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年間20ミリシーベルト強制帰還政策は許されない非道な政策です。 | 毎時0.23マイクロシーベルトが年間1ミリシーベルトにあたるというのは実はでたらめです | └──── (たんぽぽ舎ボランティア・講座運営委員)
年間20ミリシーベルト強制帰還政策は許されない非道な政策です。 ○年間20mSvという高放射線量の場所に帰還させる政策に賛成する人々は、反対する人々に対し、科学的数字をしらないヒステリックな人たちで、福島に住んでいる人々の気持ちに寄り添わない、福島の復興を妨げる人々だと批判しています。この数字ということに関しては、3月28日の南相馬市20mSv帰還撤回訴訟の公判とその報告集会にて、市民グループが南相馬各地で区間線量を測定して得られたデータが報告されました。国(環境省)は南相馬での測定の仕方は広い面積の一か所のみ線量の低いところを選んで結論出す乱暴な測定で、きめ細かく測定してほしいという市民の声を無視したものです。また、国の言う20mSv/年とは毎時にすると0.23マイクロシーベルトの20倍ですが、この毎時0.23マイクロシーベルトが年間1ミリシーベルトにあたるというのは実はでたらめです。
○国(環境省)の説明は下記のとおりです。 追加被ばく線量年間1ミリシーベルト(mSv)を、1時間当たりに換算すると、毎時0.19マイクロシーベルト(μSv)と考えられます。(1日のうち屋外に8時間、屋内(遮へい効果(0.4 倍)のある木造家屋)に16 時間滞在するという生活パターンを仮定)毎時0.19マイクロシーベルト(μSv) × (8時間 + 0.4 × 16 時間) × 365 日= 年間1ミリシーベルト(mSv)測定器で測定される放射線には、事故由来の放射性物質による放射線に加え、大地からの放射線(毎時0.04マイクロシーベルト(μSv))が含まれます。このため、測定器による測定値としては、 0.19 (事故由来分)+0.04 (自然放射線分)=毎時0.23マイクロシーベルト(μSv)
○ここで屋内の線量は屋外の線量の0.4倍としていますが、実はでたらめです。南相馬の市民グループが長年測定した豊富なデータによると、屋内は屋外の平均0.81倍でした。個別の家によっては屋外とほぼ同じ場合もあります。そこで上記の式に0.8を入れると、毎時0.17マイクロシーベルトになります。関東のホットスポットといわれた柏市や松戸市でも毎時0.23マイクロシーベルトを下回れば除染終了したわけですが、本来は0.17になるまで除染する必要があったことになります。もちろんこのシーベルトという数字だけで、汚染度合いを判断するのも問題です。本来は数字にもっと信頼性のある1平方メートルあたりベクレルを使用すべきです。チェルノブイリの場合と同じように、37000ベクレル/平方メートル以上の土地の住民は避難する権利があります。このベクレルに相当するシーベルトは大体年間5ミリシーベルになりますが、シーベルトがいかに信頼できない数字か、下記学習会に参加してさらに研究してほしいと思います。
◆4/11(月)19時開演 スペースたんぽぽ学習会・ちょぼゼミ第9回 「放射線被曝の評価単位・シーベルトとICRP(国際放射線防護委員会)」 お話:田中一郎さん 参加費:800円
.. 2016年04月11日 08:02 No.1038001
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