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■--原発避難者住宅
++ 東京新聞 (社長)…1753回          

 復興は支援継続にあり

 福島原発事故の自主避難者向けに福島県が無償で行っている住宅支援の
廃止が迫る。国策が招いた災害の被害者を強制退去などで住まいから追い
出してはならない。被災者の復興は支援あってこそ。
 住まいという生活の基盤を奪われてしまったらどうなるか。行き場を失
う人が出る。自主避難者たちは不安を募らせている。
 自主避難者は国が決めた避難指示区域の外から被ばくを避けるために県
内外に避難した人たちだ。避難指示区域から避難した人たちとは違い、不
動産賠償や精神的慰謝料の支払いなどはなく、経済的にも追い詰められが
ちだ。
 その点でも福島県の判断で「みなし仮設住宅」として無償提供される住
宅は役立った。災害救助法に基づく制度で最終的には国庫負担金などで全
額賄われる。対象者は昨年10月時点での約12000世帯(約32000人)。賠償
の蚊帳の外に置かれた自主避難者にとっては唯一の補償のようなものだ。
 この支援が3月末で打ち切られようとしている。県は除染が進んだこと
や、食品の安全が確認されたことなどを廃止の理由に挙げているが、避難
者が納得できるだろうか。県によると昨年10月時点で7割が4月以降の住
居を決めていなかった。
 復興庁の調査などでも分かるように、ふるさとに帰還を希望する避難者
の割合は低い。若い世代ではほとんどが避難先での生活を続けることを望
んでいる。子どもの生活環境をまた変えることや、汚染の残る場所に戻る
ことへの不安が大きいからだ。
 自主避難者の団体は4月以降も住宅の無償提供を継続するよう求めてい
るが、県は廃止方針を変えていない。避難者側に示されたのは月額所得21
4000円以下の約2000世帯への家賃補助である。
 避難者は国の原発政策が招いた事故の被害者であることを忘れてはなら
ない。一方的に支援の打ち切りを通告するのではなく、もっと被災者の思
いを聞き、時間をかけて話し合うべきではないか。
 避難者を受け入れてきた自治体の中には、住宅支援の必要を理解し、独
自予算を組んで支援継続を表明したところもある。
しかし、こうした自治体は一部であり、その努力には限りがある。
 未曽有の原発事故である。国は事故翌年に議員立法で成立した「原発被
災者支援法」を骨抜きにしてきたが、それは誤りだ。住まいなど被災者の
生活安定に責任を持って関与するのが筋である。
  (1月28日朝刊5面【社説】より)

.. 2017年01月31日 08:35   No.1150001

++ 時事通信 (小学校中学年)…17回       
4月に元規制委員の証人尋問=大飯原発差し止め訴訟−
  名古屋高裁支部

 関西電力大飯原発3、4号機(福井県)の再稼働差し止めを住民らが求
めた訴訟の控訴審の第10回口頭弁論が30日、名古屋高裁金沢支部であった。
 内藤正之裁判長は、4月24日に元原子力規制委員会委員長代理の島崎邦
彦東京大名誉教授(地震学)の証人尋問を行うと決めた。
 原告側が証人申請していた。島崎氏は、大飯原発で想定される地震の
揺れ(基準地震動)が過小評価された可能性を指摘。規制委に別の予測
式を用いた再計算を求めたが、実現しなかった。
 一審福井地裁は2014年5月、差し止めを命じ、関電が控訴した。
                 (1月30日より)


.. 2017年02月01日 08:51   No.1150002
++ 河北新報 (小学校中学年)…11回       
<原発避難>山形・長井市 2年間家賃免除

 福島県が東京電力福島第一原発事故に伴う自主避難者への住宅無償提供
を3月末で打ち切る方針を示しているのを受け、長井市が市定住促進住宅
に暮らす避難者を対象に、新年度から2年間、家賃を免除する方向で準備
を進めていることが26日、分かった。市独自の支援策で、継続的な支援に
より避難者の定住を促す。
 定住促進住宅には現在、4世帯9人の自主避難者が暮らしている。4月
以降も引き続き住み続ける場合、全世帯が福島県から家賃の2分の1を1
年間、その後1年間は3分の1の補助を受ける。長井市は、補助分を差し
引いた額の家賃を免除する方針で、申請方法など事務手続きの細部を詰め
ている。
 家賃免除を受ける世帯は長井市へ住民票を移すことが条件だが、事前の
面談で4世帯全てがほぼ同意しているという。市内外に暮らす自主避難者
が新たに定住促進住宅に転居する場合も、家賃が免除となる。
 長井市の定住促進住宅は5階建て2棟で、避難者を含めて計48世帯が暮
らす。家賃免除でほかの入居者と家賃の格差が出ることについて、担当の
建設課は「一般の方々とは違い、避難者世帯は引き続き支援が必要と判断
した」と説明する。
 26日現在、長井市で暮らす自主避難者は23世帯61人。
                  (1月27日より)


.. 2017年02月01日 09:02   No.1150003
++ 時事ドットコムニュース (幼稚園生)…2回       
東芝不正会計で提訴=株価下落の損害請求-信託各行
 └──── (2017/01/30-10:41)より

 2015年に発覚した東芝の不正会計問題で、三菱UFJ信託銀行など複
数の信託銀行が、株価下落で損失を被ったとして、東芝に損害賠償を求
める訴訟を起こすことが30日、分かった。三菱UFJ信託の請求額は10
億円程度。
 信託銀行は、年金基金などが運用する株式や債券などの資産管理を手
掛けている。東芝が15年4月に不適切な会計処理の疑いがあると発表以
降、同社の株価は下落。三菱UFJ信託は資産の目減り分を、同行が出
資する日本マスタートラスト信託銀行とともに3月末に東京地裁に提訴
する方針だ。
 三井住友トラスト・ホールディングスとりそな銀行が出資する日本
トラスティ・サービス信託銀行、みずほフィナンシャルグループが出資
する資産管理サービス信託銀行も提訴を検討している。
 東芝広報・IR部は「提訴の事実を認識していないのでコメントでき
ない」としている。 


.. 2017年02月01日 09:30   No.1150004
++ 東京新聞 (社長)…1754回       
◆東電「ルールの作り手ではない」 原発処理費 国民負担
  社長、経営責任も言及せず

 東京電力ホールディングス(HD)の広瀬直己社長は31日、2016年4〜12
月期決算を発表した記者会見で、経済産業省が昨年末に福島第一原発の処
理に必要な費用を国民負担でまかなう方針を固めたことについて、「われ
われはルールメーカー(ルールの作り手)ではない」と自社とは無関係のこ
とのように語り、自身の経営責任に言及もしなかった。
 広瀬氏は「ルールを作っていない」としたが、東電は昨年7月、福島第
一原発の廃炉と被災者への賠償、除染にかかる費用が想定を上回るとして
政府に支援を要請した。経産省は同年末に費用が従来見通しのほぼ2倍に
当たる21兆5千億円になると試算。一部を沖縄電力管内を除く全国民の電
気料金に上乗せしたり、東京電力管内の電気料金を下げにくくするなど、
幅広い国民負担でまかなう方針を固めた。
 広瀬社長は「申し訳なく思う」と言いつつ「(政府によって)決められた
制度のもとでやっていく」と説明するにとどめた。 (後略)
  (2月1日朝刊7面より抜粋)

.. 2017年02月21日 17:45   No.1150005
++ ロイター (幼稚園生)…1回       
東電、今年度経常利益予想2910億円 燃料費減で4年連続黒字

[東京31日ロイター]- 東京電力ホールディングスは31日、未公表だった
2017年3月期の通期連結業績予想について純利益を除き発表した。経常利
益は前年比10.7%減の2910億円を見込む。液化天然ガス(LNG)など火力
燃料費の低減などで4年連続の経常黒字となる予想だ。
 LNGなど燃料価格の国際相場の下落に加え、円高により燃料輸入価格
が低下。16年4─12月は燃料費が前年同期比で4360億円減った。燃料費の
変動を電気料金に転嫁する制度上の仕組みにより、電気料収入は同6390億
円減ったものの、継続的なコスト削減で9カ月間で3061億円の経常利益を
確保した。
<福島事故費用、足元では確保>
 経済産業省が設置した有識者会議は昨年12月、福島第一原発事故に要す
る賠償や廃炉などの費用が従来想定の11兆円から22兆円に増えるとの試算
を示した。
 このうち16兆円を負担する東電は、これらの費用を賄うために年間で
5000億円の収益水準を捻出する必要があると同会議は指摘した。
 広瀬直己社長は、福島事故への対応に要する5000億円規模の収益水準に
ついて、「昨年度、今年度と続いて5000億円という数字は確保できてい
る」と説明した。
 同社長は、昨年度の内訳として、1)福島第1での汚染水対策・安定化
費用で2000数百億円、2)東電の賠償費を支援する原子力損害賠償・廃炉
等支援機構に支払う負担金約1300億円、3)これら費用を負担した上で経
常利益約3300億円─と説明。そのうえで「これを30年にわたって求められ
ており厳しいが、足元(の金額)を見るとまったくできないわけではない」
と強調した。(後略)   (1月31日より抜粋)

.. 2017年02月21日 17:51   No.1150006
++ Bloomberg (幼稚園生)…1回       
東電HD:ウラン購入契約でカメコに解約を通知−両社の見解は対立

 東京電力ホールディングスは2日、原子力発電用燃料の原料の購入契約
を結んでいるカナダのウラン採掘会社カメコに対し、契約の解除を申し出
たことを明らかにした。カメコは東電HDからの一方的な契約解除を了承
しておらず、契約をめぐり両社の見解は対立している。
 東電HD広報担当の小林格氏は2日の電話取材で、両社間の売買契約に
は不可抗力に該当する事象が18カ月以上続いた場合には契約を解除できる
との条項があり、原発事故後に厳格化された新規制基準への対応により原
子力発電所が18カ月以上稼働していないことが「不可抗力」に当たると判
断し、解約をカメコに通知したことを明らかにした。 (中略)
 カメコのティム・ギゼル社長兼CEOは1日の電話会議で、「東電HD
は1月31日、契約解除する意向を表明するとともに、不可抗力を事由に2
月1日に予定されている受け渡しを行わないよう当社に対し通知した」と
話した。東電HDからの契約解除通知を根拠のないものだとして了承せ
ず、契約不履行とみなして法的な手段で解決する方針を明らかにした。
 その上で、日本国内で原発の運転が禁止されているわけではないとし
「ほかの電力会社が再稼働を果たしている中で、なぜ東電HDだけが規制
を理由に不可抗力を宣言できるのかわからない」と述べた。(後略)
  (2月2日13:45配信 より抜粋)

.. 2017年02月21日 18:58   No.1150007
++ デーリー東北新聞 (幼稚園生)…2回       
東通原発再稼働2年以上延期へ 規制委審査見通し立たず

 2017年4月以降の再稼働を目指す東通原発(東通村)について、東北電
力が目標をさらに2年以上延期する方針を固めたことが2日、分かった。
再稼働の前提となる新規制基準適合性審査を巡り、焦点の敷地内断層の活
動性評価が未決着で合格時期が見通せず、幅を持たせる形で延期を決断し
たとみられる。
 東北電は今月中に計画の見直しを青森県や村に説明する方針。東日本大
震災以降、稼働停止期間は通算8年超に上ることが確定的で、地元では長
期化する地域経済低迷への懸念も強まりそうだ。
 東北電は、14年6月に同原発の審査を原子力規制委員会に申請した。
ただ、取水路や原子炉建屋など重要施設の直下を走る小断層や、敷地を南
北に縦断する主要断層が活断層かどうかの議論が継続中。このため、重大
事故対策など耐震関連以外の審査会合はほとんど開かれていない。
 佐藤敏秀青森支店長は昨年12月の定例会見で「今後の審査会合がどのよ
うな方向で議論されるか予想は難しい」と述べ、再稼働の前提として17年
4月を想定していた安全対策工事の完了についても困難との見方を示して
いた。
 断層議論の中で特に、重要施設直下の小断層の活動性が認定されると再
稼働自体が困難となるため、東北電は一貫して活動性を否定。
 規制委の石渡明委員は昨年12月に断層の現地調査で同原発を訪れた際、
取材に対し「事実関係は確認できた。それをどう解釈するかは今後の審査
会合ではっきりさせる」としている。(2月3日より)

.. 2017年02月22日 07:11   No.1150008
++ 週刊金曜日 (小学校中学年)…10回       
甲状腺がん患者の深刻な課題―県外では重症患者も

 福島原発事故後の甲状腺がん問題で、改めて福島県内外での甲状腺検査
の拡充が必要な実態が明らかになった。
 昨年9月に発足、甲状腺がん、またはその疑いとされた子どもの療養費
事業を始めた「3・11甲状腺がん子ども基金」(崎山比早子代表理事)は
昨年末、35人への第1回給付を会見で発表。申請書を分析し、患者が抱え
る深刻な課題を明らかにした。
 福島県26人のほか、神奈川県3人、宮城、群馬、千葉、埼玉、長野、
新潟各県1人。3月末まで給付対象者を募っている。

 会見では、(1)福島県の県民健康調査以外で見つかったケースや、福島
県の医療費助成「サポート事業」給付対象外のケースがあった。検診や助
成制度に課題、(2)アイソトープ治療(甲状腺から離れた臓器に転移した場
合などに、放射性ヨウ素を服用してがん細胞を破壊する治療)が必要な
患者は3人で、全員が福島県外。腫瘍径が大きく、肺転移などの重症例が
多い、(3)病気や腫瘍の大きさなどを医療者側から十分説明されていない
患者がいる、(4)治療費、通院交通費など経済負担が大きく、困窮化、
(5)甲状腺がんであることを知られたくない、自由に語りにくい環境―な
どの問題を指摘した。 (中略)

 患者に対しては、療養費だけでなく、身近な地域で相談できる人など、
患者ニーズからの支援も必要だ。
 しかし治療と経済的な負担だけでなく、差別や偏見から、患者自身が
声を上げて社会に訴える状況にはない。
 「『患者がいることが復興の妨げになっている』というような認識、
雰囲気が社会にまん延している。異常な事態」(崎山代表理事)の打破
が必要だ。 あいはらひろこ(ジャーナリスト)
       (1月20日号より抜粋)

.. 2017年02月22日 07:23   No.1150009
++ 東京新聞 (社長)…1755回       
避難者を見捨てない    鎌田慧(ルポライター)

 東電福島の大事故からもう6年になろうとしている。「風化」がいわれ
たりしているが、そんなことはない。むしろ、すべての分野で、原発はも
うだめだ、との声が強まっている。
 電力会社は政府に後押しされ、火事場泥棒のように隙をついて再稼働を
強行し、もうけにありつこうとする。被災者は時間がたつにつれてますま
す生活困窮を深めている。戦争責任を誰も取らなかった退廃のように、い
まも政界、財界は事故に頬かぶり。またもや危険な原発を動かそうと策謀
する。
 この6年間、わたしたちは脱原発と、再稼働を認めない「さようなら原
発」の運動を続けてきた。が、落ち着かない気持ちもあった。被災者をど
うするのか。原発の犠牲になったひとびとを忘れているわけではない。
集会にも来て頂いた。しかし、その人たちに寄り添うようにはしてこな
かった、との思いがあった。
 わたしたち「さようなら原発」運動は、2月2日、福島市にでかけ、内
堀雅雄知事に、「区域外避難者の住宅無償提供継続を求めます」とする要
望書を提出した。
 3月末で「自主避難者」と呼ばれるひとたちへの住宅提供が非情にも
打ち切られようとしている。避難者に「強制」も「自主」もない。被ば
くを恐れ、子どもたちを抱えて故郷を立ち去ったひとたちを、見殺しに
できない。
 (2月7日27面「こちら特報部」・本音のコラムより)

.. 2017年02月22日 07:47   No.1150010


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