返信


■--対決!
++ 多足          

対決と言ってもロイ・シャイダーとユルゲン・プロフノウが雪の中で殴りあう映画の話ではなく。
イギリスのオスプレイ社が発行してる、色んなライバル兵器の対決史について技術面、戦術面、人物などについて解説するシリーズの話。日本では大日本絵画が出してます。
で、このシリーズ、正直あんまし興味なかったです。スピットファイアvsBf109とか、シャーマンvsパンサーとか、バルチック艦隊vs連合艦隊とか。なんか、どれも「ふーん」って感じで、買う気には全然ならんかったです。
が、先日本屋で見つけたのは即購入でした。
「ドイツ仮装巡洋艦vsイギリス巡洋艦」。
わぁお、なんて熱いんだ!!w
通商破壊vs通商保護! まさに海軍が一番果たさなければならない任務、自国の海路を巡る戦いです!
極めて重要な要素であるにもかかわらず、やっぱ地味なせいで資料集めること自体が難しい分野なんで、これは嬉しい。
ドレッドノート級戦艦などの建造を士気したフィッシャー提督が、艦隊型巡洋艦を整備することに主眼を置いたため、植民地・海路警護用の航続距離の長い巡洋艦を見落としてしまう。ド級戦艦の生みの親が、海軍戦略を見失ってたって話が導入部分なんですが、いきなり濃い話ですなあw フィッシャー提督、何が凄いってその過ちに気がついてすぐにそれを正す建艦計画立てるってのが凄いね。
まだ導入しか読めてないですが、続きが本当に楽しみです♪
.. 2011年06月28日 10:32   No.755001

++ カン       
多足様の好みストライクの本のようですねw過ちをすぐに正せる軍首脳とはうらやましい話です。日本の場合は方向を正したくても工業力が足りなかったんでしょうけれども…機会があったら読んでみたいです。
ときに、ドイツはバルト海にだけ面していたので、海軍力はあまり強くなかったという認識なんですが間違ってますでしょうか。バルト海を出てすぐに世界最強の海軍が待ち構えているとか、火ぶたを切る前から無理ゲーだと思いますが。それでも、世界に雄飛するためには、やるしかなかったんでしょうね。

.. 2011年07月04日 22:54   No.755002
++ 多足       
イギリスは非常に官僚的な国という評をよく聞きます。軍事に関しても、それ故の失敗談も多いのですが、かっちり噛み合うと実に巧く行くって話もありますね。
戦訓を取り入れる柔軟性と、それを実行できる国力を持つ国、ってなるともうそれはアメリカなわけで。だから強いんだよなあ。

海軍。
「自国の海路を守る」ってのが海軍の存在意義です。で、イギリスの場合その海路が世界中なんで、艦隊も世界中に広がってる。つまり、ドイツ海軍としてはイギリス海軍の全力に拮抗する必要は無い、とも言えます。
WWTの頃はドイツも海外植民地が結構あり、艦隊がインド洋や太平洋にも居ました。さらにこの当時のドイツ海軍はかなりの戦力で、ドイツ高海艦隊はイギリス本国艦隊とかなりいい勝負です。実際、ジェトランド沖海戦では戦術的にはドイツの勝利と見てもいいかも。戦略的にはイギリスの勝利でしょうが。
で、WWUの頃はというと、開戦前はZ艦隊計画ということでドイツ海軍は再びイギリス本国艦隊と喧嘩できるだけの大艦隊を持とうとしました。が、開戦早まって無理に。
その結果として、ジェトランド沖開戦後のドイツ海軍と同じ事を、第三帝国海軍も行うことになったと言えます。つまり、少数艦艇によるイギリス海路への攻撃、通商破壊ですね。
当然イギリス海軍もそれを警戒しており、北海、北極海から北大西洋に抜ける海路において常に哨戒活動をしてます。が、単純な話、海って広いです。また北海は波も荒く霧も深いため、結構見落とします。シャルンホルストとグナイゼナウみたいに見つからずに突破に成功した艦もあれば、ビスマルクみたいに見つかって袋叩きにあった艦もいます。それでもビスマルクだって北大西洋への突破には成功してるわけで、同行してた重巡プリンツ・オイゲンはフランスに到達してるわけでして。
で、貨物船を改造した仮装巡洋艦の場合。中立国の貨物船とかに変装してイギリス軍の哨戒網を騙して突破するんですよ。イギリスの哨戒機にバッチリ写真撮られたけどばれなかった仮装巡洋艦も居るくらいですから。そして南大西洋やインド洋まで進出し、連合国の商船を拿捕、撃沈してるのです。約一年にもわたる航海を続けながら。
あまり知られてないけども、ドイツの仮装巡洋艦の戦いは海洋冒険小説みたいでかなり面白いですよw

.. 2011年07月05日 08:50   No.755003
++ カン       
それ金さんのところで、WWT時のドイツ地中海艦隊の逃走劇を読ませていただいて、ドイツ海軍はあんなものかな、と思ってしまってました。局地的に優勢なところもあったんですね。WWUでも、レーダーが未発達な時点では正面切って戦わなくても良い場面もあったんですね。さすがに、真正面からぶつかるのはドイツ側としては避けたかったと思いますが…仮装巡洋艦ですが、ジュネーブ条約すれすれではないでしょうか。他国の旗を掲げて近づくとか、大丈夫なんですかね。興味深い存在ではありますね。
.. 2011年07月06日 22:33   No.755004
++ 多足       
総合戦力なら明らかに英海軍が優勢なんですけどね。軍事というものを単純に比較して順位を着けることが難しい、または無意味ってのはこういうことです。
ちなみに地中海艦隊の逃走劇に関しては、実際あんな感じです。彼らはドイツの本国艦隊じゃ無いですから。
ジェトランド沖海戦はドイツが正面切って英艦隊を押しのけ、外洋に出ようとしたものです。英艦隊はかなりの打撃を受けましたが、ドイツ側の被害も大きく、結局港に引き返す羽目になったので、戦略的にはイギリスの勝ち、と思ってます。

仮装巡洋艦の変装。
連合国船籍の貨物船に接近し、いざ攻撃! って段階になるとドイツ海軍の旗を上げるんですよ。イギリス巡洋艦が不審に思って近寄ってきても同じ。
ドイツ海軍旗を上げる前に砲撃を行うと国際法に抵触するんですが、ちゃんと自身の正体を示してから砲撃する分には問題無いのです。イギリスの武装商船も同じように偽装して、海軍旗を揚げてから攻撃、ってことをやってますよ。
仮装巡洋艦の戦い方は、まず敵国の貨物船を発見するとそれに接近 → ドイツ海軍旗を上げ、停船命令と無線発信の禁止を告げる → 相手船が命令無視したら通信マストめがけて砲撃、沈黙 → 下船命令を出して捕虜を収容 → 貨物船に爆薬仕掛けて処分or拿捕  という流れになります。で、中立国の港や味方補給艦と合流したときに捕虜を解放するのです。
自身より優勢な敵と接触した場合は
・偽装し続けてなんとか誤魔化す
・有利な位置まで引きつけて偽装を解き交戦する
という具合。正規の巡洋艦を返り討ちにした例もありますよ。

.. 2011年07月07日 07:50   No.755005
++ カン       
仮装巡洋艦>
なんだか海賊みたいですねwあやしい船が近づいてきて、なんだか嫌だなあと思っていたら敵国の旗が揚がってホールドアップ!乗員を無差別に殺害しないだけマシということでしょうか。返り討ちにあった巡洋艦はさぞ驚いたことでしょうね(笑)それ金さんのところでぜーアドラー号の話をまとめてくれないかなあ。

.. 2011年07月07日 21:47   No.755006
++ 多足       
公営の海賊ってわけですw
私掠船と同じ感じかな? と思って調べたら、私掠船は個人所有の船で、武装した商船は軍の管轄になるように変わったんですね… ならちょっと違うか。

.. 2011年07月08日 07:44   No.755007
++ つかじ       
仮装巡洋艦で一番有名なのは、WWIのドイツ「仮装巡洋艦エムデン」(ただし、実際は普通の軽巡洋艦)では無いでしょうか?

当時のアジアで大胆且つ緻密な計算の元で暴れ回りつつも、紳士的行動で賞賛された「カール・フォン・ミュラー中佐」。
タイトルは失念しましたが、最近歴史系雑誌で丁度この類が紹介されてたなぁ。

ついでに付け足すなら。全ての船を沈させた訳では無く、当時は石炭動力なので石炭補給船として随行させつつ、捕虜収容用として随行させてました。少なくても拿捕船は一回の作戦で一隻は随行させた模様。

.. 2011年07月14日 12:12   No.755008
++ 多足       
エムデンは通商破壊戦のシンボルとも言える艦ですね。通商破壊の話になれば必ず出てくると言ってもいいくらい。でもやっぱり仮装巡洋艦では無くね?w
無制限潜水艦作戦のせいで、商船の撃沈は問答無用ってイメージが強いですが、1941年くらいまでは乗員の救助とかは普通にやってるというか、そういうルールですからねえ。
ただ、1942年以降はだいぶアレな戦いになるんで、そのイメージの強い日本人には「それ本当に戦争中の話か?」って思うようなエピソードも多数あるのがまた面白いところ。

あと仮装巡洋艦といえば外せないのがWWTの帆船ゼーアドラーと、WWUで世界一周してたアトランティス、日本まできたトールとかでしょうか。…トールの知名度は微妙か?
で、通商破壊と言えばその限界ともいえるエピソード、装甲艦アドミラル・グラーフシュペーは外せない。色んな意味でドイツ海軍の限界を示したような艦ですからね。
…しかし開戦速攻であんな結果になって、他の水上艦艇クルーの士気への影響はでかかっただろうなあ。

.. 2011年07月15日 07:50   No.755009
++ つかじ       
>仮装じゃ無い
それがですね。自分もそう思うのですが、何故か?「仮装巡洋艦」扱いなので「入れちゃえ!」と思いました。でもホント何でだろ??

「ゼーアドラー」も冗談の様な本当の話ですねw
大胆不敵というか不屈の精神と言うか。
この艦長も騎士道精神な方でしたね。

仮装巡洋艦と言えば、「女装」も有名ですねw
日本も仮装巡洋艦で乗組員に女学生姿にさせたってありますしね(実戦はしなかった模様だが)。

.. 2011年07月15日 18:27   No.755010
++ 多足       
エムデン。
3本煙突なのに4本目を着けて姿を誤魔化すとか、まさに仮装巡洋艦とおなじような手法ですが…
「仮装をした巡洋艦」であって「仮装巡洋艦」では無いと言いたいw
だって敵港に殴りこみとか、正規の巡洋艦の打撃力でないと無理でしょう。

女装はイギリス武装商船やドイツ仮装巡洋艦でもやってたそうで、皆考えることは同じってことですねw
と同時に、それほど接近しても偽装をとかないって話。ギリギリまで騙す努力を怠らないわけだ。

.. 2011年07月16日 07:38   No.755011


▼返信フォームです▼
Name
Email
   
メッセージ
( タグの使用不可 )
Forecolor
アイコン   ICON list   Password 修正・削除に使用