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発電設備はもっと少なくて済む (上) | 「支払わずにすんだコスト」を“再生エネ”に使う | 日本の電気代が高いのは有名です。大きな理由は、まともに | 動かさない発電所をたくさん抱えているからです └──── (原発いらない千葉)(たんぽぽ舎会員)
●今夏、東京電力は最大電力を記録した8月9日の午後2時台に、再生可 能エネルギーが生み出した425万kwの電力を受け入れました。 内訳は、ソーラー発電から418万kw、風力発電から7万kwと、ほぼ全て がソーラー発電です。 (なお、昨年の377万kwから48万kw、13%増えました。) 電力会社は「安定供給」(停電を起こさない)を条件に「総括原価方 式」を認められているので、真夏の午後(電力需要が最も多い時間帯)に 対応できるように、発電設備を用意します。 今後、東電は毎年400万kw以上の「再生エネによる電力」を受け入れる ことによって、それに相当する発電所を新設しなくてすみます。 (近年、電力消費は減っているので、10年後に必要となる発電所は ずっと少ないでしょうが)
●「支払わずにすんだコスト」という考え方 欧米には、再生エネを促進するための法律がいろいろあります。 たとえば、もし新しいA電力会社がソーラー発電の電気を作って売ろう とする場合、既存の電力会社(日本ならば,東電など)はA社からの売電 の申し出を拒否することはできません。 東電は買い取りを義務づけられ、買電価格(買い取りの価格)は「支払 わずにすんだコスト」によると定められています。 もしその新しいソーラー発電がなければ、東電はそれまでと同じよう に、火力発電所などを新設しなければなりません。それには、建設のコス トなどがかかります。 しかし、実際には、A発電所などができて、そこから電力を買うことに より、425万kw分の発電所を建設する費用(コスト)は支払わずにすんで います。この「支払わずにすんだコスト」はA発電所などから電気を買う ことに充てるべきだ、となります。 そして、東電は自社の発電コスト以下で買ってはならない、と決められ ています。(ヨーロッパでは、実際の買い取り価格は、電力会社の発電コ ストよりもずっと高い水準に設定されました)。これによって、再生エネ の普及が促進されました。
.. 2016年12月06日 08:08 No.1127008
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