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■--東京電力は福島原発事故の責任をとれ!
++ 渡辺秀之 (高校生)…62回          

東電の情報隠しは許せない!
 |  放射能汚染水止めろ!柏崎刈羽原発再稼働するな!
| −第29回東電解体!東電本店合同抗議の報告−
 └──── (たんぽぽ舎ボランティア)

○節分の2月3日(水)、午後5時30分から6時20分まで、再稼働阻止全国ネット主催の「高浜原発3,4号機再稼働阻止!」関西電力東京支社抗議行動(富国生命ビル前:メトロ内幸町駅A7出口すぐ)が行われた。参加者は、約70人。
○引き続き、午後6時30分から、東京電力本店前で「東京電力は福島原発事故の責任をとれ!東電の情報隠しは許せない!放射能汚染水止めろ!柏崎刈羽原発再稼働するな!」のコールが鳴り響いた。呼びかけは、「経産省前テントひろば」と「たんぽぽ舎」であり、123の賛同団体と共に、第29回東電本店合同抗議行動が行われた。参加者は約110人。
○オープニングコールの後、商店経営の男性から、「東電福島原発事故が起きて丸5年になるが、東電経営幹部は原発事故に対して、無責任、無自覚、無節操な対応に終始している。自分は、経営者の端くれとして恥ずかしいし、非常に憤りを感じている。」旨の発言があった。
 次に、川崎在住の男性(官邸前抗議でお馴染み)が大きな和太鼓を持参され、迫力ある「抗議の太鼓」を演奏された。続いて、「日本音楽協議会」と「たんぽぽ合唱団」による「音楽での抗議」が行われ、美しいハーモニーが夜空に響いた。
 更に、情勢報告として、春橋さん(希望のエリアでお馴染み)から、福島原発事故現場の放射能汚染水について、一日当たりの汚染水が増加傾向のため貯水タンク空き容量の余裕が無くなりつつあること、切り札とされる「凍土遮水壁」の実効性が不透明であることが紹介され、今後数か月の動向を注視することの必要性を訴えられた。
 その後、脱被ばく実現ネットなど8団体から、アピール、関連イベント告知があった。
 最後に、ドンパン節(柏崎刈羽バージョン)を全員で歌って抗議行動を締めくくり、午後7時40分に終了。また、カンパが28,000円寄せられました。ご支援、ありがとうざいます。
 終了後、13名の有志による懇親交流会が、近隣の居酒屋でなごやかに開催された。

◎2015年1月〜12月 会計報告(本抗議は、皆様のカンパで支えられております)
・収入:繰越金30,816円、カンパ399,457円、特別収入2,004円  計432,277円
・支出:紙代・印刷代249,618円、マイク・横断幕等機材費55,238円、
    会議室代・タクシー代等運営費93,890円   計398,746円
・差引収支:33,531円

◆次回の東電本店合同抗議は、原発事故が始まって5年目であり、特別版として以下の要領で行います。
第30回 東電本店「連続」合同抗議   
(PART 1)日時:2016年3月10日(木) 18:30〜20:00・・東電は、責任をとれ
(PART 2)日時:2016年3月11日(金) 18:30〜20:00・・私たちは、「福島」を忘れない
 場所:東京電力本店前(東京都千代田区内幸町)
    JR・地下鉄新橋駅徒歩5分、地下鉄三田線内幸町駅徒歩3分
 都合の良い日に東電本店に集まり、東電の責任を追及する抗議の声を挙げましょう。
 引き続き賛同団体を募集中!

.. 2016年02月08日 10:50   No.1012001

++ にしざきやよい (高校生)…51回       
寒い寒い、雨も降り出し、体は冷え冷え、
 |  だから、怒りの炎をしょって、今日も来ました官邸前。
 | 1月29日第181回金曜官邸前・国会前抗議行動の報告
 └────  (たんぽぽ舎ボランティア)

 1月29日、関電前は、先に抗議している人たちが2〜30人いたでしょうか。私達も合流し、火炎瓶さんも来て、プルサーマルの危険性に加え複数台数設置の怖ろしさ、住民避難の困難さ、問題山盛りでスピーチは続きますが、官邸前にも行かねばならないので、途中抜けです。
 テントにたどり着く前に、雨が本降りになりそうなので、途中の地下街のどんづまりで、カッパスタイルに。今日は寒いので、耳当ての付いた帽子被って来たのですが、防水ではないのでしっとりと濡れて冷たいこと。その帽子の上からカッパのフードを被り、何とかこれで行けるかな。
 雨の日は家で雨音を聞きながら、あったかい紅茶でも飲み、最近マイブームの圓生の落語でも聴きながら、ソファーでウトウトするのがイイなぁ。それが冷たくなってビラ配らないといけないなんて!其れもコレも「原発推進したせいさぁ」これ以上再稼働許さへんで〜。此処で星飛雄馬なら目から炎が出るとこですが、悲しいかなただのおばちゃんなので、気分だけバックに炎しょってます。
 さて、天候の関係で国会前はなし、だけどキャンドルの方たちは来てました。寒々しい国会前も此処だけは、ほっこりしてます。
 希望のエリアは、お立ち台なしの平場抗議スタイル。参加者はいつもと変わらず、女神様も元気にコール。
 今日は、平場でなんかハードルが低かったので、2月3日と3月10日、11日の東京電力本店前抗議の宣伝をしました。「今の再稼働の動きは、ひとえに東電が事故の責任を取らなくて済んでいる今の状況にある!東電前でその事を抗議しましょう!」なんて感じの事を言ったと思います。
 そしたら私の後にスピーチに立った、(大学生ひょっとして高校?)男の子が、「東電の責任を追及するのは、大切な事。僕も2月3日には、東電前に行きます」と言ってくれて、おばさん嬉しくなってしまいました。
 時折雨が強くなり、冷え込みもきつくなりましたが、皆さん最後まで元気にコールしてました。此処にきてる人達は、ホント、タフダヨネ。


.. 2016年02月08日 10:58   No.1012002
++ 柳田真 (課長)…154回       
原発の電気は買いたくないと思っている皆さんへ
 |  2/18(木)新電力会社の電源構成調査の報告・学習会へ
 |  どの会社に決めようか?ヒントになる素材提供
 └──── (たんぽぽ舎、再稼働阻止全国ネットワーク)

◎4月1日から電力小売自由化になる。原発電気だけは買いたくない、そういう電力会社は選びたくないと思っている人々へ…2月18日(木)の学習会(電力自由化講座第5回目)のおさそい。
 ちまたには、どこの会社が安いか−ばかりが流されていて、かんじんな情報=電源構成に「原発電気を含むかどうか」という記事はちっとも載らない。そこをつく学習会。
 4月1日を原発電気さようならの日=東京電力さようならの日にしたい。
◎「反原発自治体議員・市民連盟」が、『電源構成にかんするアンケート』を新電力各社へおくり、その集計内容と、とりくみの中で出てきた色々な点を報告する学習内容。
 アンケート担当の東京三多摩の羽村市議会議員・門間淑子(ひで子)さんが報告、明治学院大学教授・熊本一規氏が助言する内容。
 ☆新電力会社へのアンケートの一部の紹介
  ◆貴社が供給する電気に、原発で発電した電気を使用しますか?
  ◆既存の電力会社(9電力)と連携しますか、しませんか?
  ◆貴社が供給する電源構成を教えて下さい。
   火力 %、水力 %、風力 %、太陽光 %、原子力 %、その他 %
◎電力自由化講座第5回
  日 時:2月18日(木)19時より21時(18:30開場)
  会 場:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F)
  資料代:800円  参考書籍も販売。
◎電力自由化講座はこれまで4回実施−第1回広瀬隆(作家)、第2回熊本一規(明治学院大学教授)、第3回大沢豊(立川市議)、第4回秋本真利(衆議院議員)
 第6回目の電力自由化講座は、3月開催の予定です。乞うご期待。



.. 2016年02月09日 09:55   No.1012003
++ 山崎久隆 (社長)…579回       
規制委員会へ高浜原発工事認可計画書の認可に対し異議申立 (中)
 |  4.ストレステストの二次テストを放棄した原発
 |  5.制御棒駆動機構
 └────  (たんぽぽ舎)
※事故情報編集部より 長文なので3回に分けて掲載致します。
 (上):1.免震重要棟を作らない事業者
    2.異議申し立ての主要因「白抜き黒枠」
    3.「基準地震動」の過小評価 ……2/2【TMM:No2696】発信ずみ
 (中):4.ストレステストの二次テストを放棄した原発
    5.制御棒駆動機構
 (下):6.吉田調書が示す教訓
    7.地盤安定性

4.ストレステストの二次テストを放棄した原発

◎ 福島第一原発事故の後に、世界中が日本の原子力技術に疑問符を付けた。
 欧米が一段低く見ていたソ連(当時)のチェルノブイリ原発事故は、日本も含め「あればソ連の原発だから」と見下していた。当時の議論の記録を見ると、まさしく恥ずかしくなるような幼稚な議論がまかり通っていたことがよくわかる。
 安全神話とは、推進側がまき散らす毒ガスのようなものであり、健全な批判精神や科学的なものの見方がことごとく失われていったと指摘することが出来る。 そして、「日本ではチェルノブイリ原発のような事故は起きない」と豪語していた世界最大の電力会社東京電力福島第一原発が、3機同時に炉心崩壊を引き起こす事態に至った。
◎ 福島第一原発事故は、連鎖事故を止められないという世界でも例のない事態になった事故である。「結果としての放射能汚染規模」では最大ではないが「経過としての事故収束過程」としては最悪の事故になった。
 なお、5.6号機の収束成功は、もともと敷地が離れていて、津波の冠水も比較的軽かったこと、非常用ディーゼル発電機が1台動いて電源が確保できたこと、定期検査中で運転していなかったことだ。非常用ディーゼル発電機が1台動き「SBO・ステーションブラックアウト」全電源喪失が起きなかったので常用の冷却システムが作動したこと、さらに運転中ではなかったことで冷却すべき熱量が数桁も小さかったのが幸いした。
◎ 地震の被害を受けて日本の原発は信頼を失った。(もとより信頼などなかったのだが)そこで、日本の原発が再稼働をするには、どこまで地震や津波に耐えられるか、真の性能を明らかにしなければならなくなった。
 これまでは「残余のリスク」が存在しても、材料などの真の性能は評価基準よりも大きい値なので余裕がある。それを裕度とし、過酷事故でも余裕を食いつぶして生き残ると考えられていた。かなり無茶な話なのだが、2007年の柏崎刈羽原発を襲った中越沖地震は、想定地震動を遙かに超えていたにもかかわらず、
炉心損傷までには至らなかった。「結構持つ」という感想を持ったのが、当時本店の原子力設備管理部長であった吉田昌朗氏である。
◎ 福島後、再稼働に際してストレステストの一次評価が行われた。ここではクリフエッジと呼ばれる、炉心損傷につながる破局的事態になる限界点が探られた。
例えば津波波高が何処まで上がれば冷却不能となるかなどである。
 その結果、クリフエッジを回避するための施策が講じられることになる。しかし、この段階では耐震設計審査指針改訂後の基準地震動に基づくゆれと、福島第一では想定された津波の高さに対して「9.5m上回ったこと」から、各地の津波波高については従来の高さに一律9.5mを加えて評価するというものであった。

.. 2016年02月09日 10:13   No.1012004
++ 山崎久隆 (社長)…580回       
◎ その後、ストレステストの二次評価が予定されていた。これは、限界性能を見いだすために行われる予定だった。クリフエッジはいわば原子炉冷却系の「最も弱い環」を探す作業ならば、二次評価は地震や津波の大きさを無限に上げていき、どこまで設備が耐えられるか、終局限界点を超える力がいくつかを導くことに目的があった。
 しかし二次評価は放棄された。
 最後となった斑目春樹原子力安全委員会委員長は、一次評価だけでは不十分、二次評価を行わなければ原発の安全性を評価することは出来ないとしていた。
 二次評価を実施していたら、本当の限界点が分かってしまう。その後、新規制基準による耐震評価用地震で、基準地震動が算出されると、それとの比が簡単に求められる。通常は安全率3倍程度取っているべき配管や構造材で1倍に満たない場所が存在すれば全部交換が必要となる。それが交換不能な圧力容器や極めて厳しい一次系配管、あるいは原子炉冷却系やECCS系統だと、再稼働は事実上不可能になる。そんな結果が怖いから、実力試験を放棄した。

5.制御棒駆動機構

◎ 工事計画認可申請書の一部補正(23)の「資料13-17-4-2 制御棒クラスタの耐震計算書」は、主要部分が全部白抜き黒枠で隠された。
 しかし結論だけは「2.5秒の規定内に挿入できた」としている。結論ありきとはまさしくこのことだ。
 特に重要な、制御棒クラスタ案内管の地震動による変位量が全く隠されていることだ。
 変位量が分かれば代替の挿入遅れは分かる。少なくても制御棒クラスタ案内管の変位量が40mmを大きく超えると規定時間内では挿入できなくなる。
 おおむね昔のS2の3.3倍までが限度と見られる。
 原発の過酷事故を防ぐには「止める・冷やす・閉じ込める」機能が正常に働かなければならない。福島第一では、最初の「止める」だけが成功し、あとは全て失敗した。では、「止める」機能は常に正常に働くと言い切れるだろうか。
 残念ながら、次に起きる原発震災において正常に「止める」ことが出来るかどうかは、はなはだ心許ない。
◎ 事故を起こした福島第一原発を含め、これまで新旧耐震設計審査指針で定められた基準地震動を超えた原発は5箇所6回(志賀、女川、柏崎刈羽、福島第一、女川)に上るが、全て沸騰水型軽水炉であった。加圧水型軽水炉については、同様の過去の例が存在しないため評価は難しい。
 過去の地震の際には制御棒駆動機構は正常に働き、稼働中の原発を止めることに成功した。しかし加圧水型軽水炉と沸騰水型軽水炉では作動メカニズムが全く異なるので、沸騰水型軽水炉が成功したからといって加圧水型軽水炉も成功する証明にはならない。
◎ 沸騰水型軽水炉は、制御棒が下から上に、重力に逆らって挿入される。はじめから自然の摂理に逆らう設計になるため、それなりに工夫がされている。例えば運転中の圧力容器は高圧なので、その圧力に抗して入れるにはもっと高い圧力を掛ける必要があるが、そのコントロールに炉圧を直接使っている。従って、原子炉圧力が高くても低くても適切な挿入圧力を掛けられる設計になっている。高圧になりすぎて入らない、という事態を避けるためと、燃料集合体が変位しても一定以上の力で押し込めるようにしている。さすがに燃料が倒れてしまうと入らないだろう。ただしそんな解析は、したことがない。

.. 2016年02月09日 10:22   No.1012005
++ 山崎久隆 (社長)…581回       
◎ ただし、工夫されていても弱点はある。一番の弱点は「構造の複雑さ」である。外部から圧力を掛けて押し込む装置である以上、圧力伝達管が破壊されれば元も子もない。制御棒駆動機構は110万kwで185あるから、185本の駆動機構の管が一つでも破壊されれば、その制御棒は挿入できなくなる。そのため「最大価値制御棒1本の挿入失敗でも炉停止は出来る」ことを設置許可申請時に立証することが求められる。だが10本、20本と破壊されるケースは勿論想定していない。地震でそういう事態が起きることが最も恐ろしいのだが、これまでは幸いなことに起きていない。
◎ 構造の複雑さは、停止中の制御棒の固定に失敗するという事態も引き起こした。これは1999年に志賀原発1号機で発生したものが最も大きな事件となったが、長い間隠ぺいされていて、1978年に東電福島第一でも起きていた。実に7時間半ものあいだ運転していない原子炉が臨界状態になっていた。3本の制御棒が弁の操作ミスで抜け落ち、炉心が臨界状態になったのだ。このような事故が発生していても事業者は隠し通した。隠蔽体質は原子力をはじめた最初から染みついた体質であり、いまもそれは悪化の一途を辿っている。
 この臨界事故は、通常の運転圧力ではなく定検時の大気圧まで圧力が下がった状態で発生した。圧力が十分低い環境では、原子炉制御系の挿入側も高い圧力を要しない。そのため挿入側と引き抜き側の圧力バランスが逆転し、引き抜き側により高い圧が懸かり、本来ならば留め金で止まっていなければならない制御棒が、脱落し落下した。
 炉圧が低いといっても点検時に取り出した燃料を戻した後だったので、核燃料は臨界になる条件を備えていた。制御棒が入っていて未臨界になっていたので、抜ければ臨界に達するのは当然の結果だった。構造が複雑だと思いがけない理由で制御棒の「制御が効かなくなる」場合があることがわかった。
◎ では加圧水型軽水炉は問題がないのか。
 制御棒の挿入は、沸騰水型軽水炉とは逆で、上から入れる方式だ。重力に逆らわないので、緊急時には止めている電磁石の電力を切ると、自然落下する。これほど確実に入る方式はないように思われる。
 しかしここにも落とし穴がある。
 制御棒の構造は沸騰水型軽水炉の板状の制御棒と異なり、細い棒のような構造で、クラスタと呼ばれるステンレスの支えに一本づつつり下げられている。制御棒は燃料集合体の中に差し込まれる構造で、燃料棒の間に制御棒案内管が入っている。棒状制御棒がそれぞれ制御棒案内管の中に入るようになっているのだが、細い棒なので地震などで大きく揺さぶられると変位してしまう可能性がある。燃料集合体も変位する恐れがあるから相対位置が大きくずれると制御棒は入らなくなる。入りかけで激しく揺れ、制御棒が折れてしまえば制御棒は落ちてしまい、中性子吸収能力が小さくなる。

.. 2016年02月09日 10:31   No.1012006
++ 山崎久隆 (社長)…582回       
◎ 地震の揺れで制御棒案内管が変位した場合、規定時間である2.5秒以内に制御棒が入りきれるのかは、大きな疑問である。
 そこで実規模試験が行われた。以前あった多度津工学試験所(旧原子力発電技術基盤機構)の振動台で制御棒駆動機構の耐震実験が行われた。この設備では大きな揺れは再現可能だが三次元ではなく二次元の振動しか作れなかった。それでも約1600ガルを超える揺れで規定時間以内に制御棒を入れることが難しくなるという結果が出ていた。相対変位が44mmを超えると、それまで比例で挿入時間が増えていたのが、急激に挿入時間が延びることが分かっていた。
◎ 高浜原発では解析のみで基準地震動の揺れを解析したが、変位量を含むあらゆるデータを非公開にし、規定時間以内に挿入できるという結論だけを公表した。
 過去の大飯原発を解析した関西電力公表データでは、2365ガルを超えたあたりから変位が増大し、2838ガル相当の揺れで時間遅れを500%程度と解析している。
 つまり関電の解析でも遅くなるはずの揺れの大きさなのに高浜原発では規定時間内に収まるというのである。これでは到底信用することが出来ない。
◎ 言うまでもなく同様設備で複数の解析結果が出たならば、相対的に厳しい方を採用すべきだし、また決着を付けたいのならば実規模振動台試験を行わなければならない。そのような対応をしない事業者と、それを容認する姿勢については市民に説明する義務がある。しかし実際には全ての図面やデータを白抜きにして、解析そのものを追試できなくしている。
 ごまかさなければならないほどの異常な結果が書かれていたのではないかと疑うのは当然である。

.. 2016年02月09日 10:37   No.1012007
++ 柳田 真 (大学院生)…116回       
電力会社抗議が大事な時期
 |  2月20(土)・21(日)高浜へバスで行こう
 |  関西の人々と共に高浜町で「アメーバ行動・ミニデモ」
 └────  (たんぽぽ舎・再稼働阻止全国ネットワーク)

○原発再稼働の小さくない嵐が来つつある。5年前の東電福島第一原発大惨事がまるでなかったかのように、九州電力(川内原発)、関西電力(高浜原発)、四国電力(伊方原発)が再稼働をすすめている。いったん再稼働してしまえば、約束していた免震重要棟の建設すら信義違反して造らない(資金ケチリ)という九州電力その他ズラリの悪質さ。
 これで公益企業というからあきれる。今や電力会社(本店・支社)への抗議行動・市民の声を届けることが特に大事な時期になったと思う。

○1月24,27日の2回の関西行動(大型バス、JRで参加)、東京支社抗議行動に続いて、関西電力高浜原発4号機の再稼働(2月下旬)に反対して、2月20日(土)・21日(日)福井県高浜町へ大型バスで行く計画が「再稼働阻止全国ネットワーク」ですすめられて、今、参加者を募集中です。
 ぜひ、一度は原発の現場へ参加しよう。
 国会抗議もいいけれど、原発を実際に動かす電力会社、原発のスイッチを押す電力会社(本店・支社)と原発現場への抗議が今は大切な時期だ。

・関西の人々と共に、これまで成果をあげてきた「アメーバ行動」を、みんなで高浜町でやります。
※「アメーバ行動」の意味(京都・木原壮林さん)
 (高浜町の例):まちの集落から集落へ、すみからすみまで各人が創意工夫したいでたちで、まちをめぐり歩いて脱原発の声(と心)を浸透させるミニデモの略称(愛称)

・申し込み:先着順45名 (定員になり次第、締め切ります)
      申し込み・電話 070-6650-5549 FAX 03-3238-0797
▼氏名、連絡方法、生年月日(国内旅行保険加入)の3つをお知らせ下さい。
 費 用:9000円[バス代5000円+宿泊代(朝食付4000円)]
        『原発現地へ行く会』から1人1万円の援助を受けます。
 呼びかけ:「再稼働阻止全国ネットワーク」(問合せ先:070-6650-5549)


.. 2016年02月09日 11:00   No.1012008
++ 天野惠一 (小学校低学年)…9回       
<書評>2つ
 |  『PPS(新電力)のすすめ』、『電力改革と脱原発』
 └──── (「市民の意見」編集委員)

  『PPS(新電力)のすすめ』(布施哲也 七つ森書館・1000円+税<2012年>)
  『電力改革と脱原発』(熊本一規 緑風出版・2200円+税<2014年>)

  2016年4月1日から電力の「完全自由化」が始まる。この状況を踏まえ、原発を持っている電力会社から、電力を買うことをストップし、新電力に切り替えよう。あれだけの被害をもたらす終わりなき事故を起こしながら、企業のトップたちは、一切責任を取らず、国から税金を大量につぎ込まれ、平然と黒字会社であり続けている東京電力ら、電力会社。彼らの特権システムを壊すチャンスだ。原発ゼロ社会へ向けて、新電力への切り替えを。今、こういう声が、私も事務局メンバーである「再稼働阻止全国ネットワーク」の中でも、あげられ、それを、どう運動化していくかをめぐって、討論が開始されている。
 私たちがこの問題を考えていくために、実に役立つテキストを2冊紹介する。
  1冊目は「阻止ネット」の事務局メンバーとして共に活動していた、「反原発自治体議員・市民連盟」の中心メンバーでもあった(一昨年、突然亡くなってしまった)布施哲也の『PPS(新電力)のすすめ−電力会社の電気を買ってはいけない』(七つ森書館・2012年)である。
 「経済産業省・資源エネルギー庁は管理下にある東京電力、関西電力などの10電力会社を一般電気事業者と名付けている。一方、電気の小売事業者に新規参入している事業者のことは、特定規模電気事業者(PPS=Power Producer and Supplier)としている」。
  2000年にスタートした電力「自由化」(利用者の販売が可能になった)が生み出した「新電力」(経産省がPPSをそう名付けた)会社についてのこうした説明から始まる本書は、電力会社が発電、送電、配電、販売を独占してきた体制に、新電力が、着実に風穴をあけつつある事態を、具体例も豊富に示しつつ論じている。その具体例のトップは、霞が関の経済産業省ビルの別館に入居している資源エネルギー庁である。この、原発を所管する省と庁は、東電からではなく、PPSから電気を買っているのである。
 そして外務省、総務省、文部科学省などもそうであり、「各省庁の出先機関も、ほとんどがPPSとなっている」というのだ。
 また民間企業でも、ビルや工場の電気は、PPSから購入している所が決して少なくない、この世間には知られていない事実が、具体的に明らかにされている。
 もちろん、理由は、PPSの電気の方が安価だからである。

.. 2016年02月09日 11:06   No.1012009
++ 天野惠一 (小学校中学年)…10回       
  2011年3月11日の東電福島第一原発事故以降、この事態にマスコミも関心を示し始めた。「電気事業連合会」の、多額の広告宣伝料によるマスコミ支配のタガが緩み、タブーが破れだしたからである。
 本当は、日本の電気(電力)料金は高い。なぜ高くなっているのか。「総括原価方式」「地域独占」「発送配電一貫」という、国に保護された電力会社の独占体制こそが、その元凶であると著者は論じ、第一の元凶「総括原価方式」について、こう説明する。
 「電力会社は経費すべて合算し、その額に会社の利益である一定の率をかけて事業報酬を算する」、「すべての金額を電気料金として徴収する」。
 国策であり税金の支援があり、経費はかけ放題、すべて料金に上乗せする、発送配電一貫の地域独占企業だから可能なシステム。
 都市工学者・熊本一規の『電力改革と脱原発』(緑風出版・2014年)は、2014年に閣議決定した政府の、原発を「重要なベースロード電源」と位置づける「エネルギー基本計画」に対し、原発は、実は、ベースロード電源としては「失格」である点を、事実に即して明快に論証していることから書きだされている。
 熊本は、順次「自由化」の範囲が広がり、ついに個々の家庭でも買える完全「自由化」が始まるが、それをステップに今までの「名ばかりの自由化」(送電線を持っている電力会社に、新電力が金を払って「託送」を委ねざるを得ないシステムが支えているそれ)を突破するところまで「自由化」しなければと力説している。
  電力会社から、まず電力を買うことをやめようと主張していた布施の先駆的な問題提起と、それは重なる分析と論理である(熊本のそれは、放射能被害の拡大を隠蔽し続けている国の原子力政策全体を批判射程に入れ、専門用語をキチンと説明的に解き明かしてくれている点が便利)。
  「新自由主義(市場万能主義)」に原理的にNO!の私でも、原発ゼロへ向けた決定打と言われているこの方法については、とりあえず加担してみるしかないか。そう思わせる、2冊の本である。
    (「市民の意見」No154.2016/2/1より許可を得て転載)


.. 2016年02月09日 11:14   No.1012010


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