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■--なぜ?新潟泉田知事が不出馬表明
++ 東京新聞 (社長)…1616回          

県民驚きと困惑
  批判的報道受け「撤退」… 地元紙反論「真の理由を説明すべき」
  どうなる?柏崎刈羽6.7号機 選挙次第で… 再稼働加速も
  「事故検証求める姿勢変えるな」

   (前略)
  原発再稼働を急ぐ国や東電に対し、泉田知事は「福島事故の検証なしに再稼働の議論はできない」との立場を貫き、全国に名をとどろかせてきた。
 13年7月には、東電が県に事前説明しないまま柏崎刈羽原発6.7号機の原子力規制委員会の審査申請を決めたことに強く反発。東電の広瀬直己社長に「約束を破る会社。信頼できない」と一喝。「安全とお金、どちらが大事なのか」と畳みかけた。
 福島第一原発事故についても、県独自に専門家らによる技術委員会をつくり検証してきた。

  東日本大震災の直前に造らせた「免震重要棟」も泉田知事の功績としてよく知られる。07年の中越沖地震で新潟県庁への連絡用ホットラインが機能しなかったことから設置を要求、福島第一原発にもできた。完成したのは震災8カ月前だった。
 東電や国とたびたび対立した泉田知事が退くことで、東電柏崎刈羽原発の再稼働の動きが加速するとの懸念も広がる。
 折りしも柏崎刈羽原発6.7号機の再稼働に向けた審査を優先して進める原子力規制委の方針が浮上したばかり。2基はこれまでに再稼働してきた加圧水型ではなく、福島第一原発と同じ沸騰水型だけに再稼働への反発は大きい。

  東芝の元原子力プラント設計技術者の後藤政志氏は「規制委や電力会社は沸騰水型は再稼働できないという状態を続けたくない。沸騰水型の中でも最新式の6.7号機から動かしていきたいのだろう」と推測。「大規模事故を起こしながら責任もとらない東電が再稼働するのはおかしいが、問題を指摘する泉田知事がいなくなると『国策』が進むのではないか」と危ぶむ。

  実際、ツイッターなどでは原発に厳しい姿勢で挑んでいた渦中に、収賄罪に問われた元福島県知事の佐藤栄佐久氏の姿に重ねる声も多い。
 佐藤氏は取材に「(泉田氏の不出馬の)経緯や詳細は知らない。私の場合は実態が分からない中で事件報道が先行し、政治生命を奪われた。状況は違う」と述べた上で、「泉田氏は新人知事だったころを知っている。まじめで真剣にやっていた。闘っている者がつぶされることがあってはならない」とクギを刺した。 (後略) 
    (9月2日朝刊26-27面「こちら特報部」より抜粋)

.. 2016年09月05日 08:36   No.1093001

++ 東京新聞 (社長)…1617回       
どんなに疲れていても【金曜日の声 官邸前】

 東京都小平市の元教員 菅豊さん(69) 私は愛媛県出身。断層帯の中央構造線が近くを通る地元の伊方原発が心配だ。熊本でも地震が起きたのに、愛媛で発生しない保証はない。事故になれば、風評被害で瀬戸内海の漁業はおしまいだ。
 埼玉県川口市のウェブエンジニア 川原淳さん(35) 「原発がやばいことになっている」。そんなSNS(会員制交流サイト)の投稿を見て、行動を起こしたいと思った。どんなに疲れていても声を上げ続ける。
           (9月3日朝刊29面より)


.. 2016年09月05日 10:18   No.1093002
++ 東京新聞 (社長)…1618回       
仏の原発で圧力容器の強度不足疑い 「日本鋳鍛鋼」製 国内に13基
  電力6社が調査へ

九州電力や東京電力、関西電力など電力6社は2日、フランスの原発で強度不足の疑いがある重要設備を製造した大型鋳鋼品メーカー「日本鋳鍛鋼(ちゅうたんこう)」(北九州市)が、稼働中の九電川内原発1、2号機(鹿児島県)を含む国内8原発13基の原子炉圧力容器を製造していたと原子力規制委員会に報告した。
 6社は10月末までに強度に問題がないかなどをそれぞれ調査し、規制委に報告する。重大な強度不足が判明すれば、原発の運転や再稼働時期に影響する可能性もあるが、規制委事務局の原子力規制庁の担当者は共同通信の取材に「フランスでも実際に強度不足が確認されたわけではなく、あくまで念のための調査だ」と述べた。
 九電は、川内1、2号機への対応を「運転を止めず、メーカーに確認する」とした上で、強度不足が判明した場合の対応については「仮の話なので答えられない」とした。
 日本鋳鍛鋼は取材に「規制委から要請があればいつでも調査を受ける」と回答。「強度不足につながる鋼材の不純物は顧客の指示通り切り捨てている」として強度基準を満たしているとの認識を示した。
 電力各社によると、日本鋳鍛鋼はほかに、東電福島第二原発2、4号機(福島県)、北陸電力志賀1号機(石川県)、関電高浜2号機(福井県)、大飯1、2号機(同)、日本原子力発電敦賀2号機(同)、四国電力伊方2号機(愛媛県)、九電玄海2、3、4号機(佐賀県)のいずれも原子炉圧力容器を製造していた。
 この問題を巡っては、フランスの規制当局が6月、同国内で運転中の原発18基の重要設備に強度不足の疑いがあり、調査を進めていると発表。設備は日本鋳鍛鋼と同国の「クルゾ・フォルジュ」が製造していた。
 東北電力など残る5社の原発の圧力容器は、別メーカーがつくっていた。別メーカー製でも製法が同じ場合は11社とも強度を調査し規制委に報告する。
(9月3日朝刊2面より)

.. 2016年09月05日 10:24   No.1093003
++ 東京新聞 (社長)…1619回       
原発避難計画 「絵に描いた餅」ならば

 「絵に描いた餅」。原発事故の広域防災訓練の参加者が、漏らした言葉。
 でも皆さん、そもそも疑問に思いませんか。こんな訓練が必要な原発と、
 私たちは、ともに暮らしていけるでしょうか。

  原発から半径30キロ圏内の広域避難計画の策定は、3・11の教訓を
 踏まえ、原子力規制委員会から自治体に義務付けられた。
  避難の実効性には、かねて疑問があった。全国に先駆けて再稼働した
 九州電力川内原発では、30キロ圏内の住民全員が避難を終えるまで、
 最長で43時間かかると警鐘を鳴らしていた。
  先月再稼働したばかりの四国電力伊方原発では、陸路で避難する場合、
 事故を起こした原発の直前を通る以外に、文字通り道がない人たちが大勢いる。
 先月末、関西電力高浜原発の事故を想定し、福井、京都、滋賀三府県の広域
 防災訓練が展開された。福井から兵庫まで最大130キロの避難行。浮かび上
 がった懸念材料は数え上げたらきりがない。
  本番さながらとは言いながら、原発に近い高齢者施設でも、手順を確認し
 ただけだ。訓練への参加も困難な認知症のお年寄りたちを、事故の混乱の中
 でどうやって、無事に、遠方まで避難させることができるのか。
 訓練の結果から、修正可能なことはもちろんある。
  しかしたとえば、主要な避難路が津波で水没したり、地震で崩落したら
 どうなるか。3・11や熊本地震で実際起きた複合災害対策は、そう簡単に
 はなし得ない。
 事実、船による“避難”は「悪天候」で中止になった。
 そもそも原発は、人口密集地から隔てられ、交通の便が良くないところに
 建てられてきた。避難を考慮に入れた立地には、なっていないということだ。
  国策と言いながら、国は避難計画の策定を“支援”するだけだ。規制委は、
 計画を作れと言いながら、なぜか、その内容や効果を審査する立場にはない
 と言う。
  住民の安全を物差しにして、避難計画の実効性をきちんと審査したならば、
 恐らくどの原発も、おいそれとは動かせまい。
  天災は避けられない。だから備えを怠れない。だが、原発事故は避けられる。
  訓練を重ねて身に染みるのは、原発のリスクの大きさだ。
  そして「原発に頼らない社会」づくりを進めていけば、「絵に描いた餅」と
  言われる机上の避難計画も、確実にいらなくなるということだ。
     (9月5日朝刊5面「社説」より)


.. 2016年09月06日 08:37   No.1093004
++ 東京新聞 (社長)…1620回       
五輪報道への違和感

 ようやく終わった。リオ五輪ではない。台風のような五輪報道である。
連日、ほとんどの新聞は一面から社会面まで、日本人の活躍で埋め尽く
された。どれもこれも同じような写真が並んだ。どのテレビ局も似たよ
うな映像で伝えるのは、日本人の活躍だった。
 まるで全体主義国家にいるような気分になった。 (中略)

五輪の理念は、国境を超えたスポーツを通じての世界平和への貢献で
ある。国別対抗でないことが憲章に明記され、獲得メダル数の公式ラン
キングもない。五輪が国威発揚の場とされた過去から学んだと聞いている。
にもかかわらず、メディアが率先して民族主義に陥っているかのようだ。
(中略)

次の五輪は東京で開かれる。私が恐れるのは、それに向けた五輪報道で、
いまだに故郷に戻れず、生活に困窮する東日本大震災や福島原発事故の
多くの被災者が忘れられてしまうことだ。繰り返すが、選手に罪はない。
五輪は素晴らしい舞台だし、国際親善の場だと思う。だが、そんな美名に
隠されてしまうニュースがあることが問題である。

 東京五輪に関しても、これまでにエンブレムや新国立競技場建設、招致
活動での不正疑惑といった問題が発覚し、これからも別の問題が出てくる
だろう。そもそも、原発事故が継続しているのに、なぜ東京なのかという
疑問もある。競技そのものより、それこそジャーナリズムの本領を発揮す
べきところだ。

 リオ五輪期間中も閉幕後も、福島原発では事故処理が続き、多くの被災
者が避難生活を続けている。五輪の光に隠れがちな、そんなニュースを報
じ続けることは重要だ。伝えるべきを伝えているメディアを高く評価すべ
きである。(日本文学研究者)
 (9月4日朝刊1面「ドナルド・キーンの東京下町日記」
  より抜粋)


.. 2016年09月07日 08:29   No.1093005
++ 東京新聞 (社長)…1621回       
疑いと憤りの持続   山口二郎

  参院選と都知事選で野党勢力が負け、この夏、私は何をやってもうま
 くいかないなあ、マリオの扮装ぐらいで安倍首相の支持率が急上昇する
 ような日本では、何を言っても無駄だろう、憤ることにも疲れたなあ、
 などとへこんでいた。しかし、そろそろ気を取り直さなければと思う。

  8月30日のニューヨーク・タイムズ(国際版)の一面に福島第一原発の
 汚染水流出を止めるための凍土壁の長い記事が載っていた。その中で、
 安倍首相がオリンピックを招致するために汚染水はアンダー・コント
 ロールと世界に向かって公言したものの、制御の方法がなく、効果はわ
 からないが巨額の金をかけて凍土壁を造ろうとしていることが詳しく説
 明されていた。これは「イチかバチかの賭け」という米国人専門家の言葉
 も紹介されていた。
 外国のメディアは安倍政権の不正なごまかしに対して容赦ないと感心した。

  原発事故の後始末が何もできない状況で、再稼働に向けて政府は着々と
 進んでいる。やはりこれは、客観的な立場の人にとって理解不能の自殺的
 行為に見えるだろう。
  日本では無責任や虚偽が当たり前になり、疑うことや憤ることを続ける
 のに飽きてくる。
  しかし、おかしいと思わないことは、自分も虚偽に加担することを意味
 する。世の中の不条理と戦う者にとって、辛抱のしどころである。
   (法政大教授)  (9月4日朝刊25面「本音のコラム」より)


.. 2016年09月07日 08:37   No.1093006
++ 愛媛新聞 (小学校高学年)…29回       
小泉純一郎 大いに語る「日本人よ、目を覚ませ!」
  このままでいいわけがない

〇安倍がダメならオレがやる

 今年の春、私は衝撃的な映像を目にしたんです。それは2011年3月11日、あの東日本大震災の日に、いわゆる「トモダチ作戦」で福島近海に入った米軍兵士が、スマホで撮影したものでした。
 東北の被災地にヘリで向かい、救援活動にあたった兵士たちが、福島沖に停泊している空母「ロナルド・レーガン」に戻ってきた。すると、放射能測定器がガーガー鳴り始める。

 兵士たちはパニックです。「終わりだ」「オレたちは今、核のホロコースト(大虐殺)の真っただ中にいるんじゃないか」と叫ぶ声も入っていました。
 映像を見せてくれたのは、日系四世で広島被曝二世のエイミー・ツジモトさんという方です。「ここで被曝した兵士たちはその後体調を崩し、除隊を余儀なくされた人もいる。なのに、日米両政府は取り合ってくれない。小泉さんがアメリカに来てくれれば、ニュースになるかもしれない」と言う。それで私は5月カリフォルニア州サンディエゴへ飛んだのです。

 (日本ではあまり知られていないが、「トモダチ作戦」で被災地支援に参加した米兵のうち約400人が、その後被曝によると思われる健康被害で除隊を強いられ、7名が白血病などで亡くなっている:「週刊現代」より)

○思わず涙が出た

 7月5日に基金創設の記者会見を開き、東京新聞にも一面広告を出しました。(中略)
 原発事故当時は海に向かって風が吹くことが多かったから、放射性のプルーム(雲)が停泊していた空母を直撃した。しかも空母では海水を濾過し、真水にして使うそうですが、放射性物質までは取り除けない。シャワーや料理に使う水もすべて汚染されていたから、兵士たちは原発事故の最前線で、内部被曝と外部被曝のダブルパンチを受けたのです。

 彼らは帰国後、鼻血が出たり、下血したり腫瘍ができたり、原因不明の体調不良に襲われた。ところが、海軍病院の医者に診てもらっても「放射線が原因とは言い切れない」と因果関係を認めてもらえませんでした。(中略)

 頑強な若者たちが400人も、普通ならあり得ないような体調不良を訴えている。被曝と関係があるとしか考えられない。アメリカは医療費が高いので、病院にもなかなか行けません。再就職をしようにも、体が衰弱しているから難しい。薬も高い(中略)。

 そういう話を聞いて、20代や30代の未来ある若者が困っていると知ってしまったからには、同情だけでは済まない。行動しないといけません。(中略)
 彼らは、恨みがましいことは言わないんだ。「日本のことは今も大好きです」「僕らは、全力で任務にあたっただけです」と答えてくれた。思わず涙が出てしまってね。
 現在、彼らは東電とGEを相手取ってアメリカで訴訟を起こしています(中略)。


.. 2016年09月08日 08:30   No.1093007
++ 愛媛新聞 (中学生)…30回       
○読売新聞に広告を断られた

 当然ながら、東電は「原発事故と体調不良に因果関係があるとは断定できない」と賠償を拒否しています。アメリカの裁判は日本と違って、原告も被告も徹底的に情報開示をしないといけませんからね。「トモダチ作戦」に加わった兵士の本当の被曝線量など、表に出てきてしまう。それだけは何としても避けたいのでしょう。
 日本政府も沈黙しています(中略)。
 新聞広告も、東京新聞だけでなく読売新聞にも申請していたんです。ところが読売は「裁判で係争中の事案は掲載できない」と断ってきた。理解できませんよ。だって現に健康被害を受けて苦しんでいる人がいるわけだから。(中略)
 つまり、日本でもアメリカでも、いまだに原子力ムラは強大な勢力を保っている。(中略)
 被曝した兵士がいることなんてほとんど報道されないし、支援基金に協力してくれる財界人は皆無に等しい。(後略)
      (「週刊現代」8月20・27日号より抜粋)


 ◆伊方原発避難訓練 複合災害の懸念は募るばかりだ
(9月6日 ON LINE)

.. 2016年09月08日 08:45   No.1093008
++ 東京新聞 (社長)…1622回       
川内原発 停止を再要請 鹿児島知事
  九電社長「勘弁して」

  鹿児島県の三反園訓(みたぞのさとし)知事は7日午前、九州電力の本店がある福岡市を訪れ、瓜生(うりう)道明社長に川内原発(薩摩川内市)の即時一時停止と安全対策を再要請した。九電は安全性が確認されているとし、三反園知事が要請した一時停止を拒否する回答をしていた。再要請に対し、瓜生社長は記者団に「しっかり特別点検する。それで勘弁してほしい」とし、理解を求めた。
 三反園知事は瓜生社長との面会で「できるだけ早く停止して検証してもらいたい。英断をお願いしたい」と強調。避難道路の整備支援や避難車両の充実など安全対策の強化も求めた。瓜生社長は「県民の不安のさらなる軽減に向けて真摯(しんし)に取り組む」と応じた。
 三反園知事は面会後、即時停止が実現するまで要請を続けるかについて記者団に「回答の中身を見て判断していきたい」と述べるにとどめた。(後略)
  (9月7日夕刊6面より抜粋)


.. 2016年09月09日 08:26   No.1093009
++ 東京新聞 (社長)…1623回       
福島第一危険手当「未払い」
  元作業員39人がきょう提訴 東電などに請求

  東京電力福島第一原発の事故収束作業で支払われる割り増し手当(危険手当)を受け取っていないとして、元作業員39人が9日、東電や元請けの東芝、下請け4社の計6社に対し、未払い手当計約6860万円の支払いを求める訴えを福島地裁いわき支部に起こす。
 提訴するのは、下請け計3社の22〜65歳の配管作業員や鍛冶工ら。
 元作業員側の代理人によると、39人は2012年10月〜14年6月、福島第一原発のがれき撤去作業や汚染水浄化装置の配管工事、1、2号機原子炉建屋内のロボット調査などに従事。元作業員らは、東電が危険手当分として13年12月まで1人当たり1日1万円、14年1月以降は2万円を元請けに支払ったと算出。
 しかし、いずれかの段階で中間搾取されたため、大半を受けとっていないという。
 東電は中間搾取を認識し、監督する義務があったのに放置した責任があるとしている。  (9月9日朝刊1面より)


.. 2016年09月12日 08:54   No.1093010


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