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小池 言動を知れば知るほど 危うい子育て・教育論 どんなメディアの世論調査でも、新しい都知事に一番力を入れて欲しい政策は「教育・子育て」が最多だ。毎日新聞に至ってはその回答が4割を超えたが、下馬評でリードを保つ小池百合子候補(64歳)に期待する有権者は、よくよく考えたほうがいい。過去・現在の言動を知ると、彼女の教育・子育て論は危うい。SNSでは〈♯小池百合子はヤバい〉というキャンペーンが巻き起こるほどだ。 都知事選の政策集で、小池は待機児童の解消策として、「保育所の広さ制限などの規制を見直す」と打ち出したが、この緩和万能の新自由主義に根差した発想は危険だ。 「園児一人あたりの広さ制限を緩和し、保育所の面積を変えずギュウギュウに園児を詰め込む考えです。子を持つ親が望む認可保育所の増設とは逆行しています」(ジャーナリスト・横田一氏) 全産業の平均月給より約10万円も低い保育士の待遇改善策も、「給与という形ではなく、空き家をシェアハウスして直接的な待遇改善を図る」と街頭演説で繰り返す。「給与は上げないけど、空き家を用意するから、そこに住め」と言っているのと同じで、随分な扱いだ。保育士の住まいは空き家で十分と考えているなら、かなり差別的な発想である。 小池は伝統的な子育てに回帰するため、まず親を教育すべしという「親学」に傾倒し、推進議連にも名を連ねていた。 「親学は、『発達障害やアスペルガー症候群、自閉症は親の愛情不足が原因で、伝統的子育てでは発生しない』という非科学的で偏った思考に染まり、障害者とその親への差別や誤解を招きかねないと、医学界からも批判を浴びています」(教育関係者) 何を恐れたのか、小池は告示後、公式サイトの活動記録から、2012年5月11日に「親学」推進議連の勉強会に出席した事実を削除した。 親学の提唱者は「新しい歴史教科書をつくる会」の元副会長で明星大教授の高橋史郎氏だ。小池は「つくる会」のシンパで、今度の都知事選でも「つくる会」の支持を受けている。小池自身、過去に何度も「戦後教育は自虐的」と発言。戦前回帰の改憲推進派「日本会議」の議員懇談会副幹事長や副会長を歴任してきたが、その経歴も公式サイトでは触れていない。 こんな偏った思想の持ち主が東京都のトップに立てば、教育・保育現場を大混乱に陥れるだけだ。 (7月29日(28日発行)2面より)
.. 2016年08月01日 11:36 No.1080001
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