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■--問題の本質を見えなくする「電気が足りない」
++ 安藤 多恵子 (幼稚園生)…2回          

「停電は起きない」

 「停電を起こすかどうか」は電力側の問題である。東京電力では今月の22・23 日に6000万kW を超えたが、東京電力が停電を起こす気なら何の手当てもせず「供給義務」を放棄することになるのだから、色々な手立てをするのは当然のことである。
 
 2003 年に東京電力の事故隠しによって全原発17 基止まった時には、原発なしで6000 万kw を確保していて、33℃〜36℃に対しての見通しはたっていた。その時とは単純に比較できないが、(2003 年は用意できたが、今年は突発的であったと)今年の見通しは、地震前の供給力は、7 月6576 万kW・8 月6527 万kW と高い見通しであった。地震後柏崎刈羽原発が止まり、追加の対策を講じて7・8 月は6254 万kW を確保していたのだから停電は起きない。

 過去最大電力を記録した2001 年と比較してみると下図のようになる。ちなみに夏の需要の最大の部分を占めるのは業務部門のオフィスビル等の冷房である。
 2001 年と2007 年の気温を7 月4 日から8 月24 日までで比べてみると、30℃以上が2001年は12 日・2007 年は13 日で、33℃以上は2001 年13 日・2007 年は12 日、35℃以上はどちらも6日である。単純には比べられないが、同じ位の暑さの中で、2001 年は夏場に6000万kW を超えたのは8 日であったが、今年は今のところ2 日である。

 これはあきらかに2003 年の「原発は全部止まることがある」を経験して、企業を始めとして、あらゆる所で省エネ、節電等が浸透したことも考えられる。

 ただ近年の原油の値上がりにより、企業等産業部門では自家発電を使用するよりは、安い電気を買ったほうが得だという企業の論理で、今年は節電があまりきいていないと思われ、」その分需要を押し上げていると思われる。
.. 2007年08月29日 18:04   No.106001

++ 安藤 多恵子 (幼稚園生)…3回       
「電気が足りない」となぜなるのか?

 ベース電源を原発に頼る結果である。2003 年にも東京電力の原発1 7 基全部(定検を含む)止まったし、今回も原発7 基(同)止まって起きている問題である。
 「電気が足りない」コールは「電気をたくさん使って」と同根である。電気の需要が減ると原発は止められないからと、オール電化やIH クッキングヒーター等でもっと電気を使えと売り込み、原発が止まると電気が足りないから使用を控えて節電を呼びかける。

 火力や水力と違って不具合が起きたときの影響が大きい原発をベース電源にする限り、東京電力管内でのこのような馬鹿騒ぎはこれからも起こり得る。賢い消費者としては、湯水のごとく電気を使うのではなく、節電するのは経済効果もあるので結構だが、電気が止まったら大変とか、どうし様と慌てる必要はない。

「メディアの取り上げ方」の問題

 メディアの取り上げ方には、2003年の時から指摘しているが、電力が原発に頼っているからこのような問題が起るのだという視点や、ピークをどうカットすればよいのかという策がとられてきていない問題であるという視点がなく、ただ、下図のような、「大変だ。足りなくなる」という記事が大きく出てくるのはいただけない。「原発が止まると電気が足りなくなる」というミスリードをすることになる。

 日本で実施された例がない「一定の地域を順番に停電」などまだ起るはずもなく、注意喚起にしては人々を脅しているような感じがする。東京電力があらゆる対策をとり、足りない電気を全力でかき集めて、それでもなお足りないといった見通しに立った上ならまだしも、このような記事を連日見せられテレビ等で取り上げられるのはおかしい。夏場の電気需要対策等を含めた根本的なエネルギー全体の政策を考えることなどやるべきことがある。

.. 2007年08月30日 06:19   No.106002
++ たんぽぽ舎 (小学校中学年)…17回       
柏崎刈羽原発の運転再開はありえない

 七月十六日に起きた新潟県中越沖地震から一ヵ月半、この間、経産省や東電は柏崎刈羽原発の重要な事故情報を小出し、後出ししている。姑息にも「参院選で自民党惨敗」の大見出しにぶつけ
て、コソコソと「3号機の揺れ二千ガル超 想定の二.五倍」を発表したりした。原発作業員九人の地震による負傷を発表したのは十一日後だった。
 地震が起こったとき、運転中の原発は安全に停止したと、あたかも何も問題がなかったかのように報道されていたが、実は現場では原子炉を冷やしきるまでの二十時間余、大騒ぎだったとの職員の証言が報じられたのは、ほとぼりがさめた頃の一ヵ月後だった。変圧器火災の消火活動がおざなりになったのは、それどころではない状況だったということらしい。
 明らかに情報が操作されている。マスメディアを通し、柏崎刈羽原発は再稼動するという前提を社会に刷り込もうとしている。
また、原発が止まると電気が足りなくなると、人々を脅すかのような大宣伝。これまで原発は事故隠し、データ改ざんなどウソで固められていたし、国もそれを許してきたわけで、彼らがマスコ
ミに流す情報は全く信用できない。私たちには正しい情報が必要だ。
 地震後、早速「地震と原発 連続学習会」(たんぽぽ舎)が開催されたので参加した(これまで4回)。毎回参加者が増え、人々の関心が高まっていることが窺えた。講師は各分野の専門家。
地震列島日本の原子力政策というものが、いかに無謀で亡国の方針であることか。学習を通してはっきりしたことは、少なくとも以下の二点は誰も否定しようがないということだ。

1.柏崎刈羽原発の敷地地盤が、新しい耐震設計審査指針の求める「建物・構築物は十分な支持性能をもつ地盤に設置されなければならない」を満たしていないことは、今回の地震で実証されたので、そもそも現敷地は原発立地には不適格である。

2.設計時に想定した基準地震動S2をはるかに超える地震動におそわれたことで、建物・構造物が塑性変形(永久ひずみ)をきたしたことは確実で、元の強度は失われている(もろくなっている)ので、たとえ壊れていないように見えても、材料工学的に再使用は無理だ。

そして、この二点からだけでも運転再開はありえないとの結論が容易に導き出される。すなわち、危険箇所に立地している傷だらけの柏崎刈羽原発は廃炉にするしかない。極めて当り前のことだ。

中越沖地震は日本の原発に対する大自然からの警鐘と受けとめ、取り返しのつかない事態になる前に早急に脱原発を実現するよう世論を高めていく必要がある。

.. 2007年09月11日 08:05   No.106003
++ 山崎久隆 (小学校中学年)…15回       
柏崎刈羽原発は廃炉しか道無し その理由

「原発」は、科学を悪用して作られたものである。本来の「科学的手法」とは、これほど相容れない存在はないだろう。そのことがもっとも劇的に、場合によっては悲劇的に証明されるのは、原発が地震に襲われたときだと思う。
 
 志賀原発訴訟において私は、様々な工学的安全設備が地震の時に正常に動くか疑問であることを証言した。そのことは直接は「原告勝訴」の判決理由にはならなかったが、金沢地裁の志賀原発訴訟の差止理由はやはり地震だった。
 
 2007年7月16日午前10時13分に発生した「2007年新潟県中越沖地震(柏崎刈羽震災)」において、世界最大の原発である東京電力柏崎刈羽原子力発電所が被災した。地震直後から7基ある原発のうち3号機の建屋外側にある変圧器から火災が発生し、立ち上る黒煙と蒸気はテレビを通じて世界中に伝えられた。チェルノブイリ原発事故の再現かと、世界中が震撼した。これが後に海外から日本への渡航中止や観光中止などの風評被害を引き起こすことになる。
 
 地震当時、東電は「放射性物質の漏えいはない」と発表していた。それがあったからか、参議院議員選挙で九州にいた安倍晋三首相(当時)が急遽柏崎刈羽原発に自衛隊のヘリで乗り付けた。安全をアピールするつもりだったのだろうが、
首相が東京に戻った後に放射性物質が漏れていたことが明らかになり逆効果となった。
 
 幸いにして放射性物質の放出・漏えいは起きたが「大規模」ではなかったため、直ちに環境や健康に影響を与えなかったが、出たことは事実である。そしてこれもまた国内観光客の激減や海産物が売れなくなるなどの「風評被害」を拡大することになった。海水浴のシーズンであったが、その後シーズン終了までの観光客は平年の100分の1に落ち込み、少なくても7割以上が原発を理由にしたという。県により試算されている風評被害は推定数百億円ともいわれ、新潟県は東京電力に請求することも検討中であるという(9月10日現在)。
 
 2002年以降続いた「東電事故隠し」「情報隠蔽」の体質は、この地震においても繰り返し見られたことで、地元住民のみならず柏崎市や刈羽村、そして新潟県当局からも信頼を失い、強く批判をされることになった。もはや東電は自治体に対してさえ「運転再開」という言葉を口に出すことはままならぬ状況となったのだ。

 いったい何が起きたのだろうか。

.. 2007年09月24日 10:43   No.106004
++ 澤山保太郎 (幼稚園生)…2回       
小泉改革の地方切り捨て、格差拡大の疲弊にあえぐ「地方」の怒りと抗議の声を聴きましょう。
札束をどんなに積まれても、良心を売らない人々がいることに気がつきましょう。
原発とその廃棄物は霞ヶ関に集約するしかない時が来るでしょう。

.. 2007年09月29日 16:37   No.106005


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