:「廃炉会計」>
5.<発送売電分離の分社化は「法的分離」ではなく「所有権分離」にすべき>

  ※(その3)は4/2発信の【TMM:No3330】に掲載。

この「過去分」の何が問題かといえば、
1)事故が起きたら保険金額が足りなかった。この足りない「保険金分を遡及」し
て電力消費者に負担させようとすることです。乱暴な話です。
 タクシーに乗ったら事故を起こした。事故の損害賠償金が保険金額を上回って
いたので、その足りない分を乗客に「タクシー料金」で負担させるのと同じ論理
です。足りない保険金額は、タクシー会社の責任で負担するのが常識です。
 東電と電力売買契約を結んだ電力消費者は、消費した電力分の「電気料金」を
支払った時点で債権債務関係は清算されます。
2)電気料金の請求時効は3年です。2016年末の決定は2011年以前の請求は無効で
す。出し
3)何よりも損害保険は「将来」への担保です。「過去」に遡及して請求する保険
などありません。保険のルールを全く無視したものです。
4)足りない保険金額は、見積可能な21兆円あるいは70兆円です。3.8兆円ではあり
ません。3.8兆円の算出は、現在の一般負担金1630億円を根拠にしています。
.. 2018年04月05日 08:30   No.1372001

++ 堀江鉄雄 (小学校低学年)…9回       
これは交付金5兆円当時に東電の算出した返済計画の金額で、現在もこの一般
負担金額で負担をしているだけです。3.8兆円は、足りない保険金額とは関係のな
い数字です。
5)この足りない3.8兆円は、保険金なのか、保険料なのかです。足りないとすれば、
保険金であり、保険料ではありません。だとすれば、電力消費者が負担していた
のは、保険料ですから関係ありません。
では、3.8兆円が「過去分」の保険料だとしたら、3.8兆円の保険金額は幾らなの
か。3.8兆円を誰に支払ったら誰から幾らの保険金を受取ることが出来るのでしょ
うか。

ニ.「電気料金」から「託送料金」へ
 東電の損害賠償費用の負担は、全原子力事業者が按分して「一般負担金」で負
担しています。その負担金は「電気料金」で電力消費者から回収しています。
 しかし、電力小売自由化で新電力から電力購入する電力消費者は、東電の損害
賠償費用の負担を免れています。
 これを「不公平だ」として、全需要家から平等に回収するべきとの理屈で、全
電力消費者の負担する「託送料金」に上乗せして、新電力消費者から回収するこ
とにしたのです。
 これは東電の損害賠償費用の回収は、2020年に総括原価方式の廃止される「電
気料金」ではなく、継続される「託送料金」の方が確実に回収できるということ
です。
 現在は、2020年度から「託送料金」に算入される「一般負担金」の分は、新電
力分の0.24兆円ということになっています。
 しかし、付けられた蛇口が捻られ他の「一般負担金」分が、いつ託送料金に流
れ込んでもおかしくない状態なのです。

ホ.一般負担金の会計処理
 一般負担金の負担内容は、上記のように「将来分」保険的積立=経費処理(幾
ら積立てるのか?)、「現在分」支援機構の返済原資8兆円あるいは13.5兆円=
譲渡金あるいは寄付金で経費処理できない、「過去分」過去の不足保険金3.8兆円
あるいは21兆円=支援機構へは意味不明金となる(電力消費者からの贈与、利益
計上)など。
 いずれにしても「一般負担金」は、その使用目的別に分けて勘定科目と金額を
仕訳しなければならないはずです。(その5)に続く

.. 2018年04月05日 08:56   No.1372002
++ 吉田恵子 (幼稚園生)…1回       
九州電力本店に3項目の要求書提出
 |  「玄海原発3号機を完全に停止し、4号機は再稼働をしないこと」
  「各地で住民説明会を開催せよ」など
 

 4月3日、「原発いらない!九州実行委員会」とともに、「原発なくそう!九
州玄海訴訟」から九電本店に要求書を提出しました。
      参照・https://tinyurl.com/yb3hwk97

要求事項は、
1.玄海原発3号機を完全に停止し、4号機は再稼働をしないこと。
2.佐賀県、福岡県、長崎県の住民に向け、各地で住民説明会を開催し、蒸気漏
れ事故の発生原因、現在の状況を説明すること。
3.立地自治体に限らず、周辺自治体への事前の了解(同意権)を安全協定によ
り新たに設定すること。
(4/5☆原発とめよう!九電本店ひろば第2542日目報告)より


.. 2018年04月09日 08:23   No.1372003
++ 堀江鉄雄 (小学校中学年)…10回       
原子力産業の不良債権処理  (その5)(最終回)
 |  福島第一原発事故により東電の損害賠償と損害損失及び事故処理・
|  処分費用が最大の不良債権
 | この巨額な負債を消費者に如何に負担させるか
 | 詐欺ともいえる策略を経産省が中心に進めている
 └────  (東電株主代表訴訟原告代表)

大見出しの紹介
1.<東京電力救済は誰のためか>
2.<肥大化する東京電力の負債>
3.<「将来分」「現在分」「過去分」と多面性のある「一般負担金」>
4.<原発廃炉・解体費用の負債と負担:「廃炉会計」>
5.<発送売電分離の分社化は「法的分離」ではなく「所有権分離」にすべき>

  ※(その4)は4/4発信の【TMM:No3332】に掲載。

4.<原発廃炉・解体費用の負債と負担:「廃炉会計」>

 原発を廃炉にした時点で会計ルールとしては、資産計上されている原発固定資
産の残存簿価を除却しますので、「残存簿価額は当期除却損」として全額損金計
上されます。
 また、原発の解体引当金は、解体費用見積額に達していない額は引当不足とい
うことになります。引当不足金額は、あくまでも解体費用見積額に対しての不足
分ですが、この「引当不足額も一括引当計上」しなければなりません。一括の損
失が発生します。
 この除却損と引当不足を一括計上すれば、キャッシュとしては出て行きません
が負債計上することで、電力会社は「債務超過」になってしまうと言っています。
他人事のように言っていますが、これは明らかに経営者の怠慢であり、経営責任
の問題なのです。
 「債務超過になるので廃炉にすることができない」ということで、これを救済
して「廃炉を促すため」との理由により電気事業法の会計規則を見直したのが
「廃炉会計規則」です。

イ.廃炉決定しても、それまで同様に「残存簿価」を減価償却しても良い。

ロ.廃炉決定しても、それまで同様に「解体引当金」を引当て良い。

.. 2018年04月09日 08:30   No.1372004
++ 堀江鉄雄 (小学校中学年)…11回       
ハ.この二つの見直しにより、「残存簿価」も「引当不足」も一括損金計上せず
に済むだけではなく、「減価償却」「解体引当」を継続できるということは、経
費計上により電力消費者から「電気料金」で回収できることになります。まさに
一石二鳥ということです。
これは「債務超過」という経営問題と経営責任を回避するばかりでなく、その損
失計上すべき金額を計上せずに、その金額分を「電気料金」で電力消費者から利
益回収することになるのです。

ニ.そして、この廃炉促進の措置は、「全電力消費者の負担すべき費用」である
からと言って、新電力の消費者も負担するべきとして「電気料金」から総括原価
方式の残る「託送料金」での回収を可能にしたのです。

ホ.解体費用の見積額は、再処理費用やゴミ処理費用の見積額と同様に、原発の
発電コストを安くするために低く見積しているはずですから、実際に解体を始め
れば解体費用は「解体費用見積額」をオーバーするはずです。この解体費用の引
当不足を容認することにもなります。
日本原電の解体引当金「流用疑惑」や「債務超過」回避のための引当計上をしな
いことも起こり得るということになります。

ヘ.そして最大の問題は、廃炉後も残存簿価を延長して減価償却できるというこ
とです。これにより「廃炉促進」どころか「再稼働促進」になっていることです。
 廃炉寸前の原発を追加耐震工事すると工事費用分を資産計上します。この時の
費用対効果は、何時まで発電できるのか、と同時に廃炉までに減価償却(回収)
できるのかです。
 原発の再稼働のための耐震工事費用を資産計上しても、廃炉後も減価償却で
「電気料金」から回収できるので、悩むことなく再稼働のための追加耐震工事が
出来ると言うことです。

.. 2018年04月09日 08:37   No.1372005
++ 堀江鉄雄 (小学校中学年)…12回       
5.<発送売電分離の分社化は「法的分離」ではなく「所有権分離」にすべき>

イ.「発電事業の負債」を「送配電事業で回収」するということは、地域独占の
電力会社体制を送配売電分離の分社化しても「所有権分離」ではなく、現在の東
電と同じ「法的分離」に留まるということです。
現在の東電を見れば「法的分離」の分社化は最悪です。「所有権分離」でなけれ
ば何の意味もないことは明らかです。
事故後、東電に国家権力が就くことで東電は、東電中心の企業ルール、会計ルー
ル無視のやりたい放題で負債を分担させ、電力会社の再編と統合を進めています。
電力の自由競争は根底から崩れているということです。

ロ.経産省は東電破たんを良いことに、東電に1兆円投資することで経営をコン
トロールし、東電を通じて各電力会社をこれまで以上にコントロールしています。
 官対民の争いは完全に決着して、日本のエネルギー体制は地域独占から国家独
占へとなります。
 また、2020年に向けた電力会社再編・統合過程において、すでにある「何とか
機構」などの天下り先も豊富に確保されることになります。 (了)


.. 2018年04月09日 08:47   No.1372006
++ 近藤亨子 (幼稚園生)…1回       
伊方原発で事故が起これば住民避難は困難を極めます
 |  伊方3号機の廃炉も決断してください、大事なのは命です
 |  「伊方原発3号機の廃炉を求める要請書」賛同募集
 └────  (伊方から原発をなくす会代表)

 3月27日に四国電力は伊方原発2号機の廃炉を正式決定しました。
ご存知のように伊方原発1号機はすでに廃炉が決まっており、伊方原発3号機は
広島高裁の仮処分決定によって停止しています。
 このまま伊方原発3号機も廃炉に追い込みたいと思います。

「伊方から原発をなくす会」として要請文を提出することになりました。
この要請にご賛同いただける団体を募集しています。
多くの声で伊方原発を廃炉に追い込みましょう!

.. 2018年04月11日 08:18   No.1372007
++ 川澄敏雄 (幼稚園生)…2回       
ゾンビの支援で“首の皮1枚で綱渡りを続ける”
 |  東海第二原発の再稼働を許すな!
|  規制委から「もし東海第二試験結果が思わしくなかった
 | 場合に備え今のうちに…」
 └──── (東海第二原発運転差止訴訟原告)

◎ 4月5日、規制委員会の審査会合で、日本原電は東海第二原発の「安全対策
費」の資金調達支援を東電と東北電から受けられる事を報告し、新規制基準に
「適合」の判断が下される見込みとなったと言う。
 毎日新聞(4月6日)では、「『原電は首の皮一枚つながった』(大手電力幹
部)」、日経新聞(4月5日)も「再稼働に向けては原子力規制委員会の合格や
地元同意が必要でハードルが高く、経営は綱渡りが続く」と報じた。
 ゾンビ東電の支援で“首の皮1枚でつながり綱渡りを続ける”…こんな不安定
な会社に、原発再稼働を許したら、どんなことになるのか。ぞっとする。

◎ 5日の審査会合の動画を見ると、規制委側の「工事費の上振れの心配は?」
との問いにたいし原電は、「問題ありません」と涼しい顔で答えている。
 しかし、同日の会合の前半では、工事認可審査も行われ、多数の装置の耐震試
験などの計画が示された。
 そのなかで、規制委から「もし、試験結果が思わしくなかった場合に備え、今
のうちに対策を考えておいてください」と度々言われている。
 規制委の担当者の本音としては、「上振れ」どころでなく、跳ね上がる可能性
があることも、想定内なのではないか。
 にも関らず、規制委が、原電の空証文を信じたふりをして、適合性審査「適合」
の判断をくだすならば、住民世論の大きな反撃を受けざるを得ないだろう。


.. 2018年04月11日 08:25   No.1372008
++ 披田信一郎 (幼稚園生)…1回       
東海第二原発の再稼働・20年延長を狙うものの、
 |  経理的基礎も技術的基礎も不完全な日本原電
|  「安全に建設・運転できる経理的基礎を持つこと」を満たしていない
 | 東海第二原発の再稼働・20年延長は認められない
 └──── (東海第2原発の再稼働を止める会、茨城県)

◎再稼働・20年延長を進めたい東海第二原発を持つ日本原電が、今後必要とされ
る安全対策費とされる1740億円を自前では賄えず、規制委員会から「資金調達の
保証を示せ」と言われてきましたが、ようやく東京電力と東北電力からの「資金
支援についての回答書」を受け取り、4月5日の規制委員会に示してそれが認め
られたとのことです。
 しかし、東京電力は日本原電の28%の筆頭株主ですが、すでに半国有化され、
税金で事故の賠償をしている会社であり、他社の面倒を見ることなど認められる
ものではありません。

◎東海第二原発は3.11で被災し、地震で外部電源喪失、タービン破損のほか、
津波を被ってあわやのところで冷温停止に持ち込めた「被災原発」であり、今年
11月で40年目の廃炉と決まっていないBWR原発でもっとも古い老朽炉であるこ
と、30キロ圏内に96万人が住む人口密集した立地であることから実効性のある避
難計画など作れないこと、隣には再処理施設に400トンを超える高ベル放射性廃液
やプルトニウムがあるのに複合災害については、新規制基準でもまったく考慮さ
れていないことなど、そもそも40年を超えて再稼働するなど考えようもない施設
です。

◎今まで再稼働された原発では1基あたりの対策費が1000億から1200億円程度と
されてきた中で、東海第二原発は20m高の防潮壁の建設、非難燃性ケーブルの取
り換えの必要(15%ほどの一部の取り換えで、後は不燃シートで覆うだけで済ま
そうとしているが)と、とにかく費用がかかるとされています。
 緊急時対策所の建設は入っていますが、今後、テロ対策等での新たな施設建設
では別に1000億円近くが必要との話もあります。
 

.. 2018年04月11日 08:46   No.1372009
++ 披田信一郎 (幼稚園生)…2回       
また、積算されている工事費が増額する可能性についても、原子力規制委員会
の質問に対して「上回るとは思っていない。上回る場合は2社との協議をやり直
すかもしれない」と答えており、具体的には何も決まっていないことを明らかに
しています。

◎当初、茨城県などに示された対策費は780億円とされていました。その後、防潮
壁建設では地盤の悪さから工法を変えるとともに、規制委から液状化対策の不十
分さを指摘されて対策を追加するなど、費用は2.5倍に増えたのでした。今後の増
額もあり得ます。

◎また、3.11の後、1000億円強の返済で電力各社の債務保証を受けて乗り切
ったほか、毎年、売り物の電気もないのに1200億円程度の基本料金を東京電力・
東北電力から支払いを受けて会社としての人件費や原発維持費を賄っているとい
う経理状況の日本原電です。
 さらに、昨年暴露されましたが、「廃炉積立金」をまだ建設を認められてもい
ない敦賀3,4号機建設の準備工事に使ってしまっていて、残っていないという
問題もあります。

◎最近の地元説明会で「事故を起こしてしまった場合の賠償能力は」と問われて、
「原子力災害保険の1200億円を超える分については福島第一原発のように、国に
支えてもらう」と、他人事の答弁をした日本原電です。

◎原子炉等規制法が定める「安全に建設・運転できる経理的基礎を持つこと」を
満たしていない日本原電の東海第二原発は、20年延長・再稼働するなど認められ
るものではありません。

.. 2018年04月11日 08:57   No.1372010


▼返信フォームです▼
Name
Email
ホームページ    
メッセージ
( タグの使用不可 )
Forecolor
アイコン   ICON list   Password 修正・削除に使用