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原発処理費 40兆円に拡大 税金・電気代転嫁 国民の負担に 3年で10兆円増 本紙集計
東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から間もなく6年。福島第一 をはじめとする廃炉や使用済み燃料再利用など原発の後始末にかかる費用 が膨張している。本紙が政府推計や予算資料を集計したところ国内の原発 処理の経費は最低40兆円に上ることが判明。原発のある自治体への補助金 などの税金投入も1970年代半ばから2015年度までに17兆円に達した。すで に国民が税などで負担した分を除き、増大する費用は電気代や税で国民が 支払わねばならず、家計の重荷も増している。(原発国民負担取材班) 40兆円は国民1人当たり32万円に上る。原子炉や核燃料処理費がかさむ のは危険な核物質を処理する必要があるため。自治体補助金も「迷惑料」 の色彩が強い。原発の建設・運営費も事故後は安全規制強化で世界的に上 昇している。 政府は福島事故処理費を13年時点で11兆円と推計したが、被害の深刻さ が判明するにつれ、21.5兆円と倍増。本来は東電が負担すべきものだが 政府は原則を曲げ、電気代上乗せなど国民負担の割合を広げている。 被災者への賠償金は、新電力会社の利用者も含め全国民の電気代に転 嫁され、福島原発廃炉費も東電管内では電気代負担となる方向だ。除染も 一部地域について17年度から税金投入(初年度300億円)する。(中略) 大島堅一立命館大教授によると1キロワット時当たりの原発の発電費は 安全対策強化で上昇した原発建設費も算入すると17.4円と、水力(政府 試算11.0円)を6割、液化天然ガス火力(同13.7円)を3割上回る。 原発を進める理由に費用の安さを挙げてきた政府の説明根拠も問われ ている。(2月26日朝刊1面より抜粋)
.. 2017年02月28日 10:01 No.1161002
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