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玄海原発 新基準「適合」 使用済み核燃料の保管空き少なく
原子力規制委員会が、九州電力玄海原発3、4号機(佐賀県)は新基準 に適合するとの審査書案をまとめた。玄海原発は津波や地震などのリスク は比較的低いとされるが、他原発に比べ使用済み核燃料プールの空きが少 ない。一年稼働させるたび、炉内の核燃料の三分の一を交換するが、3号 機は3年ほど、4号機も7年ほどでプールが満杯になる見通し。満杯にな ると核燃料の交換ができなくなり、稼働できなくなる。 特に厳しい3号機の場合では、578体の使用済み核燃料が貯蔵され、残り スペースは200体ほど。稼働一年で65体前後が交換されるため、3年で満 杯になる。 九電は福島の原発事故前の2010年2月、3号機プール内で、核燃料の間 隔を狭め、収納量を倍近くに増やせるよう国に申請。 だが、核燃料の間隔を狭めれば、冷却性能の低下につながる恐れがある。 審査が進まないまま、福島事故が起きた。規制委の担当者は「元の申請の まま認めるのは厳しい」と話した。 3号機は、使用済み核燃料から取り出したプルトニウムを再利用する混 合酸化物(MOX)燃料を使う。使い終わったMOX燃料は、有害な放 射性物質の量が格段に増え、最終処分の方法も決まっていない。 (後略) (11月9日夕刊より)
.. 2016年11月10日 08:56 No.1119002
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