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■--注目すべきは揚水発電所の活用
++ 野村民夫 (幼稚園生)…1回          

   原発を止めるために必要なこと
   ・産業分野のエネルギー消費を減らす
   ・利用できるエネルギー源に目を向けむだなく利用する
 └────  (長野県在住)

※5月31日発信【TMM:No2794】★2「原発から無減発(むげんぱつ)への挑戦−
 水力発電所のすすめ」に対する野村民夫さんの見解です。

◯ 水力発電の比率が高かったのはずっと昔のことで、大規模ダムが建設できる場所はほとんど残っていません。
 また、ダムは自然環境を破壊しますし、立ち退き問題も起きます。日本では取り返しがつきませんが、これから作ろうとしている途上国では問題になっています。既存のダムでもエジプトのアスワン・ハイ・ダム、中国の三峡ダムは日本でもよく知られています。

◯ 注目すべきは揚水発電所の活用だと思います。
 原発の発電量は一定ですから、需要が少ない夜間や休日は余り、深夜電力で増える分はわずかです。
 そこで考えられたのが揚水発電所で、ダムの上下にダム湖を持ち、夜は余った電力でポンプアップし、昼はピーク電力に対応するというものです。
 発電量は揚水で使用した電力の7割、送電損失は「電力網平均」で5%ですから往復で10%、つまり4割は無駄になりますが、それでも原発には必要でした。
 揚水発電所(及び送電網)のコストを原発コストに上乗せすべきだというのはこのためです。(中部電力では浜岡(原発)が止まっているので火力(発電)でポンプアップしていますから燃料の4割を無駄にしています。)
 一般にダム寿命は砂が一杯に溜まるまでとされ、100年を設計寿命としていますが、発電専用ならその後も使えます。揚水発電所の中には河川からの流入が少ないものもあり、その場合は更に長くなります。
 発電機の寿命は60年ですが交換すれば済むことです。(発電原価の計算では交換できる事を無視しています。)
 つまり、揚水発電所の寿命は原発より長いので、原発を作り続ける事が前提でした。

◯ 一方、自然エネルギーは不安定だ、というのは原発推進の決まり文句で、ドイツやスペインでの実績は無視しています。
 何時止まるか判らない、一旦止まったら何時動き出すか判らない原発こそ、不安定と言うべきです。
 太陽光発電は需要が多い昼間に発電しますが、風力は昼夜を問わずですし出力変動も激しいので、一旦揚水発電所でポンプアップし、需要に合わせて発電すれば安定した電源に変える事ができます。
 モデル的には2系統用意して交互にポンプアップと発電を行えばよいのですが、電力網制御を工夫すればより良い方法が得られると思います。
 ドイツは平坦なので大型ダムは難しいため、余剰電力をオーストリア、スイス、更にノルウェーの揚水発電所を活用しようとしています。
1. こちら
   「100%再生可能へ!欧州のエネルギー自立地域 」p.219
2. こちら
   「100%再生可能へ! ドイツの市民エネルギー企業」上記の続編
3. こちら
   「キロワットアワー・イズ・マネー エネルギー価値の創造で人口減少を生き抜く 」
 上記2冊にも中心的に関わっている村上敦氏が、エネルギーを中心として地域で経済が循環する社会について述べていて、地方活性化という点でもとても参考になります。

◯ 関連して論じるべきことは沢山ありますが、原発を止めるためには
  ・エネルギー消費を減らす。(特に産業分野)
  ・利用できるエネルギー源に目を向け、無駄無く利用する。
 ことが必要です。
 国内外を広く見て欲しいと思います。


.. 2016年06月07日 08:09   No.1060001

++ 中村泰子 (小学校高学年)…23回       
.【続報】原子力民間規制委員会による規制勧告
 |  「熊本-大分地震と再稼働」への四国電力の回答とヒアリング
 |  四電の「地震で配管破損は起こらない」という答弁に対する
 |  木村俊雄さん(元東電技術者)のコメント
 └──── (原子力民間規制委員会・東京事務局)

※6月1日発信の【TMM:No2795】★1四国電力の回答とヒアリング
 「四電の「……ん?!」な答弁」の【続報】です。

◯ 原子力民間規制委員会・いかた、同・東京が、5月25日行ったヒアリング(聴聞)の焦点は、地震による配管破断・破損の危険性を四電がどう把握し対策しているかを聞くことであった。
 福島第一原発事故において震度6強の地震により1号機の配管が破断して放射能と水素が建屋に放出され、地震から3時間後には、放射能高で建屋への入室が不能となり、放出された水素により水素爆発に至ったので、再発防止対策が必須だからだ。
 しかし、四電は、「福島事故で地震による配管破損はなかったというのが、国の規制委の見解である。伊方原発は、すべての配管について新規制基準にみあっていることを確認しているので、地震による配管破損は起こらない」と必死に防衛しようとした。
 福島事故の配管破断を認めると、全原発の耐震設計の見直しにつながってしまうので、国・電力会社はそれを絶対に認めないだろう。

◯ 元東電福島第−エンジニアの木村俊雄さん(自給エネルギーチーム)から、
 以下のような明快なコメントをいただいた。

 「以下、[配管破損]に関してコメントします。
 率直、全く合理的、論理的な説明になっていない。
 計測用小口径配管は耐震評価(解析)してないし、できない。
 さらに言うと、法令上、しなくていい位置付け。
 仮に耐震評価しようとしたら、モデル化に途方もない労力を要する。
 法令上、耐震評価しなくていい配管に対し、電力が自発的に大金を使い
 耐震評価してるわけない。
 やってますって言い張るなら物を見せて下さい。」


.. 2016年06月07日 08:17   No.1060002
++ 木村雅英 (平社員)…149回       
なぜ止めない?川内原発!
 |  川内原発工事計画認可に対する執行停止異議申立を秘密会合で却下
 |  原子力規制委員会は原発再稼働推進委員会!その97
 └──── (再稼働阻止全国ネットワーク)

  去る5月23日(月)午前、原子力規制委員会が非公開で臨時会議を開き、私たちが昨年3月と5月に提出した工事計画認可に対する異議申立のうち、執行停止申立てについて「執行停止をしないこと」と決定し、申立者に通知してきた。
 その内容は、第10回原子力規制委員会臨時会議の会議資料として規制委サイトにアップされている。
    こちら
  配布資料欄の資料2別添1と資料2別添2が決定書、事案4異議申立書と事案5異議申立書がそれぞれ川内1号機と2号機の異議申立書だ。

 例えば、1号機の異議申立書には申立理由として次のように記載している。
1 行政不服審査法に関する違法性
2 原子力規制委員会設置法と国会決議に関する違法性
3 耐震性に重大な欠陥
4 情報公開の拒否
5 航空機事故や破壊行為の防止対策が不十分
6 重大事故対策が不十分。むしろ事故を拡大することが懸念される

 残念ながら、異議申立についての審理は、処分をした部署と全く同じ部署(原子力規制部安全規制管理官(PWR)付)の人が実施し、非公開会合で決定するので、結果は期待できない。それにしても、原発が稼働してから9ヶ月も経ってから「執行停止」の却下を決定するとは、原子力規制委員会が私たちの異議申立を軽視して再稼働を推進し再稼働を優先する組織であることを如実に示している。
 なお、今回私たちが特に問題視した「黒枠・白抜き」問題については、岩波「科学2016年6月号」で、筒井哲郎さんが≪原子力規制委員会審査書類の「白抜き」「黒塗り」≫と題して、安全情報開示において原子力規制委員会が原子力安全・保安院よりも後退したケースすら見受けられると指摘している。
 また、今回の原子力規制委員会臨時会議では、高浜3,4号機の設置変更許可認可に対する異議申立についても、非公開で却下を決定した。
  のれんに腕押しの感だが、負けていられない。


.. 2016年06月08日 08:14   No.1060003
++ 木原壯林 (小学校高学年)…28回       
新規制基準で安全は確保できない  (上)-3回の連載
 |  「適合」できるように作られた新規制基準
 └──── (若狭の原発を考える会)

  熊本大地震発生後の4月18日、原子力規制委員会は、九州電力川内原発1、2号機について「今の段階で安全上問題はない」(田中俊一委員長)とした。19日には、四国電力伊方原発3号機の審査を終了し、四国電力は7月下旬にも再稼働しようとしている。また2月24日には運転開始から40年を超える関西電力高浜原発1、2号機の新規制基準適合を了承した。このように再稼働をつぎつぎと認めている規制委審査の問題点について、「若狭の原発を考える会」の木原壯林さんから詳しく話を聞いた。

 新規制基準の「目玉」といわれているのは、1.「過酷事故も起きうる」ことを前提にした安全対策の導入、2.フィルター付ベント(排気)装置の設置、3.移動式電源車や全電源喪失時に原子炉を冷却する注水車の装備などだ。じつはこれらは国際原子力機関(IAEA)が各国に対策を求めていたものばかりだ。
 ところが、日本の規制当局は「過酷事故は起こらない」という「安全神話」のもとに対策を怠ってきた。当然やるべきことを福島原発事故が起こるまでやっていなかったことこそ大問題だ。

 「適合」できるように作られた新規制基準

 新規制基準の問題点として以下の9点をあげたい。

(1)福島原発事故の原因を深く追及していない

  福島原発事故の事故炉内部は高放射線のため、その詳細はわからない。真の事故原因は不明のままだ。事故の原因は無数に考えられ、およそ現代の科学では制御できない。今まで「原発は完全に安全」と言ってきた同じ人物たちが根拠もなく「今度こそ安全」と言っているだけだ。


.. 2016年06月08日 08:22   No.1060004
++ 木原壯林 (小学校高学年)…29回       
(2)実現が困難なことは要求しない

  まずあげられるのは、立地審査指針を廃止したことである。
 立地審査指針とは、1.重大な事故の発生を仮定しても、周辺の公衆に放射線障害を与えないこと、2.重大事故を超えるような、技術的見地からは起こるとは考えられない事故の発生を仮想しても、周辺に著しい放射線障害を与えないこと、というものだ。
 福島原発事故の結果を指針に反映させると、非居住区域を大きく拡大しなければならなくなる。しかし住民の立ち退きは現実的ではない。すると原発の廃止しかなくなるのだが、立地審査指針のほうを廃止して、原発を存続させる道を選んだ。
 また炉心溶融で溶け落ちた核燃料を受け止めるコアキャッチャーや、航空機落下に備えた二重ドームなど、海外の新型原子炉では標準装備されている設備についても設置不要としている。理由は、設置には多額の費用と時間を要するからだ。
 原子炉施設の周辺施設・機器の耐震基準も改定していない。福島第一原発事故では、水位計の機能喪失がメルトダウンの判断を困難にしたが、そのことがまったく教訓化されていない。 さらに加圧水型原子炉(PWR)では、重要事故対策設備やフィルター付ベント装置の設置を5年間猶予するなど、規制基準を満たしていない施設でも「適合」となる。

(3)都合のよいデータを採用しても適合

  例えば、炉心溶融時の水素の爆轟(注)防止という必須事項でも次のようなことがおこなわれている。
 高浜3・4号機の審査書は、炉心溶融やコンクリート相互作用による水素発生量の不確かさの度合いを、同規模の川内1・2号機の審査書に比べて大幅に小さくしている。高浜原発の審査書では、炉心溶融やコンクリート相互作用による水素発生量の不確かさの影響を考慮したケースで格納容器内の水素濃度の最大値を約12.3%と計算しており、水素爆轟防止の判断基準の13%以下を満たしたことになっている。ところが川内原発の審査書と同じ評価をすれば、水素濃度の最大値は約14.8%となり、明らかに基準を超えている。 (中)に続く
   (注)爆轟(ばくごう) 気体の急速な熱膨張の速度が音速を超え衝撃波を伴いながら燃焼する現象。


.. 2016年06月08日 08:32   No.1060005
++ 渡辺マリ (中学生)…34回       
原子力産業と軍需産業とは一体不可分
 |  原発NO!戦争NO!の人たち必見!
 |  講演記録小冊子「原子力産業と軍需産業」を読んで
 |  講師:山崎久隆さん
 └────  (たんぽぽ舎ボランティア)

山崎久隆さんの学習会に参加すると、いつも思う。
この人の「脳みそ」を覗いてみたいなあと。
その知識の深さ、広さ、普通の人ではない!
その山崎さんの講演記録(2015年12月19日に開催された学習会)小冊子です。

◯これで分かった、私の「何でだろう?」
 =日米軍事・原子力同盟=名ばかり同盟、実質は米国の幇間(たいこもち)
・なぜアメリカは日本に原発稼働を強制するのか?
・なぜ東芝はウエスチングハウス社を買収し(粉飾決算をしてまで)、三菱重工業、
日立はそれぞれアレバ社、GE社に出資しているのか?
 (東芝は昨年12月、16000人の人員削減による大リストラをすると発表。馘首された人たちは、今どうしているだろう?)
・日印核開発問題=なぜアメリカは日本に核拡散防止条約に入っていないインドと「原子力協定」を結ぶように圧力をかけてくるのか?

◯「国粋主義的政策」と命名された日本の防衛費
 先進国では防衛費削減傾向にあるのだが、真逆の安倍政権は3年連続で防衛費を拡大。ついに2016年度には5兆円を突破。
 これをSIPRI(ストックホルム国際平和研究所)は「国粋主義的政策」と命名。
・この防衛予算(我々の税金)はいずこへ?
 高額な米兵器の爆買い→オスプレイなどの値段(P31)
 防衛省から軍需大企業への受注額→トップ20リストの表(P7)
  (もちろん、原発御三家も「堂々と」ランク入り)

◯死の商人国家・日本
  安倍政権の「防衛装備移転三原則」により、海外に武器を輸出。
 →これでは、日本はアメリカに並ぶくらい、世界から嫌われる国になるだろう!
  これでは、テロの標的にもなるだろう!

◯日本社会の実態
 ・福島の人たちを強制的に帰還させる
 ・「保育園落ちた、日本死ね!」
 ・非正規労働者の人たち→明日へ希望を抱くことができない
 ・子どもの貧困→部活に行けない、修学旅行に行けない、進学も諦める
  満足に食事もできない
 ・日本の自死者→年間約3万人、1日平均99人
  …まだまだ、あるぞ!

◯これからの日本は「戦争ができる」国→監視社会 私たち市民は国家の従僕
  (マイナンバーは無視して大丈夫です。騙されないでね)

◯その他、書ききれない事
 ・日本の軍需産業について
 ・原子力産業の構造
 ・インド原子力産業と米国武器取引
 ・軍需産業と原子力産業の相似形
 ・軍産複合体の「家電から軍需まで」
 ・地位協定

◯マララさんの言葉(P6)
 「軍事費を教育や医療に振り向ける事がテロや過激思想に対抗する最善の道」

☆発行:「核と被ばくをなくす世界社会フォーラム2016」
連続学習海第5回講演記録 43頁 頒価250円
☆たんぽぽ舎で扱っています。
  発送ご希望の方は、郵便振り込みの先払いをお願い致します。
  1冊250円+送料100円、発送先のご氏名、ご住所、電話番号を
  明記の上、下記口座にお振り込み下さい。
  郵便振込 加入者名 たんぽぽ舎  口座番号 00180-1-403856
  お振り込み後、必ず、電子メールか電話でお振り込み日と上記の
  内容をご連絡下さい。
  お問い合わせ先:たんぽぽ舎 TEL 03-3238-9035


.. 2016年06月09日 10:17   No.1060006
++ 木原壯林 (中学生)…30回       
新規制基準で安全は確保できない  (中)-3回の連載
 |  「適合」できるように作られた新規制基準
 └──── (若狭の原発を考える会)
   ※(上)は、6/7発信の【TMM:No2800】に掲載。

(4)非科学的な事故対策でも容認

 格納容器が破損して空気中に放射性物質が飛散したときの対策として放水設備を用意するという。しかし放水で放射性物質の拡散を防げるのはほんの一部でしかない。放水した水は放射性物質とともに海に流れ込んでいく。汚染水流出にたいしては、吸着剤やシルト(沈泥)フェンスを用意するというが、これらでは効果がないことは福島第一原発事故で明らかになっている。まさに「子どもだまし」の対策と言わざるをえない。

(5)規制委の審査はずさんかつ手抜き

 規制委は、原子炉施設やその立地条件にかんして、事業者による評価をそのまま受け入れている。規制委によるチェックや独自調査はほとんどない。重大事故のシナリオも事業者が策定する。そこでは地震による配管破断はほとんど考慮されておらず、したがってその対策も講じられていない。
 地震対策についていえば、原発立地表層の活断層の有無が再稼働の大きな判断基準とされているが、大地震のほとんどは地中数十キロを震源としている。これらは「未知の深層活断層」と呼ばれており、その探査は不可能である。
 川内原発の審査書では、火山噴火をモニタリングで予知し、原子炉から核燃料を引き抜いて安全な状態を確保できるという申請書を認めている。核燃料の引き抜きをおこなえるだけの時間的余裕をもって地震や噴火の予知をおこなうのは不可能であると、専門家が指摘しているにもかかわらずである。
 また規制委員会は電力会社にたいしてストレステスト(耐性評価テスト)を義務付けている。これはコンピューター解析によるものだが、想定外の原因が多い原発事故を、人間が作成する計算プログラムよって解析するのは限界がある。
 コンピュータ解析は、前提条件とデータの質に強く依存する。現代科学は原発事故にかんして、実証された完全な条件やデータを持ち合わせていない。したがって、原発を稼働したいという解析者=電力会社の意図が結果に大きく反映されるのである。

(6)設置方針の審査をおこなうだけで、それが実行されるかどうかの
   検証はなし

 適合審査に実効性を持たせるためには、設置変更許可だけでは不十分である。詳細設計の内容を含めた具体的かつ詳細な工事計画の認可および設備を安全に運転・保守するための保安規定の認可が一体でおこなわれなければならない。

.. 2016年06月09日 10:24   No.1060007
++ 広瀬 隆 (高校生)…56回       
2つの好論文を紹介します−おススメ
 |  日本の原子力安全を評価する−田中三彦さん
 |  熊本地震は異例ではない−大局的に活動の意味を考える−石橋克彦さん
 
◎ 岩波書店の雑誌『科学』2016年6月号に、「特別企画─日本の原子力安全を評価する」と題する、大変な内容の、長大な論文が掲載されています。
 執筆したのは、元国会事故調の田中三彦さんですが、現在の肩書きは、「国会事故調」のKokkaiを(「もう一回」と引っかけて)Mokkaiとし、「もっかい事故調」世話人となっています。
 要するに、福島第一原発事故の徹底的な検証がなされていない現状で、原発再稼働など許されるのか、という高度な技術的解析に取り組んでいるグループが「もっかい事故調」です。
 しかし、6月号の『科学』の田中三彦論文は、技術的な問題にととまらず、あらゆる原子力発電のリスクを評価するという内容ですので、再稼働阻止のための裁判や、地元の原発反対住民運動に活用できる項目を列記して、これでもかこれでもかと追及し、緻密に論証したものとなっています。
 伊方原発の再稼働が目前に迫っていますが、仮処分申請が広島県・愛媛県で相次いで出され、大分県でも来月に出されます。こうした裁判でのこの論文の活用は、最も有効な手段として使えると思います。

◎ 忘れてしまいがちなことですが、現在の原子力規制委員会・規制庁の審査は、そもそも日本に原子力発電所を建設できる適地はどこに存在するかという第一条件を定めた原子力の憲法「原子炉立地審査指針」を抹消して、デタラメの条件でスタートしています。
 そうした根本的な疑問を徹底的に洗い出したこの内容を、一つのバイブルとしてご活用いただけることを願って、以上お知らせします。

◎ なお、この6月号の『科学』には、やはり国会事故調委員だった地震学者・石橋克彦先生も、「2016熊本地震は異例ではない─大局的に活動の意味を考える」という論文を掲載しています。つまり、新聞報道で書かれているような「想定外の地震が起こった」、「これまでに前例のない・・・」といった文言に対して、石橋先生が過去の地震記録を徹底的に数えあげ、「嘘を言ってはいけない。異例ではない。当たり前のことが起こったのだ」と論証しています。
 「危険性が一層われわれの目の前に近づいている」現在への重大な警告です。


.. 2016年06月10日 08:05   No.1060008
++ 水尾寛己 (小学校低学年)…6回       
6/23(木)映画「NO」の上映会(無料上映)
 |  原発再稼働・安保法制などをゴリ押しする安倍政権に
 |  「NO」を言う状況と共通
 |  新進気鋭の広告マンが国民の気持ちをつかんでPRする
 |  これがピノチェト独裁政権を敗北へと導く
 └────  (たんぽぽ舎ボランティア)

 この映画は、1988年のピノチェト軍事独裁政権、南米チリでの出来事で「テレビPR」に注目。
 独裁大統領の継続信任を問う国民投票で反対派「NO」が、投票までの27日間、
許可された連日わずか15分間のテレビPR。
新進気鋭の広告マンが、国民の気持ちをつかんでPRする。
これがピノチェト独裁政権を敗北へと導く。
 この映画は、原発再稼働・安保法制などをゴリ押しする安倍政権に「NO」を
 言う状況と共通のものがあります。
 是非ともご視聴ください。

        映画「NO」の上映会
 日 時:6月23日(木)18:00開場 18時30分から20時30分まで
 会 場:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F)
 問い合わせ:たんぽぽ舎 (TEL 03-3238-9035)



.. 2016年06月10日 08:11   No.1060009
++ シュルターマン容子 (幼稚園生)…1回       
原発推進派のあなたへ
 |  日本は広島・長崎の原爆を経験し地震や火山が多い国なのに
 |  なぜ原発を作るの?
 |  ドイツからのお便り
 └──── (ドルトムント独日協会代表)

・日本は広島・長崎の原爆を経験し、地震や火山が多い国なのに
 なぜ原発を作るの?
・東日本大震災後日本は一時原発をすべて停止し、電力が足りたにも
 関わらずなぜ原発を再稼働したの?

 先日ドイツのギムナジウム(高等学校)で300人を超える生徒たちに東日本大震災後の福島の現状を話した折、上記の質問が出た。
 ドルトムント独日協会が、福島第一原発事故以来推し進めている「福島の子供たちを沖縄に招待する保養プロジェクト」を紹介し、寄付を集めているという話をすると、日本は豊かな民主主義の国かと思っていたのだけれど、との声が聞かれた。

 ドイツの青少年たちのこれらの素朴な質問にあなたは何と答えますか?
 ちなみに最後に「脱原発に反対」の人は手を挙げてと訊いた。
 一つの手も上がらなかった。


.. 2016年06月13日 07:45   No.1060010


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