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再稼働 地元の同意義務付け
政府が、東京電力福島第2原発(福島県楢葉町、富岡町)について、地元自治体からの同意を再稼働申請の条件として義務付ける特例法の制定を検討していることが23日、明らかになった。施行後3年間で地元同意を得られなければ、廃炉にすることを盛り込む。原子炉等規制法の特例措置として、早ければ26日召集の臨時国会に法案を提出する方針だ。 福島第2原発は東日本大震災の発生を受け、1〜4号機の全てが停止中。東京電力ホールディングス(HD)は明確な対応方針を示していないが、福島県や同県議会は廃炉を求めている。政府が地元の意向を尊重することを法律で定めることにより、再稼働は一段とハードルが高くなり、廃炉の可能性が高まりそうだ。 政府は東電HDに対し、原子力規制委員会への福島第二原発の再稼働を申請する前に、福島県など地元自治体と協議して同意を得ることを義務付ける方向で法案を調整している。法律の施行後3年間に再稼働を申請できなければ、廃炉にすることを明記する見通しだ。 現行の原子炉等規制法では、再稼働に際して地元自治体の同意を義務付けていない。実際に同意を求める対象となる自治体の範囲など法案の詳細は今後、詰める。 政府は、新たな規制基準に基づいて原子力規制委が安全と判断した原発は再稼働を進める方針を取っている。ただ、福島第二原発については、同じ福島県内の福島第一原発(大熊町、双葉町)が東日本大震災での事故で甚大な被害をもたらしていることを重視。他の原発と同様には扱えず、特別な対応を講じることが必要だと判断した。 (9月24日朝刊2面より)
.. 2016年09月26日 11:51 No.1101001
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