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■--多数の危険性指摘を振り切って建設され
++ 木原壯林 (中学生)…39回          

.今までに約1.2兆円、今でも年間約200億円を無駄遣いし
   トラブル続きの「もんじゅ」ついに廃炉?
   「核燃料サイクル破綻」は明らか!

(若狭の原発を考える会)

1.高速増殖炉とは

  高速増殖炉は、劣化ウラン(ウラン238が主体)とプルトニウムの混合酸化物(MOX:〜20%のプルトニウムを含む)を燃料とし、発電しながら消費した以上の燃料(プルトニウム)を生成できる原子炉とされている。
 プルトニウムが核分裂すると、高速の中性子(高速中性子)が飛び出す。通常の原子炉では燃料棒の間を冷却材である水が循環しているが、水を構成する水素は軽い元素であるので、高速中性子はこの水素を突き飛ばして、自身は減速して遅い速度の中性子[熱(サーマル)中性子]になる。この熱中性子は次のプルトニウムを核分裂させる。これが、プルサーマル炉の原理である。
 一方、冷却剤として水の代わりにナトリウム(融点97.7度Cであるので、少し暖めると液化する:核反応停止中は、循環のために外部から暖め続けなければならない)を用いると、ナトリウムは重い元素であるので、高速中性子は当たってもナトリウムを突き飛ばすことが出来ず、自身が高速のまま跳ね返される。すなわち、減速しない。
 高速中性子はウラン238にあたったとき吸収され易く、中性子を吸収したウラン238は自発的にプルトニウム239に変化し、核燃料となる。これが高速増殖炉の原理である。
 高速増殖炉では、中性子を減速・吸収し難いナトリウムで燃料棒を冷やし、高温となったナトリウムで水を蒸気に変え、タービンを回して発電する。

.. 2016年09月20日 09:19   No.1099001

++ 木原壯林 (中学生)…40回       
2.危険極まりない高速増殖炉「もんじゅ」

  プルトニウムの製造装置「もんじゅ」は、現在科学技術の手に負えない、最も危険な原子炉である。燃料棒を冷却して高温になったナトリウムは薄い配管を介して水と接している。水とナトリウムが直接触れれば水素が発生し、大爆発することは小学生でも知っている。
 また、ナトリウムは、空気に接すると急激に酸化され、火災を起こす。漏れ出たナトリウムがコンクリートと反応すれば水素が発生し、水素爆発を起こすことも知られている。
 これらの反応は、ナトリウムが高温であるときとくに激しい。
 一方、ナトリウムが原子炉内で局所的に高温になって沸騰し(沸点883度C)、ボイド(気泡)が発生すれば、その部分の核反応が激化して暴走事故を引き起こしかねない。
 さらに、重大事故や火災が発生したとき、水によって緊急に炉心を冷却することも消火することもできない。
 このように危険極まりない高速増殖炉は、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランスなど、欧米ではとっくに破綻しており、日本でも「もんじゅ」はトラブル続きで、何十年も研究的・技術的成果を出せないままで、優秀な研究者、技術者などほとんどいなくなっている。
 「もんじゅ」の冷却用配管は、何十年もの経過によって、老朽化しているが、配管の1箇所にでもひびが入れば、ナトリウム・水反応やナトリウム・コンクリート反応による水素発生→水素爆発、あるいはナトリウムの酸化反応による大火災が発生する。そうなれば、「もんじゅ」の燃料は高濃度のプルトニウムを含むMOX燃料であるから、多量のプルトニウムと放射性物質が広域に飛散する。
 なお、「もんじゅ」は敦賀原発、美浜原発と近接し、接続されているので、「もんじゅ」で起こった事故は、これらの原発の重大事故を誘発しかねない。
 この「もんじゅ」は、1995年にナトリウム漏れ事故を起こし、2010年には重さ3.3トンの炉内中継装置の落下事故を起こし、近年は1万件に上る点検漏れを指摘されている。「もんじゅ」を管理する組織も腐りきっている。
 その組織は、1956年、原子燃料公社として発足し、ことあるごとに名前を変えて、動力炉・核燃料開発事業団、核燃料サイクル機構になり、今は日本原子力研究開発機構(原子力機構)に統合されて、問題体質を隠ぺいしてきた。「もんじゅ」は、今までに約1兆2千億円を無駄遣いし、今も毎年約200億円を浪費している。


.. 2016年09月20日 09:31   No.1099002
++ 木原壯林 (中学生)…41回       
3.「もんじゅ」組織見直しの動き

  原子力規制委員会(規制委)は昨年11月13日、「もんじゅ」を運営する原子力機構には安全確保の資質がないとして、監督する馳文科相に、半年をめどに、「もんじゅ」の新たな運営主体を示すか、示せない場合には「もんじゅ」のあり方を抜本的に見直すよう勧告した。
 また、新たな運営主体が見つからなければ、「もんじゅ」が廃止される可能性もあると述べている。(しかし、原子力機構以上に「もんじゅ」の詳細が分かる主体はなく、結局、「もんじゅ」部門の身売りによる看板の書き換えで、別主体を作ったことにせざるを得ない。)
 なお、「もんじゅ」を推進してきた電気事業連合会(電力会社の連合体)でさえ、「もんじゅ」が桎梏(しっこく)になってきている(昨年11月、当時の会長・八木氏が、運営主体の受入れ拒否を表明)。また、「もんじゅ」の実証炉を作るはずであった日本原電も引き受けを拒否している(本年1月)。
 規制委の勧告を受けた文科省は、9月、新法人を設立して「もんじゅ」を存続する案を内閣官房に提案したが、経産省を中心に廃炉論が強く、政府は去る12日に廃炉にする方向で最終調整に入ったと言われる。(右の9月13日京都新聞朝刊を参照)

※【事故情報編集部】より…実際のチラシには、新聞記事のコピーが印刷されていますが、このメールマガジンには添付されておりません。

4.「もんじゅ」を切り捨てて、信頼回復を図り、原発再稼働、
  プルサーマル推進、核燃料再処理に突っ走る政府、規制委に
  騙されてはならない

  報道によると、原子力政策全般を取り仕切る経産省は、高速増殖炉なしでも成立する核燃料サイクル(下記、注1を参照のこと)のシナリオをアピールし始めた。原発のプルサーマル運転、高速実験炉「常陽」(「もんじゅ」建設のためのデータ取得のために建設された高速増殖炉:原子力機構に属する:2007年に実験装置を大きく破損する事故を起こし、運転休止を余儀なくされた)の活用、フランスの高速炉研究への参加などで、原子力政策は破綻しないとしている。
 周知のように、昨年来再稼働された、川内、高浜、伊方の全ての原発で、再稼働前後にトラブルを起こしている。このことは、新規制基準が極めていい加減であり、規制委の審査がデタラメであることを物語っている。福島事故の終息の見通しも定(さだ)かでない。
 一方、青森県六ヶ所村に建設中の再処理工場(下記、注2を参照のこと)は、欠陥だらけで、稼働延期が続いている。したがって、原子力への国民の信頼は地に落ちている(本来、原発は、人類の手に負えるものでなく、信頼できるものではない)。
 この上、トラブル多発の「もんじゅ」を存続させると、原子力への不信はますます拡大する。そこで、「もんじゅ」を切り捨てることによって、国民の信頼を取り戻して、原発再稼働、プルサーマルの推進、再処理工場の稼働への反発を緩和しようというのが、政府、規制委の狙いであろう。騙されてはなりません。
 なお、再処理事業は、電力会社にとっても重荷になっており、それからの撤退の動きがある。そこで、政府は去る5月11日、「再処理等拠出金法」を成立させ、電力会社が全ての使用済燃料再処理費を、拠出金として、新しく設置する認可法人に支払うことを義務付けた。何としても再処理事業を進めたい政府の姿勢が表れている。


.. 2016年09月20日 09:46   No.1099003
++ 木原壯林 (中学生)…42回       
5.なぜ安倍政権は再処理事業にこだわるのか
  −戦争できる国作りのため−

  安倍政権は、「戦争できる国づくり」を企んでいるが、戦争するには、自前のエネルギー源が必要である。
 しかし、日本には、石油や天然ガスがなく、戦争で海上輸送が絶たれたら、エネルギーを失う。そこで、原発を安定電源すなわちベースロード電源として、戦時下のエネルギーをまかなおうとしている。戦争になったら、事故が起ころうが、大量被曝しようが、原発を動かすであろう。
 そのとき、ウラン濃縮によるウラン燃料の製造より、化学分離によるプルトニウム燃料の製造の方が安上がりで大量製造にも適している(事故や被曝を考えなければ)ので、再処理事業に固執するのである。
 なお、プルトニウムは、人類が管理できない、手におえない元素であるが、戦時下ではそのようなことは無視される。このように、安倍政権は、現代と未来の人々の犠牲の上に、「戦争出来る国を造る」政策の一環として再処理事業を進めている。

(注1)核燃料サイクル
  原子力発電を維持するための核燃料の流れを核燃料サイクルという。ウランを鉱山から採掘して原子炉で使用するまでの工程(アップストリーム=上流と呼ぶ)と使用済み燃料を原子炉から取り出し、再処理し、その過程で出てくる放射性廃棄物を処理し、「もんじゅ」やプルサーマル炉で使用する工程(ダウンストリーム=下流と呼ぶ)で構成される。
 後者の工程に注目して「核燃料サイクル」と呼ぶこともある。核燃料サイクルには、税金と電気料金からすでに10兆円以上が投じられているが、再処理工場はトラブル続きで、稼働の延期が重ねられている。「もんじゅ」は廃炉せざるを得ない状況にある。


.. 2016年09月20日 10:02   No.1099004
++ 木原壯林 (中学生)…43回       
(注2)核燃料再処理
  ウラン酸化物核燃料が核反応する(燃焼する)と、燃料中には、各種の核分裂生成物(死の灰)、プルトニウム、マイナーアクチニド(ネプツニウム、アメリシウムなどのウランより重い元素:生成量は少ない)などが生成し、ごく一部のウランが反応した段階(大部分のウランは未反応のまま)で、原子炉の運転が困難になる。そこで、使用済燃料を原子炉から取り出し、新しい燃料と交換する。
 使用済核燃料の中には、核燃料として再利用できるウランとプルトニウムが含まれるので、それらを回収して、プルサーマル炉や高速増殖炉で燃料として利用しようとする過程が再処理である。
 使用済核燃料は、原子炉に付置された燃料プールで保管し、放射線量がある程度低下した後、再処理工場サイトにある貯蔵施設に運ばれる(日本では、青森県六ケ所村)。
 再処理工程では、燃料棒を切断して、鞘(さや)から使用済燃料を取り出し、高温の高濃度硝酸で溶解する。溶解までの過程で、気体の放射性物質(ヨウ素や希ガスなど)が放出される。白金に類似した物質は溶け残る。
 溶解したウラン、プルトニウム、死の灰などを含む高濃度硝酸溶液中のウラン、プルトニウムは、これらの元素と結合しやすい試薬を含む有機溶媒を用いて取り出し(溶媒抽出)、さらに精製して核燃料の原料とする。
 この過程で、硝酸の分解ガスが発生し、爆発したこともある。また、死の灰などの不要物質が、長期保管を要する高レベル(高放射線)廃棄物として大量に発生する。その処理処分法は提案されているが問題が多い。保管を受け入れる場所もない。
 使用済核燃料は高放射線であるから、再処理工程の多くは、流れ系を採用し、遠隔自動操作で運転される。そのため、再処理工場には、約10,000基の主要機器があり、配管の長さは約1,300kmに及ぶ(うち、ウラン、プルトニウムが含まれる部分は約60km:継ぎ目の数は約26,000箇所)。高放射線に曝(さら)され、高温の高濃度硝酸が流れている容器や配管の腐蝕(とくに継ぎ目)、減肉(厚さが減ること:溶解槽で顕著)、金属疲労などは避け得ず、安全運転できる筈がない。
 長い配管を持つプラントは、地震に弱いことは容易にうなづける。すでに、2兆2000億円以上投入しているが、再処理工場は完成からは程遠い。
 使用済核燃料を再処理せず、燃料集合体をそのままキャスクに入れて、地中の施設に保管する「直接処分」の方が安全で、廃棄物量も少ないとする考え方もあり、アメリカはその方向であるが、10万年以上の保管を要し、これも問題山積である。


.. 2016年09月20日 10:07   No.1099005
++ 木原壯林 (中学生)…44回       
6.高速増殖炉による放射性廃棄物の毒性短縮と減容は荒唐無稽な、
  究極の国民だまし

  使用済み核燃料の中には、ネプツニウム、アメリシウムなどのマイナーアクチニド(MA)と呼ばれる核種(元素)が生成している(使用済燃料1tあたり1kg程度)。これらのMAはアルファ線を出し、重大な内部被爆を与え、半減期も極めて長いので厄介である。MAの毒性を天然ウランのレベルにするには2〜3万年を要する。
 そこで、高速増殖炉を用いて、MAを半減期の短い核種に変換して、毒性の低減を図ろうという研究(妄想)がある。MAを100%核変換できれば、先述の2〜3万年を約300年に短縮できるという皮算用である。高速増殖炉で得られる高速中性子を利用して、発電しながら核変換を行うというものである。
  しかし、MAの核変換消滅処理は、科学に疎い国民を騙す荒唐無稽な原子力ムラの生き残り策である。以下は、その理由のほんの一部である。
 ・MAを核変換して保管期間を300年程度にできるという話は、都合の良いデータのみをつなぎ合わせて得た予測である。とくに、「MAを100%核変換すれば」という仮定は成り立たず、実際には、100%どころか、数%も難しい。即ち、割合的には無意味で、廃棄物低減には全く繋がらない。
 ・核変換には、使用済燃料再処理によるMAの分離あるいは群分離(アクチニドをグループとして分離)が不可欠であるが、再処理工程は極めて危険で、運転は不可能に近い。膨大な費用も要する。
 ・MAを核変換しても、半減期の短い核種に変わるだけで、放射線は減らず、2つ以上の短半減期核種(速く崩壊するから放射線量は多くなる)に核分裂するのであるから、放射線量は、ずっと多くなる。
 ・プルトニウム・ウラン混合(MOX)燃料などにMAを混ぜて燃焼させた際の安全性の確保は極めて難しい(MAを核変換させるに適切な中性子の速度などの条件とMOXの燃焼の条件とは異なる)。


.. 2016年09月20日 10:17   No.1099006
++ 人民新報 (幼稚園生)…1回       
スノーデンの警告 ここまできている日本の監視社会
 |  スパイ活動はこうした下請け企業を隠れみのにしている
 | 国際ケーブルなどの通信インフラに侵入して情報を盗み出す
 |  ツケを払わされるのは個人、私たち一人ひとりだ
 └──── 

○8月27日、渋谷区立勤労福祉会館で「『スノーデンの警告』―ここまできている日本の監視社会」が開かれた。これは、「秘密保護法」廃止へ!実行委員会、盗聴法廃止ネット、共通番号いらないネットの共催によるものだ。
 はじめに日本のジャーナリストで初めてスノーデン氏に単独インタビューしたジャーナリストの小笠原みどりさんが講演。アメリカ国家安全局(NSA)の契約職員だったエドワード・スノーデンは、アメリカ政府の監視システムを告発した。メール、チャット、ビデオ通話、ネット検索履歴、携帯電話での通話など、世界中のあらゆる通信経路を通過する情報のすべてをNSAが掌握しようとしているという事実が明らかにされた。NSAは米国防長官が直轄する信号諜報と防諜の機関だ。NSAはテロ対策を名目にブッシュ政権から秘密裏に権限を与えられ、大量監視システムを発達させていった
○スノーデンはNSAが自由と民主主義を蝕んでいることを指摘し、監視システムが人目の届かない場所でいかに乱用されているかを知らせた。亡命先のロシアからスノーデンは、5月に、私のインタビューに応じた。スノーデンは2009年にNSAの仕事を請け負うコンピュータ会社デルの社員として来日し、東京都福生市で2年間暮らしていた。勤務先は、近くの米空軍横田基地内にある日本のNSA本部だった。NSAは世界中の情報通信産業と密接な協力関係を築き、デルもその一つであり、米国のスパイ活動はこうした下請け企業を隠れみのにしている。
○2013年12月、秘密保護法が強行成立させられたが、スノーデンはアメリカからの圧力があったという。しかもNSAは表面上は日米の「友好関係」を強調しながら日本政府の各機関や企業からも情報を収集し、英語圏の国々(イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ)にも一部共有されていた。日本は協力国ではあるが、監視対象ともなる位置にある。
○日本の情報収集は「ターゲット・トーキョー」と呼ばれる。その盗聴経路はわかっていないが、NSAは国際海底ケーブルへの侵入、衛星通信の傍受、マイクロソフト、グーグル、フェイスブックなどインターネット各社への要請などをやっている。そのようにしてNSAは、世界中のコミュニケーションの「コレクト・イット・オール」(すべて収集する)を目指している。このうち国際ケーブルなどの通信インフラに侵入して情報を盗み出す「特殊情報源工作(SSO)」を、スノーデンは「今日のスパイ活動の大半であり、問題の核心」と呼んでいる。SSOは主に、国際海底ケーブルの米国上陸地点で、ケーブルを通過する大量の情報をNSAのデータベースへと転送する工作を施す。世界の通信の多くが米国内のインターネット、通信会社のサーバーを通過するから、日本国内で送受信されたメールであっても、米国内のケーブル上陸地点を通過すれば情報を盗むことができるのであり、「コレクト・イット・オール」は政府機関だけではなく、すべての人々の通信を対象にしているといえる。

.. 2016年09月20日 10:33   No.1099007
++ 人民新報 (幼稚園生)…2回       
○米国内では大手通信会社のベライゾンやAT&Tがデータ転送システムの構築に協力し、利用者データをNSAに渡してきている。この両社も参加した日米間海底ケーブルのひとつに「トランス・パシフィック・オーシャン」があるが、米側の上陸地点オレゴン州北部のネドンナ・ビーチの内陸、ヒルズボロに陸揚げ局がある。NSA文書に記載された国際海底ケーブル「トランス・パシフィック・エクスプレス」の日本の接続地点は千葉県の「新丸山」にある。日本からのデータがこの地点で吸い上げられている可能性は高い。
○インタビューの中でスノーデンは「僕が日本で得た印象は、米政府は日本政府にこうしたトレードに参加するよう圧力をかけていたし、日本の諜報機関も参加したがっていた。が、慎重だった。それは法律の縛りがあったからではないでしょうか。その後、日本の監視法制が拡大していることを、僕は本気で心配しています」と言っている。
 こうしたことのツケを払わされるのは個人、私たち一人ひとりだ。大量監視システムは「監視されても構わない」と思う人たちでさえ、執拗に追い回し、いつでも「危険人物」に変えうるのだ。
 第二部はシンポジウム

.. 2016年09月20日 10:43   No.1099008
++ 木原壯林 (中学生)…45回       
高浜原発、大飯原発を止めるために
 |  「若狭の原発を考える会」の9月、10月活動予定
 └──── (若狭の原発を考える会)

原発全廃を目指す皆様
 朝夕、秋を感じます。日中のアメーバデモやチラシ配布もかなり楽に
なってきました。去る、9月7,8日は、美浜、高島などで、「原発全
廃こそが原子力防災、避難訓練は再稼働への手続き」という主旨のチラ
シ配布をしました。
以下は、9月、10月の「若狭の原発を考える会」の行動予定です。

9月22日(木、休日)、23日(金):高浜、おおい、舞鶴で
       アメーバデモ・「製造ミスと老朽化による強度不足で、
       原発の心臓部=圧力容器、蒸気発生器が危ない」という
       主旨のチラシを配布予定。
10月2日(日):「熊川いっぷく時代祭」で反原発の催し
10月6日(木)〜10日(月、休日):「さよなら原発 北海道大集会」および
       「泊原発現地闘争」
10月17日(月)、18日(火):美浜、高浜でアメーバデモ・「製造ミスと老朽
       化による強度不足で、原発の心臓部=圧力容器、蒸気発生
       器が危ない」という主旨のチラシを配布予定。
  17日夜は、熊川宿で観月会

 是非、ご予定下さい。
 また、ご参加可能な方は、出来るだけ早めにご連絡下さい。
 木原(090-1965−7102) よろしくお願いします。



.. 2016年09月21日 11:39   No.1099009
++ 山崎久隆 (社長)…638回       
9・11から15年「イスラム恐怖症」を蔓延させた米国が
 |  世界に拡散させた[大量破壊兵器の開発]と
 |   [際限ない無人攻撃機]の増殖 〔その1〕2回の連載
 └──── (たんぽぽ舎)

  1.「9・11」から15年が過ぎた
  2.軍事主義が台頭する
  3.大量破壊兵器の開発
  4.際限ない無人攻撃機の増殖
  5.人を殺すためではなく生かすために

〔その1〕で「1」と「2」を掲載します。
〔その2〕で「3」、「4」、「5」を掲載します。

1.「9・11」から15年が過ぎた

◎ 日本時間がちょうど夜のニュース時間帯だったこともあり、テレビ
 で生中継されたWTCやペンタゴンへの航空機突入は、日本にも大き
 な衝撃を与えた。
 誰が計画し実行したかにかかわらず、当時のブッシュ政権は間髪を入
 れず「アルカーイダの仕業」と、アフガニスタンに拠点を設けていた
 イスラム原理主義組織を名指しした。現在に至るも、アルカーイダ指
 導者のウサマ・ビン・ラーディンが本当に「攻撃の実行を指示した」
 とする明確な証拠はない。

◎ 加えてブッシュ政権はこの戦争について「対テロ戦争」「十字軍」と
 表現した。「十字軍」とは中世ヨーロッパによる中東イスラム地域への
 略奪と殺戮を目的とした侵略に過ぎず、多少ともまともな教育を受けた
 ものであれば、負の歴史として認識しているはずである。
  実際に「9・11」やイラク戦争よりも前の2000年に当時のローマ
 教皇ヨハネパウロ二世が(実に900年もの時間が経ったが)十字軍の誤
 りを認め謝罪している。
  この程度の世界史さえ理解しない大統領が始めたイラク戦争は、イス
 ラム社会への露骨な暴力を世界に拡散させた。

◎ この事件で世界は大きく変わった。何しろ「戦争の世紀」20世紀が終
 わり、米ソ冷戦構造の崩壊がもたらす「平和の配当」が国際社会に恩恵を
 与えるとの期待に満ちていたはずの21世紀の最初の年に起きた事件だった
 ことから、21世紀を「テロの世紀」と位置づける論評が広がった。
 本当はそうではないにもかかわらず、そのような見立てが走り出すと、
 ロシアあるいは中国やトルコなども「対テロ戦争」に、独自の利害で参
 加し始めた。ロシアはチェチェン、中国は新疆ウイグル地区、トルコは
 クルド人の、それぞれ分離独立の動きを武力弾圧することの正当性を
 「対テロ戦争」に求めた。

◎ いまや「対テロ戦争」と無縁な国はほとんどなくなってしまった。
 世界の多くの国が何らかのカタチで巻き込まれ、その影響を国内世論が
 受けている。結果として進軍ラッパを鳴り響かせんとばかりに勇ましい
 論説をまき散らす右派勢力が世界中で跋扈(ばっこ)しはじめ、それに呼
 応するかのように軍事攻撃が拡大し続けている。ヨーロッパではシリア
 などの難民流入をきっかけに、難民の排斥を主張する極右政党が台頭し
 てきている。
 これら全ての起点または転換点は「9・11」にある。


.. 2016年09月23日 08:17   No.1099010
++ 山崎久隆 (社長)…639回       
2.軍事主義が台頭する

◎ テロをなくすには、テロでしか自らの存在を守れない人々に対して
 「別の道」を提供するしかない。テロをなくすにはテロの温床とされる
 貧困、差別、格差、圧迫、外国の干渉をなくすしかない。現在、対テロ
 戦争と称して世界中で行われているのは、正当な裁判もなく無差別軍事
 攻撃によりテロリストと規定した人々を殺害するだけだ。これでは暴力
 の拡大再生産にしかならない。

◎ 東京23区の約60%の面積に180万人のパレスチナ人が住むガザ地区は、
 イスラエルとの間に「アパルトヘイトウオール」と呼ばれる高い塀によっ
 て隔離された「巨大な監獄」である。イスラエル側の検問所が閉鎖されて
 いる状況では、エジプト側の検問所に物資の補給を依存せざるを得ないの
 だが、シシ政権が検問所を閉鎖しているため生活物資さえ入らない。
 人々が生きるに必要な最小限の物資さえ、隣国のエジプトとの国境線を地
 下で横断するトンネルから細々と入るだけだ。
 ところがこのトンネルが武器の搬入に使われているとの理由で、イスラエ
 ル側から繰り返し攻撃を受け、そのたびに多くの市民、特に子どもたちが
 命を失っている。

◎ イスラエルはこれを「対テロ戦争」と位置づけて合法性を主張するが、
 そのイスラエルと、必要最小限の生活物資を運ぶための命のトンネルと
 位置づけるパレスチナのハマス側と、見解は真っ向から対立する。
 その一方の当事者であるイスラエルと、無人攻撃機の共同開発を進めよう
 としているのが安倍政権だ。
 イスラエルによる「対テロ戦争」は、パレスチナ側への無人攻撃機による
 武力行使を意味している。イスラエルは兵士を失いたくないから無人攻撃
 機による戦争を拡大させた。これに対してパレスチナ側は無差別の軍事攻
 撃であると強く非難している。

◎ 日本がイスラエルとの無人機共同開発に乗り出せば、戦争の一方の当事
 国に組みすることになり、武器輸出三原則の撤廃後に作った防衛装備三原
 則にさえ反する。
 問題の解決を軍事力で強行しようとする政策は、たった一人の子どもの命
 さえ守れない。無数の子どもたちの命を奪って、得られるものは何もない。
 安全さえ得られないことは、既に対テロ戦争でたくさん経験したのではな
 いか。
 救いは、この計画が防衛省防衛装備庁により今の段階では否定されている
 ことだ。公式見解では実施されることにはなっていない。今のうちにつぶ
 すことが出来るということだ。

.. 2016年09月23日 08:23   No.1099011


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