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■--リニア古都バトル
++ 東京新聞 (社長)…1566回          

「大阪延伸8年前倒し」で過熱
  「奈良ルート」に京都猛反発 政府がJR東海へ融資表明
  政治家介入 懸念も 「財投活用なら計画見直しを」

  東京・品川−大阪間を1時間余りで結ぶリニア中央新幹線の整備を巡っては、
 2027年開業予定の品川−名古屋間に比べると、名古屋−大阪間は後回しにさ
 れてきた。ところが、45年予定の大阪延伸開業が最大8年前倒しになる可能性
 が出てきた。そこでがぜん色めき立っているのが、奈良と京都である。
 43年前の国の計画には「奈良ルート」が明記されているが、これに京都は異議
 を唱え続けてきた。古都バトルの行方はいかに。(中略)
  〔デスクメモ〕
  リニア計画自体の是非は問い続けなければならない。環境汚染は大丈夫か、
 原発の再稼働や新増設を後押しすることにならないか。同時に事業は着々と
 進行していく。奈良か京都かは決して小さな問題ではない。ましてや政治に
 翻弄(ほんろう)される懸念があるとすればなおさらだ。 (圭)
     (7月10日朝刊26-27面「こちら特報部」より抜粋)

.. 2016年07月13日 08:19   No.1074001

++ 東京新聞 (社長)…1567回       
高浜原発差し止め 関電の異議退ける 大津地裁
  2基 運転禁止継続

  関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転差し止めを命じた3月の仮処分決定について、大津地裁(山本善彦裁判長)は12日、関電が取り消しを求めて申し立てた異議を退ける決定をした。仮処分の効力が今後も維持されることになり、2基は法的に運転できない状態がさらに続くことになった。
 関電は決定を不服として大阪高裁に抗告する方針。6月には仮処分の効力を一時的に止める執行停止の申し立ても地裁が退けており、関電は運転禁止の期間が長期化する可能性があるとして2基の燃料を8月に取り出すと既に表明している。
 山本裁判長は3月の決定や、執行停止申し立ての却下決定も担当。原子力規制委員会の新規制基準や関電の安全対策などに疑問を示し、運転を認めなかった従来の判断を踏襲した形となった。(中略)
 また、関電側の「事故発生時の住民側に対する人格権侵害の具体的な危険性が不明だ」との主張に対しても、安全性の立証責任は電力会社側にあり、立証を尽くさなければ安全性の欠如が推認されるとあらためて強調。「現実に起きた東京電力福島第一原発事故と被害を目の当たりにした国民の社会通念は、原発の安全性の欠如が直ちに人格権侵害を推認させるものになっている」とした。
   (7月13日朝刊1面より抜粋)


.. 2016年07月15日 08:03   No.1074002
++ 東京新聞 (社長)…1568回       
赤頭巾ちゃん気をつけて      鎌田 慧

 たしかに、参院選の結果、改憲勢力が議席の3分の2を占め、衆参で改憲の発
議が可能となった。しかし、改憲を争点にしないで議席を占めるのは、猫には失
礼だが、猫なで声でドアを開けさせ、家に押し入るや、居直って乱暴狼藉をはた
らく、暴漢のやり口だ。
 あるいは、すね毛を隠し、作り声でおばあちゃんに玄関を開けさせて食べてし
まった、ペローの童話「赤頭巾ちゃん」の狼の例もある。やりたいことを隠して、
隙をついて思いを遂げるのは腹黒いやり方で、民主主義的ではない。わたしは
「改憲隠し選挙」(6月28日付本欄)と批判したが、麻生副総理がまねしたがって
いたヒトラーの手法で、日本もそこまできたのか、との不安感を与えている。
 安倍首相は選挙後、さっそく、改憲を民進党内にも働きかけていくと示唆、国
民投票にまで言及した。これから、9条改憲を止める準備が必要だ。日本人の平
和意識が問われることになる。
 憲法9条は世界的遺産であり、未来からの贈りものである。失ったあと、イギ
リス人のように、失ったものの大きさに驚愕(きょうがく)するのは愚かしい。誇
るべき日本国憲法の世界的、先進的な意味を、若者たちに伝えるのが、重要な運
動になる。
 沖縄と福島選挙区の野党統一候補や、鹿児島県知事選の勝利が、東京都知事選
への希望と教訓だ。(ルポライター)
(7月12日朝刊29面「本音のコラム」より)



.. 2016年07月15日 08:39   No.1074003
++ 東京新聞 (社長)…1569回       
原発と新知事 日本中が見守っている

 今国内で唯一原発が稼働する鹿児島県で、脱原発を掲げる新知事が誕生する。
三反園訓さん(58)。「原発のない社会をつくる」という言葉の通り、鹿児島を“
脱原発立県”のお手本にしてほしい。
 「安全性が確保されていない原発は動かせない」。初当選した三反園氏の主張
は明快だ。
 告示前、反原発団体との間で候補者を一本化する際に交わした政策合意にも
「熊本地震の影響を考慮し、川内原発を停止し、再調査、再検証を行うことを九
州電力に強く申し入れる」などとある。
 現職の伊藤祐一郎氏は福島原発事故のあと、全国に先駆けて、川内原発1、2
号機の再稼働に同意した。国内で稼働中の原発は、今のところこの2基だけだ。
 告示前の記者会見でも「1、2号機は、あと30年動かし、その後は別のエネル
ギー体系に」と、すでに運転開始後30年を過ぎた両機の“60年運転”の必要性を
示唆していた。
 同日投開票の参院選鹿児島選挙区では現職が3選された。地元紙の調査では、
「原発」への関心度は「医療・福祉」などに次いで第3位。しかし、県民は知事
の4選は認めずに、脱原発を掲げた「県政刷新」に軍配を上げた。
 4月14日の熊本地震。震度7の猛烈な揺れ、うち続く強い余震にもかかわらず、
九電は川内原発を動かし続け、有事の際の指令所になる免震施設の建設予定も取
り下げた。
 九電と、それらを看過し続けた伊藤氏に“被害地元”としての不信と不安を募
らせた結果だろう。
 三反園氏は「ドイツを参考に、鹿児島を自然エネルギー県に変身させ、雇用を
生み出す」と語っている。脱原発による雇用喪失の不安を抱える立地地域とよく
話し合い、情報を広く共有しながら、具体化を進めてもらいたい。
 日本で唯一原発が稼働中の鹿児島県を、日本で初めて脱原発へとスムーズに移
行したモデル県にしてほしい。
 三反園氏の言うとおり、知事に稼働中の原発を止める法的な力はない。しかし、
停止した原発を再稼働させるには、地元首長の同意を取り付けるのが慣例だ。
 川内1号機はことし10月、2号機は12月、それぞれ定期検査に入って停止する。
 検査が終わって再稼働という段階で、新知事はどのような判断を下すのか。他
の原発立地地域のみならず日本中が見守っている。
   (7月13日朝刊5面「社説」より)


.. 2016年07月15日 09:56   No.1074004
++ 東京新聞 (社長)…1570回       
規制委の大飯地震動再計算 島崎氏批判「納得せず」

  関西電力大飯原発(福井県)の基準地震動(耐震設計の目安となる揺れ)が過小評価された可能性を指摘している元原子力安全委員会委員の島崎邦彦・東京大名誉教授(地震学)は14日、規制委が再計算の結果「見直しは不要」としたことについて「納得していない。規制委の説明は事実と異なる」と、規制委の対応を批判した。共同通信の取材に応じた。
  島崎氏は規制委に抗議文を送付、15日に記者会見を開くという。(後略)
    (7月15日朝刊2面より抜粋)


.. 2016年07月19日 08:21   No.1074005
++ 東京新聞 (社長)…1571回       
◆「老朽原発差し止めを」 高浜1,2号機訴訟で住民側
  初弁論 国側は争う姿勢

   稼働40年を超えた関西電力高浜原発1、2号機(福井県高浜町)の運転をさらに20年延長させるのは危険だとして、福井など14都府県の住民76人が原子力規制委員会による運転延長認可の差し止めを国に求めた訴訟の第1回口頭弁論が13日、名古屋地裁(市原義孝裁判長)であり、国側は争う姿勢を示した。
  規制委は提訴後の6月、最長20十年の運転期間の延長を認めており、国側は「訴えの利益がなくなった」と請求の却下を求めた。住民らは請求趣旨を認可の取り消しに変更する方針。
  この日は、弁護団長の北村栄弁護士が意見陳述し「全国の原発が停止しても節電の必要性がない中、老朽原発を動かしたいと思う市民はどれだけいるのか。裁判官は市民感覚を発揮してほしい」と訴えた。 (後略)
     (7月13日夕刊7面より抜粋)


.. 2016年07月19日 08:27   No.1074006
++ 東京新聞 (社長)…1572回       
原発反対 訴え続ける【金曜日の声 官邸前】

 埼玉県越谷市の学習塾経営浅子和夫さん(71) 3・11の時、原発の恐怖を本当に痛感させられた。政府は、金持ちのための経済政策を最優先して国民一人一人の思いを軽視している。行動に移すことで、絶対に反対だと訴えていきたい。
 川崎市幸区の主婦伊藤妙子さん(73) 参院選では原発政策の是非が争点から隠された。与党が勝っても、原発が認められたわけではない。初めての選挙となった19歳の孫には、私の思いを伝えた。原発の怖さを薄れさせないようにしたい。
(7月16日朝刊1面より)


.. 2016年07月19日 09:09   No.1074007
++ 東京新聞 (社長)…1573回       
◆「大飯地震動 計算に不備」島崎氏会見

 関西電力大飯原発(福井県)の耐震設計の目安となる基準地震動を巡り、過小評価の可能性を指摘している島崎邦彦・東京大名誉教授(地震学、元原子力規制委員会委員)は15日、都内で記者会見し「過小評価されている可能性が非常に高い。議論や結論には納得できない。再計算するのが望ましい」と述べた。
 規制委は13日、島崎氏の指摘を踏まえて検証した結果「見直しは不要」と判断。担当者が島崎氏に結果を説明したところ「(島崎氏が)納得、安心した」と答えたと説明していた。
 島崎氏は会見で、関電が計算した基準地震動(最大加速度八五六ガル)は、用いた手法の特性から過小評価になっていると説明。過小評価ではないとした規制委の検証計算は、基準地震動策定の際に上乗せした「不確かさ」(安全余裕)を考慮していないなどの不備があり、誤っていると指摘した。
 島崎氏の簡易計算では、最大1550ガル程度になる可能性があるといい、「見直せば、現在の基準地震動は超えてしまうだろう」と述べた。
 規制委は、検証で得られた地震動は最大加速度六四四ガルで、基準地震動を下回るため、見直す必要はないとしている。
 ◇密室で結果伝達 規制委不透明な対応
 原子力規制委員会は透明性が身上のはずだ。関西電力大飯原発の地震動の再計算結果も、問題を指摘した島崎邦彦前委員長代理に、公開の場で伝えるべきだった。だが、伝えたのは非公開の場。不透明だとの批判を招きかねない。
 島崎氏は六月、田中俊一委員長と公開の場で面談し、地震動を過小評価している恐れがあると指摘。再計算が始まった。ならば、決着を付けるのも公開の場であるべきなのに、島崎氏に結果を伝えた場は密室だった。
 再計算結果を島崎氏に伝えたのは規制委事務局の職員。田中氏は記者会見で島崎氏の反応を尋ねられると「結果を見て安心したと言っていたと報告を受けた」と述べた。実際には、島崎氏は規制委の結論に納得しておらず、反応は間違って公表された。
 島崎氏は「誤解を解くために見解を公表したい」と、早急に記者会見を開くことを事務局に要望した。だが、事務局は田中氏と島崎氏が公開の場で面談する方が先と判断。会見ではなく、19日に面談の日程を入れた。島崎氏の発言を事前に抑制する狙いかとの疑念を招きかねない対応だ。
(7月16日朝刊3面より)

.. 2016年07月19日 09:14   No.1074008
++ 東京新聞 (社長)…1574回       
伊方再稼働 8月以降に 四国電力 冷却水ポンプ不具合

  四国電力と愛媛県は17日、再稼働に向け最終作業が続く伊方原発3号機(同県伊方町)で、一次冷却水のポンプに不具合が発生するトラブルがあったと発表した。部品交換が必要で、四国電は「7月中の再稼働は難しい」と説明し、8月以降にずれ込むとの見通しを示した。 (中略)
 原子炉を流れる一次冷却水のポンプ内を洗浄するための純水が、専用の配管に過度に漏れ出たことが判明。この配管には若干量が流れるように設計されているが、流れを調整する部品の不具合で、短時間に数リットルが流れ込んだ。部品は今春に交換したばかりで、四国電が原因を調べる。(後略)

.. 2016年07月20日 08:26   No.1074009
++ 東京新聞 (社長)…1575回       
全国15原発で複合災害想定 道路機能低下時の車移動
  川内の避難完了 3.6倍81時間超

  全国15原発で過酷事故と地震などによる複合災害が発生した想定で、原発30キロ圏内の全住民が圏外に車で一斉に避難した場合の所要時間を、交通権学会の上岡直見会長(法政大非常勤講師)が試算した。土砂崩れや地割れなどで通行機能が10%低下すると、移動完了までの所要時間は、最も長い原発で通常の3.6倍かかることが分かった。
 30キロ圏は、自治体に避難計画の策定が義務づけられた範囲。試算によると、所要時間が最長だったのは国内で唯一稼働中の九州電力川内(せんだい)原発(鹿児島県)で、道路機能に低下がない通常時が22時間20分、10%低下時が3.6倍の81時間10分だった。
 試算は東京電力福島第一、第二原発を除いた全国15原発を対象に行った。関係自治体が出している避難時間の試算をベースに、周辺道路の車線数や延長距離、30キロ圏内の人口などから、道路機能の低下割合(ゼロ、5%、10%)に応じて30キロ圏外に移動を終えるのにかかる時間を計算した。
   (7月17日朝刊3面より)


.. 2016年07月20日 08:38   No.1074010


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