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胞子のように、粒径の小さい放射性微粒子は、 (1)高い割合でが肺の奥(肺胞など)に沈着し、 (2)ナノサイズのものはそのまま体内に取り込まれ、しかも、 (3)容易には体外に排出されないで、 (4)長期にわたり放射線を照射し、周囲の組織を被曝させます。 したがって、微粒子に含まれる放射能量が数値的にわずかに見えても、極めて 危険です。 こんなことは、放射化学の専門家なら誰しも分かるはずです。 また、朝日新聞の記事を書く記者なら、研究調査する前から「健康に全く影響 がない」などと断定することなどできないことは、当然既知のことのはずです。 これらのことから、上記の朝日新聞デジタルの記事は、「放射性セシウムがキ ノコ類の胞子によって拡散されており、その放射能濃度は放射性廃棄物の政府基 準の18倍に上るという重要な事実を指摘している」と同時に、「その事実の意味 について、一方的に何の根拠も挙げずに『健康に全く影響ない』という虚偽の主 張」をしており、極めて危険な内容を含んでいると言わなければなりません。 放射性微粒子の特別の危険性については、われわれは、かねてより、とりわけ て強調してきました。 われわれの本、『放射線被曝の争点』(遠藤順子、山田耕作氏との共著緑風出 版)でも、1章を割いて取り上げております。
.. 2017年03月10日 08:45 No.1167002
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